株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

日本株が何故上がらないか?

2007-11-18 09:10:18 | 株に出会う
11月14日付けのファイナンシャルタイムズで、「日本の対外ショック、リスク残る」と題した記事が載っております。外から見た日本ということで、なぜ株価が低迷しているのか、いくつかのポイントがありますので、ご参考までに。

1.建築基準変更が与える住宅市場への壊滅的影響

 タンタロン・リサーチという会社は、この影響はアメリカのサブプライム・モーゲージの影響の2倍程度はあるとレポートしているそうです。住宅市場はGDPの3.4%ほどですが、家具、白物家電、住宅資材などドミノ倒しの影響を受けるとのお見立てです。

2.中小企業の破産が増加中

 大企業はお金をじゃぶじゃぶ持っているものの、日本の労働人口の3分の2を占める中小企業は、今年上半期に破産が前年比29%増えている。のたうち回って金を工面しているとのこと。

3.財政と金融の引き締め
 
 見えない増税がこの2年間で0.5%ほどの可処分所得を削ってしまったこと。また日銀の金融引き締め(量的緩和と利上げのこと)も影響。

4.平均給与の下落が継続中であること

 会社は記録的な儲けを出しており、労働市場の逼迫も伝えられ中、ほとんどのエコノミストはこれで給与も長期的には回復するはずとしてきたがそうでないこと。平均給与を押し下げたのは、より柔軟性のある労働市場(派遣、請負など)と団塊の世代の引退、それに女性が雪崩を打って職場に戻ってきたため。そのお陰で、労働参加率は1%以上向上したのが要因。しかし、これにより総給与所得が増えたので、個人消費が進むのを助けている側面もありとのこと。

5.相変わらずの輸出頼みの経済

 この最後の点は解説の必要もないでしょう。

筆者が注目するのは項目1と2です。特に建築基準法の改正による影響ですが、外国にはそのインパクトが十分に伝わっていないと思っておりましたが、逆でした。サブプライムの2倍のインパクトと見ている論調があるとは、これでは外国人が日本株を買う気にはならないのももっともです。

既にREIT市場への海外からの買い意欲は減じているようですが、不動産を含めた住宅関連の銘柄は、これからも苦難の道を歩むのではないでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日のモニタリング銘柄(11.19.07)

2007-11-18 06:50:39 | 明日のモニタリング銘柄
市況は少し落ち着きを取り戻してはおりますが、どちらかというと下落方向へのバイアスがかかっている状態です。明日19日はとりあえずNYダウの金曜日の反発があり、シカゴCME先物も15180円で終わっております。まず15000円の壁が突き破られるようなことはないものと思われます。

こうした日は仕手性の強い銘柄や新興市場が好まれる傾向もありますので、これまでに押されている主力市場の銘柄も合わせて、明日のモニタリング銘柄を探ってみます。

テクニカル用語の簡単解説

1.3838AQインタラクティブ
 金曜日に540Kをつけてからの切り返しでOSCも+3%の44%です。このところの底値にタッチしております。出来高細いものの続伸するかどうか注目。

2.8771イー・ギャランティ
 来期予想は63%増もそれまでの期待値からの上げに対する反動安があるのか、それとも地合に押されているだけなのか定かではありませんが、出来高がひと頃より急減しているのは気がかり。それでも215Kという12日の安値を割り込まなければ、底堅いとしての買いが入るかも知れません。

3.3236プロパスト
 さすがに130Kまで押されてからは135Kまで切り返してOSCを+6%の44%にまで上げております。RSIは7%にまで落としております。そろそろでしょう。かなりダイバージェンスが強まっております。しかし、この株出来高はそれなりにあるのに、日中の値動きは大人しいものです。珍しい株です。太古のカブトガニのようです。大口の売買で一気に上にも下にも行くようです。VR改もわずかですが+3%の36%になっていることも支援材料。

4.7974任天堂
 またしても任天堂です。14日はストップ高まで行ってしまいましたが、その前日のOSCが36%でRSIは28%でした。金曜日はOSCを前日同値の43%、RSIは前日比12%ダウンの29%に落としており、それに指数値が13日のそれより100円安となっております。為替も若干の円安方向に振れております。ここは押し目買いのチャンスかと。

5.6502東芝
 これも日経平均と同様になかなか浮上し切れません。851円を割り込み再度843円に近づくようだとまだ見送りですが、850円が固いようだと、14日の再来はあるのではないかと見ております。

6.7003三井造船
 521円という金曜日の安値に近づけば近づくほど買い場となりそうです。RSIはついに15%に下落。515円が当面の底かと思います。

7.5726大阪チタニウム
 12日に7900円まで落とされ金曜日は再度8040円まで落ちております。もうかつての強烈な成長神話は期待できないのは分かっておりますが、ここまで叩く必要もないでしょうに。明日再度8000円近くまで押されれば拾う手です。

8.6804ホシデン
 金曜日も結構壮絶な売買バトルが見られました。さすがWii関連の大証銘柄です。明日もう一度1720円あたりまで押されてからは、地合にもよりますが反発必至の体勢かと思います。1716円割れがあれば、1600円台までは一気に持って行かれますので一旦様子見となります。ミツミ、田淵なども売られておりますので、それらの動向にも注意。

9.5202日本板硝子
 14日にちょうど1千万株の出来高で42円高でした。これで達成感が出たのでしょう。明日は590円に近づいたところからの反発に注目。21日が中間決算です。

10.9110新和海運
 このところバルチック艦隊の不振が目立ちます。まあ、これまで我が世の春を謳歌してきたので、多少は初冬の冷たい風にあたって頭を冷やすのもやむを得ません。それにしてもチョイとテクニカルにはいい形ですので、明日は952円割れからずるずるといかないことを条件に注目。

以上です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする