株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

ケース・シラー住宅価格指数(2月度)

2009-04-29 10:02:36 | 金融全般
ケース・シラー住宅価格指数の2月度が昨日発表されました。

調査地点の全米20ヶ所全ての指数が前月に引き続いて下がっております。

しかし、前月までの5ヶ月間はほぼ前月比で下げ幅を拡大しておりましたが、全米20地区で見ると、2月度は過去2年間でも2008年4月、5月に次ぐ3番目の小さな下げ幅となっております。

つまり、下げてはいるものの下がり方が鈍化しているのが1つの特徴です。

モニター地点のロスアンジェルス地区の下げ幅も過去2年間では、2007年7月以来の低い下げ幅でした。

ロスアンジェルス地区の指数値が142ポイントになるまでは、アメリカの住宅価格が底打ちしないという仮説を昨年7月17日に立てておりますが、2月度の指数はまだ165.21ポイントです。

これまでは過去の平均的な下落度で142ポイントまでの到達期間を計算しておりましたが、2008年2月の8.88ポイントの下落という大きな下落を頂点にして、この2月はついに2.78ポイントの下落にまで低くなっておりますので、過去の平均値の下落ポイントで計算するのではなく、住宅価格がまだ上昇していた2006年9月頃の下落率である0.2ポイント程度の下落に到達するであろう時期を推測する方法へ切り替えてみます。

つまり、2月度の下落ポイント:2.78→0.22ポイントまでの到達期間を計ろうという訳です。

手法としては、前月比下落が8.88ポイントと最大だった2008年2月を起点として
そこから2009年2月までの平均下落度=0.33ポイントが今後も続くと仮定して、現在の2.78ポイントの前月比下落ポイントが0.22ポイントまで到達する期間を算定するというものです。

2.78ポイント-0.22ポイント=2.56ポイント÷0.33ポイント=7.7ヶ月となります。

つまり、後7-8ヶ月後の今年の9月から10月までには、住宅価格は底打ちするという計算結果となります。

この試算は、これまでの今年の8月から9月にかけて底打つという試算値と1ヶ月程度の差しかありません。

なお、ブル派のジム・クレイマーは、今年の6月に住宅価格は底を打つと言っておりますので、まあ、今年の夏から秋というのはちょうどいい線ではないでしょうか。

マーケットは半年前にそれを先取りすると言われておりますので、この3月から4月にかけての上昇相場は、消費動向指数や、中古住宅、新築住宅の非常にわずかな好転の兆しを嗅ぎ取ってのラリーのように見えますが、案外とこの先に住宅価格を巡る事態が好転すると見ての、マーケットの本能的な動きだったと言えるのかも知れません。

但し、懸念材料は依然として欧米金融機関の不良債権問題です。これ次第で、今の住宅価格の底打ち時期に関する比較的楽観的な見方も、木っ端微塵にされることでしょう。

失業率が更に上昇し消費は極端に冷え込むばかりか、これまでの第一次危機よりもっと深刻な、そして本当の意味での恐慌状態に世界を落としこむことになるのでしょうが、何とか、今年の秋まで今の経済状態を保持して貰って、住宅価格が底打つまで耐えて貰いたいと願っております。

本当の意味の恐慌状態とは、最悪の場合には、いわば世界がジンバブエ状態になることです。物価は1日で2倍になり、国家破綻が相次ぐため世界経済は滅茶苦茶に、そして食物やエネルギー資源の争奪戦で戦争やテロや内乱は勃発し放題となり、いわば世界無政府状態のこの世の終わりとなる事態を示します。ジンバブエ化は極端としても、人類が、因果応報とはいえ、こうした生き地獄の滅亡へと向かうのは、何としても避けなければなりません。

もう少しの辛抱です。

この世界が地獄絵図と化するのを避けるためなら、それこそ、時価会計の凍結やら銀行のストレステストの誤魔化しやら、景気指標の多少の操作やらは、何でもないことと言ったら言い過ぎですが、大したことではないように思えてきます。

しかし一体全体何が、人類をここまでの絶望の淵にまで追いやってしまったのでしょうね。
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市場概況(4.28.09)

2009-04-28 15:29:57 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説  赤字部は29日朝の更新

後場は円高の進行と米株価先物の100ドル超の下落に沈没した4月28日(火)の市場概況です。

◆日経先物:8510円(-240円)、OSC49%(-2%)4月16日の41%に収斂中。指数値倍率:117(+4)
◆日経平均:8494円(-233円)、OS42%(-9%)底抜け。
◆日経平均指数値倍率:118(+3)数字が増えるほど下降傾向を示します。
◆TOPIX:811.99(-21) OSC42%(-9%)3月10日の41%に収斂中。元の木阿弥状態。
◆マザーズ指数:342.11(-10.16)、OSC57%(-10%)4月16日の46%に収斂中。
◆ヘラクレス指数:490.45(-11.22)OSC47%(-9%)3月13日の44%に収斂中。元の木阿弥状態。
◆ドル・円:96.42円(31銭の円高)OSC45%(+3%)27日の42%から切り返し中。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの前日値):1.05375%(前日比-0.01875%)
◆日経先物イーブニングセッション:8510円(大証終値比+-ゼロ)
◆シカゴ日経先物:8595円(円建て、大証終値比+85円)更新
◆NYダウ:8017ドル(-8ドル)OSC50%(+1%)27日の49%から切り返しに転じたか?更新

いやはや、後場の下げは久し振りにきつい下げでした。このところの反転を期待していた向きには、買っては投げ、ちぎっては投げ状態だったようです。筆者もそうでした。

すべては、円高とダウの先物の下落に日経先物が引っ張られて、それに現物株が追随している様相でした。

ここから反発するのではと、いくつかの銘柄に買いを節目で入れましたが、そこが売り方の絶好の位置だったようで、全て損切り。一発逆転を狙って下で指していた3072ダイヤモンドダイニングもストップ安まで持って行かれる始末。途中で、場全体がおかしいのでキャンセルしてことなきを得ました。

今回の下げは、チョイとタチの悪いインフルエンザのようです。これは感覚的なものです。全員がこのところの楽天的な相場にずっぽりと浸っていたため、悲しいかな免疫力がなく、不意をつかれて軒並みやられております。ひとりの売りが次の人の売りを誘い、それが場全体に伝染するところなど、実際のインフルエンザの手口にそっくりです。

ここは、感染しないためにも近づかないのが得策と思い、またこの地合でうまくテクニカルに反発している銘柄もなく、持ち越しは綺麗さっぱりゼロです。

一旦、今回の上げ相場は豚により終止符が打たれたのかも知れません。最後に豚を掴んだのは一体誰?

いずれにしても、明日以降更に下げて、トレーダーの多数が免疫力を得るまでは、猛威をふるうのかも知れません。

米ドルのLIBORは昨日段階ではまだ下げておりますが、今日の結果がどう出るかに注目したいと思います。

-------29日朝のコメント-------

朝起きて、NYダウの200ドルぐらいの下落は覚悟してパソコンを開いたら、何と、たったの8ドル安。拍子抜けです。あの日本市場の昨日の下落ぶりは一体何だったのか?

ニュースを見ると、シティとバンカメが資本増強を迫られるとのニュースが、豚インフルエンザではなく、昨日の下げの主犯だったようですが、アメリカ市場はそんなこと一向に介していません。

それよりも、コンファレンスボードなるチョイと怪しげな民間の経済研究所による、消費者信頼感指数が予想を大幅に上回ったことが、今日の相場の下落を防いだようですね。この調査それでも、アンケートの対象者が5000人にも及ぶということで、個人消費との連動性が高いようです。(4月の予想29.9に対して、39.2と大幅改善。)

なお、ケース・シラー住宅価格指数の2月度が発表されております。前年比でわずかな下落%の改善が見られるようですが、その分析は別稿で行ってみます。

アメリカでは日本が騒ぐほど豚インフルエンザの経済への影響を気にしておりません。たったの64件しかまだ確認されていないのです。

ということは、これでアメリカ経済が落ち込むなどと囃して、昨日の株式市場の大幅下落を誘ったのは何方さんかの仕掛けだった?ということになります。

筆者もまんまと豚を掴まされたくち。。。
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ほんの火遊びのつもりが

2009-04-28 11:29:06 | 株に出会う
今日は豚インフルエンザ銘柄だけは手を染めないよう誓いました。あの図体でも、「遁ずらする」という言い回しがあるように、逃げ足が意外と速いためです。

しかし、落ちたところは買いと思って登録していた9684スクウェア・エニックスに遁ずらされました。また、悪癖の高値掴みでした。まるであの豚の尻尾を掴んだような、頼りない感覚ではありましたが、二度ほど目の前で勢いよく上げているのがまぶたの裏に焼き付き、ちょうど、地方のさびれた温泉街でちらちらと点滅する青と赤のネオンサインに惹かれるがごとく、ついつい1746円で買ってしまいました。

1758円のその上に突き抜けたら売ろうなどと、浅ましいことを考えていたら、段々と雲行きが怪しくなり、そのうちこの株、女狐の本性を顕わにしてきましたので、これ以上はこの魑魅魍魎に充ち満ちた娑婆で、あえて吸血鬼に貢ぐようなものだと観念し、20円安で撤退です。

この世の中、獲物を引きつける時の常套手段は、きらびやかな色とりどりの模様と、派手な立ち回りであることを、この年にまでなっているのにすっかりと忘れておりました。

ジャングルでもどこでも色鮮やかなキノコなどは猛毒を持っているものと相場は決まっております。あのクジャクも、仮にそこが動物園であっても、雄があのあでやかな羽根を拡げてメスの歓心を買うように、この株式市場も同様のことが長いこと営々と行われているようなのです。

持ち越しの6305日立建機も、重量級の株ながら、朝方の乱高下の渦に巻き込まれ、何と、-7円の1303円で手放しました。全く言うことありません。コマツが下げているのを見れば、やはり昨日安値の1290円までの急落場面があると動揺するものですね。

しかし、こちらは女狐ではなく狸親父でした。さすが荒くれ者を相手の商売だけのことはあります。年季の入り方がそんじょそこらの青二才とは違います。「おんどりゃ、そこどかんか!!」とか何とか急に言われれば、そりゃ振り込め詐欺師に騙されやすいお年寄りでなくても、思わず脇に引っ込むと言うものです。

ところで、日経平均のOSCは前日同値の51%、TOPIXの方は、-2%の49%と芳しくありません。朝方からの円高傾向も悪さしております。米株価先物も冴えません。

やはり豚インフルエンザにかこつけて、少し上がった株を売り抜けている大口さんが、今のところ優勢な情勢かと思います。

新興市場も総じて一服状態です。豚インフルエンザ銘柄にしても、例えば、ダイワボウは右肩上がり、中外製薬は右肩下がりと様々です。

まあ、今は無理をすることはなく、さまざまな豚の饗宴でもゆっくりと見物するのが良いのかも知れません。豚のダンスなど、何の糞役にも立ちませんが。。。
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市場概況(4.27.09)

2009-04-28 06:47:02 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説  赤字部は28日朝の更新

後場は円高と米株価先物に影響されてギャップダウンで始まるも、前場の突き落としと同様に、その後はジリジリと前日同値ラインまで戻した4月27日(月)の市場概況です。

◆日経先物:8750円(+10円)、OSC51%(+1%)4月16日の41%に収斂するのかどうかまだ微妙なところ。指数値倍率:113(-1)
◆日経平均:8726円(+18円)、OS51%(+4%)4月22日の45%から切り返し中。
◆日経平均指数値倍率:115(同値)数字が増えるほど下降傾向を示します。
◆TOPIX:833.1(+3.05) OSC51%(+3%)4月22日の48%から切り返しに転じたか?
◆マザーズ指数:352.27(+9.74)、OSC67%(+1%)4月16日の46%から切り返し継続中。一皮むけたか?
◆ヘラクレス指数:501.67(+3.03)OSC56%(同値)4月22日の55%から切り返し中。
◆ドル・円:96.73円(46銭の円高)OSC42%(-3%)1月15日の39%以来の低さ。ここから円安へと戻すかどうか?更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの前日値):1.07250%(前日比-0.01938%)
◆日経先物イーブニングセッション:8710円(大証終値比-40円)
◆シカゴ日経先物:8790円(円建て、大証終値比+40円)更新
◆NYダウ:8025ドル(-49ドル)OSC49%(-5%)3月11日の45%以来の低さ。ここからの下落を警戒。更新

後場の下落モードにもかかわらず、日経平均はかろうじてプラス終了で、OSCも4%上げました。まぁ、揉み合い状況と言えるかと思います。

今日決算の6305日立建機を少々持ち越しました。このところ下げており、ちょうど反発体勢にあったためです。これが、ずっと上げているのなら買いませんでした。

15時半に決算が出ましたが、今期は過ぎたためどうでも良いとして、来期はコンセンサス予想の43億円を大きく上回る270億円を計画しているという。これが株価にどう影響するか、最近のこの変動相場では皆目分かりません。

-------28日朝のコメント-------

ダウは小反落。豚インフルエンザの経済への影響が懸念され上値を追う勢いがありません。発生源のメキシコでは泣きっ面に蜂のマグニチュード6の地震が発生。これ幸いと豚が檻から逃げ国内中を遁走すれば、更に被害が拡がる恐れがあり。今のところ大量遁走の報告はなし。

誰もが外出を控えることになれば、ガソリンを使わなくなりますので、原油市場は軟調に推移し石油株がダウの下げを主導しております。昨日の新日鉱の寄り付きの強烈な下げは、このことを見越しての売り攻勢だったのか。。。

旅行会社やカジノ株も大きな影響を受けます。人を集める商売は駄目なようですね。娯楽産業なども駄目でしょう。食品関連も、買いだめ品以外は駄目なようです。外食はもっと駄目でしょうね。

とにかく、豚インフルエンザにかこつけての、大口投資家の市場からの遁走に気を付けよう。。。
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明日のモニタリング銘柄(4.28.09)

2009-04-27 20:04:56 | 明日のモニタリング銘柄
日本株は一時のテクニカル指標が過熱状態から、かなり冷やされて来ております。

日経平均のRSIは46%で、これは今度の上昇が始まった3月11日頃の水準です。OSCの51%はその時から2%高です。

ところで、このところ円高が進んでおりますが、これは3月29日~4月2日までの日本人による対外証券投資統計を見ると、外国の中長期債が大幅に処分されており、差し引き2兆1千億ドルもの売り越し(ドル売り、円買い)になっているのが大きく効いているようです。

政府筋の意向を受け、国内金融機関が主に米国債を大きく買い越し、3月期決算対策の一環として円安が演出されてきました。麻生総理がオバマ大統領とアメリカで初めて合った後のことでした。

その円安効果で日本の株式も持ち直し、3月期決算も無事通過できる見通しが立ったところで米国債の売りに転じたのです。

直近の4月18日までの財務省の発表でも、1兆円の売り越しをしておりますので、これは、このところ円高気味となっていることの理由の1つとして裏付けられております。

ただいまの時間、96円55銭まで円高が進んでおります。

一方、外国人の日本株の取引に目を転じると、4月11日までの2週間は計1500億円ほどの買い越しでしたが、18日までの1週間では518億円の売り越しに転じております。これも株式の上値が重い理由ですね。

と言う訳で、テクニカル指標は過熱状態を脱したとは言え、このように円高、外人売りの流れが続く限り、良くてボックス圏の動き、普通ならじり貧の下げに転じる動きとなるのが、今の相場の流れかと思います。

問題は、いつ外国人が大量に日本株を売る時期が来るのかという点ですね。

さて、そうした微妙な時期であることを念頭においての、明日のモニタリング銘柄です。( )内は今日の安値。

【モニタリングA】 買い候補

1.5108ブリヂストン(1395円)
 OSCを+6%の50%に伸ばして、やっと膠着を脱出か?

2.7915日本写真印刷(2890円)
 2890円で今日は蓋をしていたようだが、明日はその反動にも気を付けて。

【モニタリングB】 底値見極め候補

1.8601大和証券G本社(483円)
 ボックス圏の動きなら反転タイミングに。

2.2282日本ハム(996円)
 豚インフルエンザの影響で下げるも、まだ底抜けはしていない。

3.4617中国塗料(561円)
 ひと頃の勢いがないが、安値割れがなければ。

以上です。

変なコメントが入っておりますが、中国塗料は中国語とは縁もゆかりもありませんが。日本の中国地方の広島を本社とする会社なんですけど。多分、今日使いすぎた「外国人または外人」という言葉が悪さをしたのでしょう。律儀な人がこの世には沢山いらっしゃるようで。。。
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