ああ、私の大事な福沢諭吉さまに羽が生えて飛んでいく、と嘆きながらの師走の買い物。
特段何するわけでもないのに、せわしない気分に追われてあれもこれもと手が出ていくのよ。
昨日は上大岡のひまわり市場での買い物が最後、お昼はおにぎりとしじみ汁だ、
とデパ地下のおにぎり売場へ。
空パックを取ろうとするも、手がかじかんでてなかなか取ることができない。
おにぎりケースの前でもたもたしていると、若い女性がさっさと空パックを取って私の後ろから回って
先におにぎりを詰めた。あらま追い越すのかい、なんてちらっと。
ようやく私もおにぎり入れてレジへ。
と先程の女性が「お先にどうぞ、私、後でしたから」と順番を譲ってくれた。いやあ感激。
当たり前と言えば当たり前かもしれないけれど、近頃なかなかお目にかかることができない心遣い。
ありがとう。何とも心温かになったわ。
心温まったままバス乗り場へ。
上大岡のバス乗り場には5,6人掛けの「おもいやりベンチ」なるものが設置されてある。
次のバスまでは時間があり、空いていたので私も座った。もうおひとかた来て満席。
杖を突いた老人がきたので、ベンチ中ほどに座っていた若い女性が「どうぞ」と譲った。
彼女は立って待つ人のいちばん前。
バスが来るとベンチの人から乗り込む。
順番からいえば彼女は4番目に乗り込む、はず。だが立っているから7番目になってしまう。
私はベンチ組5番。でもでもね、彼女は本来なら先に並んでいたのですもの、譲らねば。
「どうぞ、先に乗ってね」と私の前で促した。
ミニバスこまわりくんはすぐに満席なってしまう。彼女も座れてよかった。
譲り譲られ。
これも、おにぎり売場の彼女がお手本を示してくれたおかげよ。