Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

中村勘三郎さん、永眠

2012-12-05 23:50:09 | 日記
本日12月5日未明、歌舞伎俳優の中村勘三郎さんがお亡くなりになりました。
享年57歳と、役者としてはまだお若い盛りでの、早すぎる死でした。

2011年1月に特発性両側性感音難聴を発症し、2月から舞台を降板して半年間の
休養につとめた後、同年夏に舞台に復帰されて、11月からは浅草・平成中村座
での7ヶ月にわたる長期公演に挑戦されていた中村勘三郎さん。

千秋楽後の6月に食道癌が見つかり、7月に癌の摘出手術を受けていらっしゃい
ました。術後の経過は順調だったものの、その後肺炎を発症し、肺炎による
呼吸不全が進行。本日急性呼吸窮迫症候群のため、帰らぬ人となりました。

勘三郎さんが残された偉大な軌跡は、語らずとも皆様よくご存知と思います。

昨年は跡取りとなる初孫の七緒八くんも誕生し、来春完成の新しい歌舞伎座の
舞台に立つことを楽しみにしていらっしゃったそうですが、舞台復帰は叶わず、
どれほど無念であったろうかと思います。

知り合いに勘三郎さんのお友達がいらっしゃるのですが、訃報を知ってすぐに
ご連絡したところ、すでに今朝ご自宅にうかがって最後のお別れをしていらした
そうです。たくさんの人の心に、悲しみが押し寄せた一日でした。

ご子息の勘九郎さんと七之助さんは現在南座での顔見世興行の真っ最中であり、
勘三郎さんがお亡くなりになった今日、舞台に穴をあけないために、看取った
あとで急ぎ京都に入られ、舞台にあがられたそうです。

今日は上七軒の花街総見の日でもありましたが、実施されたのでしょうか?

勘三郎さんとは、数年前の歌舞伎座公演の際、知り合いにお連れいただいて、
楽屋でご挨拶をさせていただいたことがありました。突然の訪問にも関わらず、
私にも「舞台は楽しかったですか?」と気さくに話しかけてくださって、飾らない
お人柄がとても印象的でした。

芸の面でもお人柄の面でも、歌舞伎界において、このような方はもう現れない
だろうと思うと、その早すぎる死が、本当に残念でなりません。

心より、ご冥福をお祈り申し上げます。

(今日は哀悼の意を込め、写真・絵文字一切無しで書かせていただきました)