Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

イタリア料理教室【プライベートレッスン編・第3回】

2014-03-10 23:15:07 | イタリア料理
昨日の午前中は娘を連れて、イタリア料理教室に行ってきました。12月に初めて
お願いしたプライベートレッスンから3回目となりますが、いつも快く娘の同行を
承諾して下さる先生には、本当に頭が上がりません

おかげさまで娘の預け先を心配する必要もなく、娘と遊びながら、お料理を習う
ことが出来ています

私と娘が外出しているあいだ夫も自分の好きなように過ごすことができるので、
昨日は「とても有意義な休日が過ごせた~」と言っていました

娘のいる生活はとても楽しいのですが、やはり娘が起きている時間は、どちらか
一方が常に相手をしているので、集中してやりたい作業などができないのです

私は娘と一緒に過ごしながら好きなお料理を習って、夫も自由に過ごせて、この
プライベートレッスンの時間は私たち夫婦にとってとても貴重な時間です

いつも本当にありがとうございます


先月まではクーファンに入れて娘を連れて行っていましたが、もうクーファンも
サイズがギリギリになってしまって、娘の動きも活発になってきたので、今日は
フィッシャープライスのレインフォレストジムを持ち込みました。

かなりかさばるので、車移動だからこそできるのですが…フローリングの上に
ハーフサイズの毛布を二つ折りにして敷き、その上にジムを設置しています。


今日はプライベートレッスンということで、自分の好きなメニュー4品を決めて、
教えて頂くことができます。これまでは参加できなかったレッスンのメニューに
1~2品新しいものを加えて教えて頂いていましたが、今日は全部普段のレッスン
にはないメニューです。

いつも通りお料理の内容や手順をご説明頂いてから、調理スタート


まずは冷たい前菜の準備から始めます。今日の冷菜は「Salmone marinato」。

日本でおなじみの生魚のマリネですが、実はイタリアでは、いちど揚げたものを
マリネした南蛮漬けのようなものはあったのですが、生魚のマリネというものは
無かったのだそうです

日本では当たり前のようにイタリア料理だと思われている魚のカルパッチョは、
本来イタリアにはありません。イタリアでカルパッチョといえば、生肉を使った
お料理なのです。

カルパッチョとは調理法を表すものではなく、イタリアの画家のヴィットーレ・
カルパッチョの名前に由来しています。彼の絵の特徴とされる赤と白の対比を、
ヴェネチアの「ハリーズ・バー」というレストランのシェフが生の牛薄切り肉と
マヨネーズベースのソースで表現したのが始まりです。

(こちらのハリーズ・バーは新婚旅行で行きましたが、もちろんカルパッチョを
注文しました。それからカクテルの「ベリーニ」も、こちらのお店が発祥です。
もちろんベリーニも飲みました

それがどういう経緯か、日本に入ってきてから生の牛肉ではなく生魚が使われる
ようになり、そのお料理がイタリアに逆輸入されたのでは、というお話でした


今日はサーモンを使ってマリネを作ります。お魚はサーモン以外にも、鯛などの
白身魚でも美味しくできます。まずは塩と砂糖を混ぜて、サーモンの全体に刷り
込みます。厚さによって時間は異なりますが、今日はこのまま1時間程度冷蔵庫で
寝かせます。


お次はパスタ生地を。パスタは「Tortelli con spremuta di pomodorino」です。
エミリア・ロマーナ州発祥のお料理で、本場では小さめに作ったトルテッリを、
コンソメスープに浮かべて、クリスマスの頃に食べるのだそうです。


パスタ生地はセモリナ粉・薄力粉・全卵&卵黄・塩・オリーブオイルを混ぜて、
ひとまとまりになったら、表面が滑らかになるまでしっかりと捏ねていきます。
生地を丸めてラップに包み、本来は冷蔵庫で2~3時間寝かせます。今日は時間が
あまりないので1時間ほど。


生地を休ませている間に、パスタのソースを作ります。本来はコンソメスープに
トルテッリを浮かべるのですが、今日はトマトスープにします。ミニトマト
半分に切っておきます。




たっぷりのオリーブオイルとニンニクをフライパンに入れて熱し、香りを移して
からニンニクを取り出し、バジルを炒めます。そこにミニトマトと塩を加えて、
蓋をして弱火で炒めていきます。水は入れないのですが、トマトから水分が出て
ちょうど良い水加減になるのです


お次はトルテッリに入れる中身を用意します。豚ひき肉・生ハム・ロースハムを
使ってお肉系の中身を作っていきます。イタリアでは本来、他のお料理で余った
お肉や端っこのほうなど、処分してしまうようなお肉の再利用として作るもの。

お肉系の中身の他に、白身魚とリコッタチーズの中身をトマトスープで、また、
カボチャとアマレッティの中身をバターソースでなど、色々なバリエーションが
あるのだそうです。




ハム類は小さめに切っておきます。豚ひき肉・生ハム・ロースハムをミキサーに
かけて、そこに粉チーズ・ナツメグ・卵・塩コショウを入れて混ぜればOK




ソースのほうは、トマトが煮込み終わったらザルを使って濾し、ヘラでトマトを
潰すようにして水分を出します。ザルには皮とタネだけが残って、旨味を含んだ
水分はすべてソース(スープ)になりました


さきほど冷蔵庫で寝かせていたサーモンを一度取り出し、軽く水で洗ってから、
レモン汁・ディルを付けて更に冷蔵庫で20分ほど寝かせます。


いよいよパスタを形成していきます。ラップから取り出した生地を半分に切り、
手のひらでつぶしてパスタマシーンに通る厚さにします。



生地には打ち粉をして、パスタマシーンのメモリを一つずつ下げながら、生地を
マシーンに通し薄く伸ばしていきます。一番最後のメモリまで行ったら、生地を
パスタマシーンの幅に合わせて畳み、もう一度メモリを下げながら伸ばします。





伸ばし終わった生地を四角くカットし、中央に具を乗せて三角に折り畳んだら、
中身が出ないように気を付けながら形成していきます。形は何通りかあるので、
自分のやりやすい形を選んで作れば良いそうです。


ラビオリは2枚のパスタ生地で中身を挟むのに対して、トルテッリは1枚の生地で
中身を包むものなのだそうです。小さめに作るとレストラン風で見た目も良いの
ですが、それだけ労力が増えるので、自宅では少し大きめに作ろうと思います


次は温かい前菜の準備に取りかかりますよ。今日の温菜は「Asparagi al forno」。
日本のイタリアンレストランでも良く出てくるメニューですね

アスパラガスは固い部分を切り落として皮を剥きます。沸騰したお湯に塩を入れ
アスパラガスを1分ほど茹でます。


耐熱皿にオリーブオイルを塗り、茹で上がったアスパラガスを並べて、その上に
卵を割って乗せて、粉チーズ・塩コショウ・オリーブオイルをかけたら、220度の
オーブンで10分焼けば完成です。焼いてすぐに取り出せば卵はちょうど半熟に


最後はメインの料理を作ります。今日のメインは「Agnello alla cacciatora」。
私たちはラム肉が大好きで良く食べるのですが、ソースがワンパターンになって
きてしまったので、別の調理法を教えて頂きたかったのです。

ラム肉は肉叩き(なければ麺棒)で軽く叩きます。伸ばす訳ではないので軽く。
叩き終ったら、全面に塩コショウをしておきます。


フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、脂を下にしてお肉を入れ、焼き色が
綺麗についてカリッとするまで焼いていきます。


今日はレアに仕上げたいので、両面をサッと焼きながら、スプーンを使って油を
骨の部分にかけていきます。この骨の部分に臭いがあるのと、骨から旨味が出る
からだそうです



お肉を一度取り出したらフライパンの余分な油を捨て、オリーブオイルを足して
みじん切りのニンニクを炒めます。アンチョビ・みじん切りのローズマリーを
加えて炒めたら、白ワインビネガーを入れて煮詰めます。


煮詰まったら水を少し加えてラム肉を戻して、みじん切りのイタリアンパセリを
加えて、ソースを絡めながら塩コショウで味を調えれば完成です



トルテッリは3分ほど茹でたらお皿に盛り、スープをかけたら完成。サーモンは
薄切りにしてお皿に並べ、ケッパー・レモン・ディル・オリーブオイルをかけて
盛り付ければ完成となります

アスパラも焼きあがったところで、お待ちかねの試食タイムに


冷菜はサーモンの香草マリネ。定番のお料理ですが今まで自宅でお魚のマリネを
したことがなかったので、せっかくならプロに教えて頂こうと選びました。生の
ディルの香りがサーモンの臭いを抑えてくれて、爽やかな一皿です


温菜はアスパラガスのオーブン焼き。こちらも定番料理ですが卵をちょうど良く
仕上げる簡単な焼き方で教えて頂けたので良かったです。でも、実は今回は卵が
完熟に仕上がってしまったのです

というのも焼きあがってすぐにオーブンから出せばよかったのですが、ちょうど
娘の相手をしていたのでそのまま放置をしてしまい、その間に余熱で火が入って
しまったのでした…自宅で作るときは気を付けようと思います。


パスタはトルテッリ・トマトスープ仕立て。イタリアでは少し細長い形の甘みの
強いミニトマトを使うそうですが、今回は普通のミニトマトを使い、ハチミツで
少~しだけ甘さを加えました。贅沢なトマトスープとモチモチ食感のパスタで、
こちらも本当に美味しい一品です

中身やスープのアレンジができるお料理なので、色々作ってみたいです


メインは仔羊の漁師風。これはローマで食べられる「Abbacchio alla romana」と
同じです。イタリア語で仔羊はagnelloと言いますが、ローマの方言ではabbachio
というのだそうです。

ワインビネガーの酸味とニンニクの香りとアンチョビの風味が相まっていつもの
ラム肉とはひと味違う仕上がりになりました


食後はコーヒーを入れて頂きひと休み。娘はうまく眠れなくて、少しぐずったり
しましたが、ジムで楽しく遊んだり眠ったりと良い子で過ごしてくれてとっても
助かりました。だっこでないとダメなときは先生がお料理を進めて下さったり、
先生のご協力も本当にありがたかったです

また来月もプライベートレッスンをお願いしているので、今度は何を作ろうかと
今からメニューを考えるのが楽しみです