株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

落ちるナイフは拾えず

2007-11-19 11:16:00 | 株に出会う
今日は寄り付きから先物が少しばかり高めに始まり、その後15310円まで上昇したため、すわっ、リバウンドかと思わせた買い方を、まとめて悲劇に落としこみました。こういうの、一網打尽とでも言うのでしょうか?チラリズムの典型とでも言うのでしょうか?

いずれにしても、人間の心理の裏を巧みに突いた見事な先物の動きでした。

しかし、9110新和海運などまさにこの典型でしたね。まるでマリアナ海溝へ船体が沈んでいくようでした。もうこうなると、8月17日の906円という安値が唯一の儚いブイとなりますが、ここを抜けるともう深海へ深海へと落ち込む以外にはありません。

今の先物などの動きを見ていると後場は果たしてどうなることやら。

業績の良い6330東洋エンジニアリングも筆者が売った値段をも下回っておりますので、つい手が出そうになるのですが、マリアナ海溝の急峻な深海の山々を、この強い海底の圧力のもとから抜け出すためには、自らが深海魚にでも変身する以外にありません。そんな芸当出来る訳はありません。ここはお得意の海洋技術でも自分から使って貰って、何とか最新の深海船を手当てしてでも、海上に出て貰う以外にはありません。

モニタリング銘柄の中で比較的踏ん張っているのが、7974任天堂、6804ホシデン、6502東芝、3236プロパスト、それに21日中間決算の5202日本板硝子といったあたりでしょうか。

まあ、こうした比較的力が残っている銘柄でないと、今の逆風に耐えることは難しいのかも知れません。

そう言う次第で、前場はノートレードの様子見でした。持ち越しもなし。
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日本株が何故上がらないか?

2007-11-18 09:10:18 | 株に出会う
11月14日付けのファイナンシャルタイムズで、「日本の対外ショック、リスク残る」と題した記事が載っております。外から見た日本ということで、なぜ株価が低迷しているのか、いくつかのポイントがありますので、ご参考までに。

1.建築基準変更が与える住宅市場への壊滅的影響

 タンタロン・リサーチという会社は、この影響はアメリカのサブプライム・モーゲージの影響の2倍程度はあるとレポートしているそうです。住宅市場はGDPの3.4%ほどですが、家具、白物家電、住宅資材などドミノ倒しの影響を受けるとのお見立てです。

2.中小企業の破産が増加中

 大企業はお金をじゃぶじゃぶ持っているものの、日本の労働人口の3分の2を占める中小企業は、今年上半期に破産が前年比29%増えている。のたうち回って金を工面しているとのこと。

3.財政と金融の引き締め
 
 見えない増税がこの2年間で0.5%ほどの可処分所得を削ってしまったこと。また日銀の金融引き締め(量的緩和と利上げのこと)も影響。

4.平均給与の下落が継続中であること

 会社は記録的な儲けを出しており、労働市場の逼迫も伝えられ中、ほとんどのエコノミストはこれで給与も長期的には回復するはずとしてきたがそうでないこと。平均給与を押し下げたのは、より柔軟性のある労働市場(派遣、請負など)と団塊の世代の引退、それに女性が雪崩を打って職場に戻ってきたため。そのお陰で、労働参加率は1%以上向上したのが要因。しかし、これにより総給与所得が増えたので、個人消費が進むのを助けている側面もありとのこと。

5.相変わらずの輸出頼みの経済

 この最後の点は解説の必要もないでしょう。

筆者が注目するのは項目1と2です。特に建築基準法の改正による影響ですが、外国にはそのインパクトが十分に伝わっていないと思っておりましたが、逆でした。サブプライムの2倍のインパクトと見ている論調があるとは、これでは外国人が日本株を買う気にはならないのももっともです。

既にREIT市場への海外からの買い意欲は減じているようですが、不動産を含めた住宅関連の銘柄は、これからも苦難の道を歩むのではないでしょうか。
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明日のモニタリング銘柄(11.19.07)

2007-11-18 06:50:39 | 明日のモニタリング銘柄
市況は少し落ち着きを取り戻してはおりますが、どちらかというと下落方向へのバイアスがかかっている状態です。明日19日はとりあえずNYダウの金曜日の反発があり、シカゴCME先物も15180円で終わっております。まず15000円の壁が突き破られるようなことはないものと思われます。

こうした日は仕手性の強い銘柄や新興市場が好まれる傾向もありますので、これまでに押されている主力市場の銘柄も合わせて、明日のモニタリング銘柄を探ってみます。

テクニカル用語の簡単解説

1.3838AQインタラクティブ
 金曜日に540Kをつけてからの切り返しでOSCも+3%の44%です。このところの底値にタッチしております。出来高細いものの続伸するかどうか注目。

2.8771イー・ギャランティ
 来期予想は63%増もそれまでの期待値からの上げに対する反動安があるのか、それとも地合に押されているだけなのか定かではありませんが、出来高がひと頃より急減しているのは気がかり。それでも215Kという12日の安値を割り込まなければ、底堅いとしての買いが入るかも知れません。

3.3236プロパスト
 さすがに130Kまで押されてからは135Kまで切り返してOSCを+6%の44%にまで上げております。RSIは7%にまで落としております。そろそろでしょう。かなりダイバージェンスが強まっております。しかし、この株出来高はそれなりにあるのに、日中の値動きは大人しいものです。珍しい株です。太古のカブトガニのようです。大口の売買で一気に上にも下にも行くようです。VR改もわずかですが+3%の36%になっていることも支援材料。

4.7974任天堂
 またしても任天堂です。14日はストップ高まで行ってしまいましたが、その前日のOSCが36%でRSIは28%でした。金曜日はOSCを前日同値の43%、RSIは前日比12%ダウンの29%に落としており、それに指数値が13日のそれより100円安となっております。為替も若干の円安方向に振れております。ここは押し目買いのチャンスかと。

5.6502東芝
 これも日経平均と同様になかなか浮上し切れません。851円を割り込み再度843円に近づくようだとまだ見送りですが、850円が固いようだと、14日の再来はあるのではないかと見ております。

6.7003三井造船
 521円という金曜日の安値に近づけば近づくほど買い場となりそうです。RSIはついに15%に下落。515円が当面の底かと思います。

7.5726大阪チタニウム
 12日に7900円まで落とされ金曜日は再度8040円まで落ちております。もうかつての強烈な成長神話は期待できないのは分かっておりますが、ここまで叩く必要もないでしょうに。明日再度8000円近くまで押されれば拾う手です。

8.6804ホシデン
 金曜日も結構壮絶な売買バトルが見られました。さすがWii関連の大証銘柄です。明日もう一度1720円あたりまで押されてからは、地合にもよりますが反発必至の体勢かと思います。1716円割れがあれば、1600円台までは一気に持って行かれますので一旦様子見となります。ミツミ、田淵なども売られておりますので、それらの動向にも注意。

9.5202日本板硝子
 14日にちょうど1千万株の出来高で42円高でした。これで達成感が出たのでしょう。明日は590円に近づいたところからの反発に注目。21日が中間決算です。

10.9110新和海運
 このところバルチック艦隊の不振が目立ちます。まあ、これまで我が世の春を謳歌してきたので、多少は初冬の冷たい風にあたって頭を冷やすのもやむを得ません。それにしてもチョイとテクニカルにはいい形ですので、明日は952円割れからずるずるといかないことを条件に注目。

以上です。
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今週のテクニカル指標

2007-11-17 09:26:12 | 株に出会う
日々のブログでも、各市場のオシュレーター系の指標の解説を交えておりますが、週末は、軽くその週の値動きのおさらいをしてみることとします。

1.NYダウ平均

 11月15日にOSCで40%をつけ、16日の金曜日は引けにかけての切り返しで47%に上げました。RSIは11月12日に29%を付けた後は、木、金と33%のままです。安値の12975.11ドルは何とか切り上げつつあるところです。反発の勢いは弱々しく、来週再度13000ドル割れになるようだと要警戒ですが、今のところ弱いながらも切りかえし基調になっております。

2.日経先物

 11月13日にOSCで30%を付け、翌日大きく切り返した反動で昨日下げましたが、金曜日では41%となっております。但し、イーブニングセッションで15200円まで下げており、それに伴いシカゴCMEも15190円で終わっております。その15190円で月曜日の先物市場が開始されたとすると、その段階でのOSCは37%に落ちます。しかし、11月30日の30%からはまだ上ですので、こちらはNYダウ以上に回復度が強いと言えます。RSIも13日の24%に対して金曜日は36%です。先物のRSIの24%というのは、8月17日の異常値20%以来の低さでした。

3.日経225平均
 11月12日にOSC31%をマーク。その翌日14988円まで落ちましたが、金曜日まで15000円割れがなく、OSCも40%で前日と変わらずとなっております。しかしRSIは金曜日に22%まで前日から7%も落としております。これは8月17日の17%という異常値以来の低い値です。それ以前の8月1日から9日まで、RSIは21%、29%、16%、16%、18%、18%、23%といった底這いが続いておりました。今回15000円割れがあれば、この時の再来があるかも知れません。とにかく15000円割れがポイントです。

4.マザーズ指数
 こちらは怖いもの知らずというのか何というのか分かりませんが、結構強い動きを継続しております。OSCは11月7日の31%が底でした。その結果が11月12日の安値781ポイントに結びついております。その800ポイント割れからは、金曜日まで3連騰で54%まで回復しております。今の地合では反発しても一時の82%までの上昇ということはなく、60%から62%程度だと思われます。理由はOSCの底値とその後の安値をベースラインに考えた時、マザーズ指数は10月17日の814ポイントの底値に対して、11月12日の底値が781ポイントとなっており、明らかにダウントレンドの最中にあるからです。NYダウがほどほどに終わっている翌日は銘柄にもよりますが、来週も結構賑わうということが言えそうです。

5.US$/¥相場
 OSCは11月9日、10日と連続30%をマークし、12日に109.15円まで落としました。金曜日は前日の33%から41%まで伸ばしております。しかし10月15日の高値の117.92円と109.15円までの8.42円の下落に対してフィボナッチ比率の38.2%戻しの水準は112.36円となりますので、まだ下落バイアスが継続中だと言えます。このところのドル・円相場のRSIは20%から36%の間で推移しております。金曜日は12日の20%から34%まで切り返しておりますが、そろそろ天井圏かも知れません。来週は109円割れがあるかどうか注目。

6.日本国債先物(今週だけ特別に)
 これは日本国債10年もののことです。金曜日に何と2006年2月22日以来の137円乗せです。(金利は低下。)株価が下がるとアメリカの長期金利も同様ですが、債券市場に資金が退避するため価格が上昇します。NY債券はG20を前に株価も戻したので、金利は上昇(価格は低下)しておりますので、日本国債も来週は下げる(金利上昇)のではと思っております。この日本国債の値段が最高値を付けたと言うことは、日本の株式市場の先行きに対しての懸念が広まっているという証拠となります。まだ円高懸念もかなり影響しているようです。ちなみに、2006年2月22日の日経平均の終値は15781円でした。その直前に15389.58円の底を付けておりました。

以上です。
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そして、短期筋しかいなくなった

2007-11-16 11:17:50 | 株に出会う
NYダウも続落し、商品も下げ、為替も円高が進み、既に抵抗線も破られ、といった状況からは、今日のところは15000円割れを回避するのが精一杯のようです。

先物はシカゴCMEが大証のイーブニング・セッションの終値より、更に100円も安く終わっているため、そこを10円上回って始まるのがやっと。15200円が今日の高値です。

もう場を見ていても、ジリジリと下げるばかりで、下がったからといって買い上がる方はほとんどおりません。せいぜい、空売りの買い戻しか、下で根気よく拾った方の薄利での売りといったところです。

新興市場の主力どころも大きく下げている訳ではありませんが、アプリックスや楽天、それにドアンゴといった仕手系の銘柄だけがプラス。高く買われすぎたIPOのユビキタスはストップ安です。

もっと酷いのは1413桧家住宅が、2日目を迎えてもまだ売り気配のままです。これに当選した方々にはせめて、桧家住宅の20%割引券でも差し上げて、束の間の憂さ晴らしでもして頂く以外にはありませんが、家を建てる予定のない方々に対しては、なかなか妙案が筆者も思い浮かびません。まあ、あちこちにあるモデルハウスにでも特別招待して、そこで一晩だけでも結構ですから、「当選者様限定ドンチャン騒ぎ祭り」でも開催してはいかがでしょうか?おみやげは、もちろんとっておきの記念品、総桧造りのIPO当選証書です。この証書とお祭り代には、少なくとも7万円は原価としてかけて貰う必要があります。

と言う次第で、前場はJR東日本を逃がしたのは反省として、3236プロパストを133Kで拾うも、じっとして動かず、同値撤退して証券会社に手数料献上と相成りました。

後場は15000円が死守できるかどうか注目ですが、再度破られて浮上が叶わなければ、今度こそ奈落への転落と相成りますので呉々もご注意を。
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