記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

日本のシュルレアリスム

2019年04月01日 21時44分39秒 | Weblog


新元号が発表されるのを、固唾を飲んで待っているようなタチではない、ひねくれもののワタシ

実を言うと、この時間をあえて狙い、念願だった岡上淑子さんの個展 フォトコラージュ「沈黙の奇蹟」に行って来た。あえて狙った理由は、少しでもひと気が少なく、静かに鑑賞したかったから
でも、同じような考えの持ち主は私だけじゃなかった
混んではいなかったけど、自分のペースで見るというわけにはいかなかった

初めて東京都庭園美術館に来たけど、思いのほか気持ちいい空間に感激まだだったお花見もチラッと出来た
着いた時はまだ日が差していたので、薄紅色の桜に出会えた

メインの展示は、これまた予想以上に素晴らしかったシュルレアリスムは嫌いじゃない。不思議な時空間に迷い込んだ気分にさせてくれるのが大好き
そして何より、岡上淑子さんの限りなく自由な発想に驚かされた
「この場所にコレが来る」や、「この作品にこのタイトル」などなど、観ていて飽きない。想像できないからこそ、次を観るのがワクワクしてくるマスクをしているのをいいことに、クスッと笑いながら見ていた

館内撮影は限りがあり、撮りたかったバレンシアガのドレスは撮影出来なかった。ラインが美しいドレスだった
展覧会の公式カタログには小さく掲載されているが、実物のベルベットの質感は生で見ないとわからない
是非見に行ってみて4/7まで!急いで

展示の中には、ご本人が作った型紙も展示されており、21歳で小川服装学院を卒業されたことを知った。その後文化学院デザイン科に入学し、コラージュ制作に目覚める
そして27歳の時、コラージュ制作に限界を感じるようになると、自ら写真を手掛けるようになったと言う

今月から月一で、ソーイング教室に通う身としては、まるで逆の人生を辿るような気分だ
さらに驚いたことに、童話を新聞に掲載していた。実物の新聞記事を、ショーケースに目がくっつく位近づけて読んだ
岡上淑子さんの人柄をうかがわせるような、ほのぼのとした内容だった公式カタログに掲載されていないのが実に惜しい
執念で調べた結果、「岡上淑子全作品」には掲載されているそうです。早速注文しました
本ブログ最下部参照



「コラージュ」は、岡上淑子さんが述べている通り、「他人の作品の拝借」である。しかし、コラージュによって明らかに異なるいのちが吹き込まれ、作者の強いメッセージを発する作品となるのだ。


参考記事
瀧口修造が見出した岡上淑子の奇蹟|鈴木芳雄「本と展覧会」









お気に入りを3つ

買わずにはいられなかった、公式カタログ



岡上淑子 フォトコラージュ -沈黙の奇蹟-
岡上淑子
青幻舎


岡上淑子全作品
岡上 淑子
河出書房新社
コメント
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