今朝の空。
起きた時は真っ暗だったのに、6時半を回ると見る見る間に明るくなって・・・
洗濯物を干しながらの空。ひとつ干すたびに雲は分かれて行って。
昨日、こまわりくん待ちでベンチに座っていたら、お隣の老女が話しかけてきた。
めずらしく空いているわねって。ほんと。
あっちのスーパーのニラは198円でこっちへ行ったら100円だったわ。
あっちで買わなくてよかったわ。
テレビが急に真っ暗になって映らなくなったのよ。退屈よ、することないんだから。
帰ったらにしおかさんに電話して来てもらわなくちゃ。
そんな話をするうちにバスが来て前後ろになって話の続きを。
初めて転んだのよ、今も膝から血が出てるの。
94歳よ。
えっ?私はびっくりして声も出ない。
そりゃあ歩き方はよちよちして、バスのステップも後ろから支えなければひっくり返りそうだった。
それにしても94歳でシャンシャンとして町へ出かけるとは。
娘と二人だけど、娘は働いているから私が台所をやるの。
嫌いじゃないの、台所は。揚げ物が一番得意よ。
メンチカツでもかき揚げでもコロッケでも何でも作るの。一番得意。
あなた、頭の格好がよくて髪型が似合っているわね。
ほんとに褒めてるの。嘘だったらわざわざ言わないわよ。黙ってるわよ。
と、ここらあたりまでの会話が5分くらい続いたかしら。
さっきからちらちら不愉快そうにこちらを見ていた男性に「ばあさん、もっと小さい声で」
と言われた。老女はしゃらっと「ごめんなさいね、うるさくて」
その嫌みのない後ひかない対応に感心した。
ほんの少しの間なんだから我慢してちょうだい、と私なんかむっとして顔に出たのにね。
降りる停留所は私の方が先だった。
「私は次なの、またね」
手を振りあって別れたわ。
94歳か。94歳ね、それで買い出しに出て生き生きと台所仕事。
私なんて・・・
この松だって年では老女にはかなわない。
そうか、私もまだまだだ‼
メンチもコロッケも作らないけど
唐揚げやカツは得意だものね。
私も町をシャンシャン歩こう!!!
ましてや94までなんて。
しかもバスの乗って一人でお買い物なんて。
あなたに任せる。