かつて江戸随一の火消として、"火喰鳥"の名を馳せた男・松永源吾。しかし、ある一件の火事をきっかけに、定火消を辞し浪人として不遇をかこつ日々を送っていた。
そんな折、羽州新庄藩から召し抱えられ、藩の火消組織の再建を託される。少ない予算で立て直しを図ったため、鳶人足は寄せ集め、火消の衣装もぼろぼろ。江戸の民からは「ぼろ鳶」と揶揄されることに……。
元力士の壊し手、現役軽業師の纏番、風変わりな風読みとクセ者ばかりの面子を引き入れた源吾は、新庄藩火消として再び火事場に戻るのだった。
時代小説の新しい旗手・今村翔吾が描く、一度輝きを喪った者たちの再起と再生の物語
特に何が何でどうなったからというわけでもなく低空飛行の日々でつまらんなあと。
そんな日々の中で手に取ったシリーズ本がこちら『羽州ぼろ鳶組』。いや並行してあさの
あつこさんの『弥勒シリーズ』も読んでいたの、でもこちらはちょいめんどくさいから元気
な時に回して、文句なくわくわくするぼろ鳶シリーズを毎回1冊づつお持ち帰り。
文句なくわくわくする大きな一因はなんといっても文庫本カバーイラスト。
見ているだけでいろいろと楽しい。
カバーデザイン 蘆澤泰偉
カバーイラスト 北村さゆり
個性あふれる火消しの面々。彼らが1話1話の主人公で大活躍するわけ。
で、この回は誰が活躍する話かはカバーを見れば一目同然という仕掛け。
活躍する主人公はぼろ鳶たちだけではない、火消しにかかわる面々が描かれている。
特徴ありの躍動感あふれる身体が装束が描かれて好きだなあって。
後ろ姿だけというのがまたどんな面をしているのか想像力をかき立てられていいなあって。
第一話はシリーズを通しての主人公「松永源吾」の活躍 ぼろ鳶組火消しの始まりはじまり
新庄藩火消・通称〝ぼろ鳶〟組頭・松永源吾
半纏に八咫烏
二話「八咫烏」の異名を取り、江戸一番の火消加賀鳶を率いる大音勘九郎
三話 町火消最強と恐れられる「に組」頭〝九紋龍〟
背中いっぱいに刻まれた九頭の龍の刺青が男の威勢のよさの表れ
北村さゆりさんのイラストが
蘆澤泰偉さんのデザインで仕上がり
四話 鬼 ときて 煙管となれば 長谷川平蔵の息子・銕三郎
もうひとつ
北村さんイラスト
蘆澤さんがカバーデザイン
六話 瓦屋根の上に乗っているからぼろ鳶組纏番・彦弥
未読
五話「菩薩」と崇められる定火消・進藤内記
馬を使える火消しは限られている 愛馬の名前はなんだったっけ
八話 新庄の麒麟児と謳われた頭取並・鳥越新之助
剣を振り上げているので新之助の話と
九話 天門学者でもある風読みの加持星十郎
そう 赤い髪の毛で星十郎が中心となる話と推察
(イラスト全てネット拝借)
とシリーズ本もここまで読んできた、どの巻も面白い、が特に好きな火消しはいるの。
そりゃあ若くて記憶力抜群、剣の腕前も随一の鳥越新之助ね。
わくわくして文句はないのだけれど、ただ漢字が難しくて。やたら字画が多い漢字がページ
いっぱいに並んでいるの。池波正太郎さんの盗人の呼び名と同じように、火消しになんとか
のなんとかって呼び名がついているのだけれど、それがまた読みにくくて。すぐ忘れる。
今村さん、年寄りにも優しくもう少し普通の漢字を使って、お願いします、なんて。
シリーズはまだ続くようだから楽しみだわ。
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