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音に出会う

2007-11-03 23:34:31 | 折々の随想
これほど音が変わるとは思っておりませんでした。

今年の8月に、長年使用してきたダイアトーンDS-505に代えてDALIのMentor6に、KenwoodのCDプレイヤーLD1に代えてDENONのDCD-SA11にしましたが、アンプだけは、SUNSUIのAUα-907XRがまだ使えそうなのでそのままにしておきました。

しかし確かに音質に変化があったようですが、今1つ納得のいくアップグレードされた音にはなっていないのではと段々に思うようになっておりました。そんなとき、「これでアンプを代えたら音はどうなる?」との筆者の質問に対して、セッティングに来た時にショップの人が言っていた、「そりゃ、音が変わりますよ」というセリフが日増しに気になっておりました。

そこで先月はじめに再度ショップに出かけて視聴した上で、アキュフェーズが今春に出したE-450というプリメインに思い切って代えてみました。

そうすると、音が劇的なまでに変わったのです。「普通のCDにも本当は沢山の音情報が載っているのですよ」、とショップの人が言っていたとおりでした。もちろん、1960年代あたりのアナログ・レコーディングをCD化したものはそう大きな変化はありませんが、1990年代以降の録音に優れたCDは、それまでのシステムでは、SACDでないと出ないような音が出るようになりました。

音のクオリア(質感)がまるで違います。きめ細やかさと深みが合わさったような、心に溶け合うような音の質感といったら良いでしょうか。また、音場が拡がったためか、個々の楽器が生演奏を聴きに行った時のように、きちんとあるべき場所から音が出ております。このため音が立体的に聞こえるようになっているのでしょう。そして、これまではレンジが狭いせいかよく聞こえなかった、例えばハープシコードの通奏低音の小さな音が聞こえてくるようになりました。とりわけ、特に高音のソプラノやアルト、そしてストリングスが素晴らしい。これはアキュフェーズサウンドというもののようです。

こうなると、ストックされているCDをあれこれ取り出し、新しい音との出会いを求め、場が終わってからも深夜まで、そして休日も朝から音楽に入り浸りとなってしまいました。時に居眠りをこきながら、気がつけば数時間は聴き入っている有様です。

オーディオは凝れば凝るほどきりがないと言われますが、これまでは音楽性を求めることが優先され、オーディオシステムのアップグレードにはあまりに無頓着でした。これ以上の音を追求する気はありませんが、この程度までにアップグレードしておけば、音楽性が損なわれることなくまさに音が楽しめます。

何やら、この年にまでなって、人生で儲けものを1つ見つけたような気がします。これも40年にわたってバッハを聴き続けてきた、その下地があってこそ、新しい音の世界の発見につながったのかも知れません。

折しも偶然のように、生きているうちに一度は行ってみたかった、J.S.バッハがカントルを務めたライプツィッヒの聖トーマス教会での「クリスマス・オラトリオ」コンサート付きの、バッハゆかりの地を巡る旅に来月初めに行くことが決まりました。今年は音楽では心に残る1年となりそうです。
コメント
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