今朝はことのほか寒かった、室温7℃は厳しい。
向こうの林にようやく日が差して来て、少しづつ明るい気分になる。
母の命日までひと月もない。亡くなってから11年になるのか。
なにしろ、チュッパ誕生の前日にあちらに逝くなんて芸当をやり遂げた人だからね。
ちゃんと命のバトンを渡したわけだ。
整理好きの私は母が施設にいるときから、母の洋服はずいぶん処分してきた。
私が着るかなと思うものを残して、迷いもなくさっさと処分した。
いやあ、七分袖が多かったのよ、なぜかと思うくらいほぼ七分袖ブラウス。
そういえば、母は手首まで来る長袖のブラウスは着ていなかった、着ていた
としても、伸び縮みする金属のわっかのようなものをはめて袖をまくり上げていた。
私は自分が長袖が好きなこともあって、なんで七分袖なんて中途半端なブラウスを
着ているんだろうと不思議に思ってたのよ。
それが、当時の母の齢になってきた今は分かるようになってきたわ。
台所仕事をするのに、長袖はめくりあげなきゃいけないから邪魔くさいのね。
半袖はちょっととためらい、長袖はいちいちの動作がめんどくさくて、
七分袖がちょうどよかったのね。本当はどうか分からないけれど、そんな気がする。
母は80代に入るとサイズの大きい洋服を着るようになった。
Mサイズより上の2Lくらいのだぼだぼの上着にズボン。
大きいんじゃないの、と言うとこれが楽でいいんだと言い張った。
それも分かるようになったわ、ぴったりはもういけない、窮屈だ。サイズは大きめ。
仕分けて自宅に送ったブラウスの類も、1回着るとやっぱり合わないなと処分して
残っているのはセーターが2枚とこの羽織だけ。
既製品がなかった当時は機械で編んでもらったのでしょうね。
きれいに網目が揃っていて、誰に頼んで編んでもらったのかなと想像してしまう。
これを今の今、パソコン作業するとき私は羽織っている。
ちょっと重いのが難だけれど、ま、そこは我慢。
きれい好き掃除好きの母の爪の垢でも飲まなきゃいけない私だから、そのくらい我慢しなきゃ
母に申し訳ない。
もちろん、でっかい私にとってはこちらは七分袖。それがちょうどいい。