Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

【帯の別誂え(フルオーダー)にも挑戦】《図案編》

2012-12-14 23:25:16 | 着物
先日染め上がった別誂え小紋の出来ばえに気をよくして、染め九寸名古屋帯の
別誂えを、おなじ工房にお願いする事になりました

実は帯の別誂えは2回目です。私の初めての別誂えは呉服屋さんの催事で友禅の
職人さんに直接お願いできるという企画があって、その場でだいたいの図案を
描いて頂き、あとはお任せする形で作って頂きました。

ただ、その時は白地しか選べず、糊伏せなどもない本当に単純な「手描き」の
ものだったので、本格的な別誂えは初めてです

まずは図案をどうしようかと悩んでいくつかご相談したなかで、一番使い勝手が
よさそうだったので、「文箱」の図案を描いて頂きました


蓋に松と牡丹と萩が描かれた文箱で、箱本体外側は変わり青海波。箱の内側には
金箔を散らす予定です。文箱を縛る紐も網目を細かく書いて頂きました

文箱は手紙を入れておくための、蒔絵が施された小箱で、美しい組紐で本体と
蓋が結ばれているものです。文箱文様と聞いてまっさきに思い浮かべるのが、
平安貴族の雅やかな和歌のやりとりではないでしょうか

文箱自体の優美さ・合わせる組紐の流れという、文様としての美しさもさること
ながら、他の文様と組み合わせることでストーリーを生み出すことができます。
源氏物語などの中でもよく見られる小物ですので、組み合わせる文様次第で、
物語の中のいくつかの場面を表現する事ができそうです

まずはお太鼓部分の柄を描いて頂きましたが、次回には前帯部分の柄も描いて
お送りくださるようです。どんな柄になるのか、とっても楽しみです