Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

ゆっくりブランチ / お茶のお稽古 / おうちごはん(キムチ鍋)

2013-01-26 23:11:50 | 日記
夫は珍しく、土曜日なのに今日会社へ行くことになったようですその代わりに
明日はお休みのようですが、明日は私が朝~夜まで出かける予定がありまして…
どうやらすれ違いな週末になりそうです

唯一夫と一緒に過ごせる時間ということで、いつものブランチを作りました。


今朝は、フレンチトーストをメインに、小松菜とスナップエンドウを茹でて、
じっくり焼いたエリンギ・人参・さつまいも・自家製パンチェッタ・カブ、
そしてプチトマトを添えて。

夫を見送った後は久しぶりに歯医者さんへ行って、歯のクリーニングをして頂き
ました。定期的にクリーニングに行こうと思いつつ、土曜日にしか行けないので
なかなか時間が取れずにいました

帰宅してからはお茶のお稽古に行くため、お化粧や身支度を始めました。


もうすぐ一月も終わりですが、お正月の華やかな雰囲気の名残を惜しみたいなと
思って、お正月らしい着物を選んでみました。この着物は毎年お正月にばっかり
着ていますが、吉祥柄なので、季節を問わず場所に合わせて着られるもの

私にしては珍しく「千總」さんではなく「染の北川」さんの反物を選びました。
「北川」さんの小紋で華やかめのものは色使いがキツかったり柄が派手すぎたり
するものがほとんどであまり好みではなかったのですが…


しかし、こちらの小紋は地色の黒がと~っても深くて生地のツヤが美しい上に、
柄も華やかながらも控えめで、色使いもひとつひとつは綺麗な色合いなのに全体
としては抑えられていて、私のツボにはまりました

生地は「北川」さんのオリジナルものの「CHULTHAI No.6」が使われています。
この生地は長い改良の末に作られた蚕から出来た糸を使っていて、特徴としては
光沢のよさや発色のよさなどが挙げられるようです。

一目ぼれで即決で買った着物ですが、帯次第で色々と表情を変えてくれるのも、
黒地の着物の良いところです


着物はシボの高い黒い縮緬地に、鮮やかながらもどこか落ち着いた色使いにて、
吉祥文様である宝尽くしがリズミカルに描かれた「染の北川」の小紋。
帯は蜜柑色の地に、白や金で格天井の中に様々な花を表した丸が織り出された、
手先からたれまで全て柄のある豪華な全通の袋帯です。こちらは西陣の名門機屋
「渡文」さんのもので、なんと手織りの袋帯だそうです。
帯揚げは菊唐草地紋の白い綸子地に赤い蝶々の絞りの輪出しで、「きねや」製。
帯締めはオレンジ~黄緑のグラデーションになった礼装用の平組紐。

今日のお稽古は「大津袋」という濃茶のお点前でした。濃茶は通常、お茶入れを
「仕覆」と呼ばれる袋物で包んであるものなのですが、今日のお点前では薄茶で
使うお棗に濃茶用のお茶を入れ、縮緬で出来た大津袋という袋物に包むもので、
お点前の流れは通常通りですが、濃茶なのに棗を扱うというのが新鮮でした

お菓子は「白梅」という銘の可愛らしいもので、「伊勢屋」さん製でした。
お軸は「神光照天地(しんこう てんちをてらす)」と書かれた墨跡でした。
茶花は「数奇屋侘助」椿とウグイスカグラが活けられていました。

お稽古の後は実家に寄ってわんこと遊んでから帰宅しました。

今日は一人きりでのお夕飯ですし、明日のための食事も作る必要がないので、
とっても簡単な手抜きメニューで済ませました。


体を温めるメニューにしたかったので、今日はキムチ鍋。白菜とネギとえのきと
ニラと人参、それにお豆腐をたっぷりと入れて。スープはダシダをベースに、
コチュジャンやトウバンジャン、お酒とお醤油で味付けをしました。そして最後
にはキムチをたっぷり乗せて。シメにはうどんを入れてみました

寒い日にはありがたい、ぽかぽかメニューでした。


【小紋の別誂え(フルオーダー)第2弾】《図案編》

2013-01-25 23:25:42 | 着物
数日前に別誂えの名古屋帯が染め上がったばかりではありますが、早くも次なる
別誂えが始まっています今回は小紋を作っていただくことになりました

別誂えは既製の小紋ではなかなか手に入らない色柄の物を作るのが目的なので、
今回もあまり見かけないような柄のものをお願いしました

選んだ図案は「誰が袖」文様。前回の貝桶とは違って、こちらはもともと工房で
保有していた図案ですので、お伝えしてすぐに送って頂くことができました。


私が選んだのは振袖の袖を描いたもの。下に重ねた衣が袖の振りから覗いたり、
袖の形がリズミカルで可愛らしいところが気に入りました。袖に描かれている
のは萩・菊・桜・梅・竹・牡丹・橘などで、雲取りやヱ霞なども効果的に使った
可愛らしい図案なのです

この小紋は4月の桜の咲く頃に着る予定でいます。「誰が袖」では桃山時代~江戸
時代にかけて流行した、小袖を衣桁にかけたモチーフが一般的でしょうが、その
次に「誰が袖」と聞いて思い浮かぶのは江戸時代や元禄時代のお花見の席にて、
花見幕の替わりとして女性達が小袖を掛けたという花見小袖幕の様子です。

当時裕福な町人達は、花見の際に衣装自慢のために、幕の代わりに小袖を掛けて
いたと言われています。女性達はこの時とばかりに新しい着物を作ったそうで、
普段は質素にしていてもお花見の時だけは着物を新調する人もいたのだとか

そこから和の世界では、4月に誰が袖が出てきたらお花見(桜)を連想するのです。
お茶の世界でも、そうした歴史から、4月には「誰が袖棚」という棚を使います。

桜の咲く時期に桜の柄を着るのは野暮だといわれますが、誰が袖柄の着物なら、
お花見に着て行ってもちょっと気が利いた趣向になるかなと思います。それ以外
の時期に着てももちろん大丈夫な柄ですので、季節限定にならないけれど連想で
季節感を出すことができる、使い勝手の良い着物です

その点では貝桶の小紋もそうですね。3月の初めに貝合わせ柄の帯などと合わせて
着ればまちがいなく「雛祭り」の趣向ですし、それ以外の時期にも着られます

実は、5月に着るための小紋の図案も、もうイメージしてあります



「誰が袖」は他に二種類図案があって、一つは衣桁に掛けられた小袖を描いた
大きなもの、もう一つは室町時代後期に流行した袖型の香り袋をモチーフにした
ものでした。

貝桶の小紋の場合は落ち着いた上品な雰囲気に仕上げたかったので、図案にある
柄のみを全体に描いていただいたのですが、今回はもう少し華やかな感じの小紋
にしたいと考えているので、この図案の柄だけだと寂しくなってしまいます

そこで、袖の中に描かれている季節の花を、誰が袖の周りに散らして頂くことに
しました。あまりうるさくならないようお願いしたので、どんな図案になるのか
楽しみです

私のリクエストとこの図案をベースに、次は送り見本(繰り返し描くための図案
パターン)を送っていただきます。


袋帯が仕立てあがりました / おうちごはん(親子丼)

2013-01-24 23:08:32 | 着物
先日仕立てをお願いしていた「藤原織物」の袋帯ですが、超特急で仕立てを
してくださったおかげで、もう手元に届きました


銀通しの生地なので、地色の白色がさらに白く見えて、清々しささえ感じます。
そこに柔らかで上品な色使いで繊細な柄が織り上げられ、雪輪の丸い輪郭がぽん
ぽんとリズミカルに配されたデザインが可愛らしいですね


松竹梅の吉祥柄に加え、華紋、雪輪、季節の花々、唐草模様が表現されていて、
胴に巻く見えない部分(色糸の無い場所)に織り上げられているのは、有職文様の
「業平菱」に近い地模様です

どんな訪問着にも合いそうな色柄で、とっても使い勝手の良い帯だと思います
ずっと探していた白地の華やかで上品な袋帯。早く締めてみたいです



今日は早めに仕事が終わったので、帰宅してからお夕飯を作りました。


メニューは親子丼、かぼちゃの煮物スナップエンドウ添え、大根の梅シソ和え、
白菜とエリンギのお味噌汁という、和食一汁三菜でした

やはり丼物は手早く作れますし、男性にも喜ばれるので便利なメニューですね。
次回は中華料理にしようと思います。


【帯の別誂え(フルオーダー)にも挑戦】《友禅&刺繍完了編》

2013-01-23 23:20:21 | 着物

別誂えをお願いしていた染め名古屋帯ですが、とうとう友禅と刺繍が完了して、
反物が手元に届きました


くるくる反物を広げていくと、まず目に飛び込んでくるのは、お太鼓部分の柄。
地色は予想していた通りの、派手すぎず地味すぎずちょうど良い濃さの橙色で、
そこに映える色使いで優美な文箱が手挿し友禅で描かれています


刺繍は文箱の蓋を囲うように、金駒刺繍ではなく細めの金糸を使って施してあり
ます。金駒刺繍だといくら細めにして頂いてもどうしても目立ってしまうので、
もっとさりげない雰囲気にしたかったのです。牡丹の花にも金糸の刺繍を施し、
光が当たったときに「あれ」と気づく程度の上品さ

どんな太さにするかが一番の問題でしたが、工房の方と何度もやりとりをして、
ベストな太さを見つけました。金糸目も柄全体に施されています


前帯の部分は、関東腹には可愛らしい色使いの文箱を、関西腹には添え物である
硯と筆と巻紙を描いて頂きました。自分ではお太鼓の柄はあまり見えないので、
鏡で見やすい前帯の柄が可愛いとテンションが上がりますよね

染め名古屋帯も思い通りの仕上がりになってくれて、とっても嬉しいです。実際
工房にお伺いして決めるわけではないので、とても細かいやりとりをしますが、
毎回丁寧にお答え頂いた上でアドバイスを下さったので、とても助かりました

早速仕立てに出して、この冬のどこかで締めようと思います。また仕立て上がり
ましたら、名古屋帯の別誂えについてのおまとめ記事を書こうと思っています


「きねや」さんの帯揚げ(蝶々/ ハート)

2013-01-22 23:45:39 | 日記
先日、ちょっとした用事があり日本橋三越の呉服売り場にお伺いしたのですが、
ふと、京都の呉服小物「きねや」さんが出店されているのに気がつきました


「きねや」さんでは以前から帯締めや三角袋などを購入させて頂いていたので、
今度京都に行ったら伺ってみようと思っていたのですが、せっかく東京に出店を
されているなら見てみようと、立ち寄ってみました


帯揚げや帯締めだけでなく、とっても可愛らしいバッグなどもあって、私の目は
もう釘付けです輪出し風の柄なんて、とっても素敵年に数回は東京で出店を
されているようで、次は4月だそうです。

以前ネットショップで見て気になっていた帯揚げがあったので、そちらを見せて
頂こうと思ったのですが、なんと売り切れだそうで再販の予定もまだ無いとか

とっても可愛かったのでがっかりしていたら、お店の方が京都に問い合わせして
下さり、希望の色が1枚だけネットショップ分で残っていると教えてくれました
ご親切にも取り寄せてくださることになったので、お言葉に甘えて、今日は受け
取りに行って来ました


それがこちらの帯揚げ。蝶々の柄の絞りでとっても可愛らしいのです。今使って
いる輪出しがもう古くなってきたのでちょうど新しいものが欲しかったところ。
タイミング良く素敵な帯揚げが見つかりました


白い綸子地に菊唐草の地模様がある、きねやさんの定番の生地です。綺麗な光沢
のある真っ白な綸子は、どんな着物にもよく馴染んで重宝します

それとは別に白地にオレンジ色系の絞りのものを買おうと思っていたのですが、
お店の方(社長さん)に「はっきり言います。お客さんなら赤かピンクです。
他の色はまだ先になってからで充分。」と言われたので、ピンクを探しました

東京では、輪出しの帯揚げでも帯締めなどとのコーディネートで色を変える方が
多いのではと思うのですが、京都ではやっぱり「その年齢に合った色」を選ぶの
ですねぇ。

呉服屋さんとお話をしていても感じるのですが、東京の方はわりと早い年齢から
地味な色合いに切り替える方が多いようですが、京都では明るめの華やかな色を
私が「適切」だと思う年齢よりも上で着られると言われることが多いです

やはり東京は粋、京都ははんなり、の差でしょうか


そして選んだのは、こちらも珍しいハート型の絞りの輪出しです。普通に考え
たらハートなのですが、着物に合わせると葵の柄にも見えると思います


さらに面白いのが、生地の地模様。すこしふっくらしたダイヤ型の地模様が織り
出されています。こちらも普通に見ればダイヤ型ですが和風に言うと菱形です。
洋風では「ハートとダイヤ」、和風では「葵に菱形」になる面白い組み合わせ
この生地はきねやさんのオリジナルのものだそうです。

絞りの柄が大きめなので、結んだときにちょうど良い場所にしっかりと柄が出て
くれそうです。早速今週末から使わせて頂こうと思います