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子供のときは、常にジャムが朝食に登場していた。ソントンのイチゴとピーナッツ。たまにアオハタのマーマレード
食パンにジャムはつきものだった。
でも高校生くらいだったか、ジャムは必須というわけではなくなった。
ジャムよりも、卵サンドやハムマヨ、コロッケサンドなどの、お惣菜系のパンのほうがより美味しく感じるようになっていた。
でも、「ジャム復活」なるきっかけがあった。それは、パリで買った「ジャムの妖精」とも称されているクリスティーヌ・フェルベールさんのコンフィチュール。
今までに食べたことのない、果物の新鮮な味わいに舌が驚いた
果物本来の味を最大限生かしつつ、後に残らないさらりとした甘さ。色合いも鮮やか
パッションフルーツやラズベリーなどは、種まで入っていて食感も楽しめる。
特に甘酸っぱさのバランスが絶妙だった
ナッツ系のジャムでは、コントワール・ド・マチルドのヘーゼルナッツや、キャラメルのフルール・ド・セル(塩の花)入りは香ばしい香りと共にカリッとした食感の甘塩っぱさが際立つ優れもの
一方、食べたことがある日本のジャムはと言うと、甘さが優っていて、大袈裟に言ってしまえば、どれも味が似かよっていて見分けるのが難しいくらい。子供の時ならその方が喜んだろうけど、大人になってからは、甘さ単独は求めていない。
だから、わたし好みのジャムを作ったら、果たして皆んなに受け入れられるのかどうかが知りたくなったの
肝心なことは、先に触れたが、「果物本来の味を最大限生かす」こと
いま読んでいる三國清三シェフの本にも似たようなことが書いてある
一部抜粋します。
「ぼくの料理がめざすのは、素材本来の味にできるだけ近づけること。自然界にある食材の本質を表現するーぼくはそれを目標に、これからも精進しつづける決意だ。」
ー僕はこんなものを食べてきたー 三國清三 ポプラ社
結局のところ、素材がよければ、余計な足し算は必要ないと言うこと
必要なのは、素材本来の味を引き立たせるための脇役の塩梅が作り手の腕にかかっているのだ
今年から、マーマレードも自ら作る事にしたので、多少の試行錯誤は伴うものの、思い通りの味に仕上がった時の感動はひとしお
今年はかぼすのマーマレード
販売します
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