ケース・シラー住宅価格指数の2月度が昨日発表されました。
調査地点の全米20ヶ所全ての指数が前月に引き続いて下がっております。
しかし、前月までの5ヶ月間はほぼ前月比で下げ幅を拡大しておりましたが、全米20地区で見ると、2月度は過去2年間でも2008年4月、5月に次ぐ3番目の小さな下げ幅となっております。
つまり、下げてはいるものの下がり方が鈍化しているのが1つの特徴です。
モニター地点のロスアンジェルス地区の下げ幅も過去2年間では、2007年7月以来の低い下げ幅でした。
ロスアンジェルス地区の指数値が142ポイントになるまでは、アメリカの住宅価格が底打ちしないという仮説を昨年7月17日に立てておりますが、2月度の指数はまだ165.21ポイントです。
これまでは過去の平均的な下落度で142ポイントまでの到達期間を計算しておりましたが、2008年2月の8.88ポイントの下落という大きな下落を頂点にして、この2月はついに2.78ポイントの下落にまで低くなっておりますので、過去の平均値の下落ポイントで計算するのではなく、住宅価格がまだ上昇していた2006年9月頃の下落率である0.2ポイント程度の下落に到達するであろう時期を推測する方法へ切り替えてみます。
つまり、2月度の下落ポイント:2.78→0.22ポイントまでの到達期間を計ろうという訳です。
手法としては、前月比下落が8.88ポイントと最大だった2008年2月を起点として
そこから2009年2月までの平均下落度=0.33ポイントが今後も続くと仮定して、現在の2.78ポイントの前月比下落ポイントが0.22ポイントまで到達する期間を算定するというものです。
2.78ポイント-0.22ポイント=2.56ポイント÷0.33ポイント=7.7ヶ月となります。
つまり、後7-8ヶ月後の今年の9月から10月までには、住宅価格は底打ちするという計算結果となります。
この試算は、これまでの今年の8月から9月にかけて底打つという試算値と1ヶ月程度の差しかありません。
なお、ブル派のジム・クレイマーは、今年の6月に住宅価格は底を打つと言っておりますので、まあ、今年の夏から秋というのはちょうどいい線ではないでしょうか。
マーケットは半年前にそれを先取りすると言われておりますので、この3月から4月にかけての上昇相場は、消費動向指数や、中古住宅、新築住宅の非常にわずかな好転の兆しを嗅ぎ取ってのラリーのように見えますが、案外とこの先に住宅価格を巡る事態が好転すると見ての、マーケットの本能的な動きだったと言えるのかも知れません。
但し、懸念材料は依然として欧米金融機関の不良債権問題です。これ次第で、今の住宅価格の底打ち時期に関する比較的楽観的な見方も、木っ端微塵にされることでしょう。
失業率が更に上昇し消費は極端に冷え込むばかりか、これまでの第一次危機よりもっと深刻な、そして本当の意味での恐慌状態に世界を落としこむことになるのでしょうが、何とか、今年の秋まで今の経済状態を保持して貰って、住宅価格が底打つまで耐えて貰いたいと願っております。
本当の意味の恐慌状態とは、最悪の場合には、いわば世界がジンバブエ状態になることです。物価は1日で2倍になり、国家破綻が相次ぐため世界経済は滅茶苦茶に、そして食物やエネルギー資源の争奪戦で戦争やテロや内乱は勃発し放題となり、いわば世界無政府状態のこの世の終わりとなる事態を示します。ジンバブエ化は極端としても、人類が、因果応報とはいえ、こうした生き地獄の滅亡へと向かうのは、何としても避けなければなりません。
もう少しの辛抱です。
この世界が地獄絵図と化するのを避けるためなら、それこそ、時価会計の凍結やら銀行のストレステストの誤魔化しやら、景気指標の多少の操作やらは、何でもないことと言ったら言い過ぎですが、大したことではないように思えてきます。
しかし一体全体何が、人類をここまでの絶望の淵にまで追いやってしまったのでしょうね。
調査地点の全米20ヶ所全ての指数が前月に引き続いて下がっております。
しかし、前月までの5ヶ月間はほぼ前月比で下げ幅を拡大しておりましたが、全米20地区で見ると、2月度は過去2年間でも2008年4月、5月に次ぐ3番目の小さな下げ幅となっております。
つまり、下げてはいるものの下がり方が鈍化しているのが1つの特徴です。
モニター地点のロスアンジェルス地区の下げ幅も過去2年間では、2007年7月以来の低い下げ幅でした。
ロスアンジェルス地区の指数値が142ポイントになるまでは、アメリカの住宅価格が底打ちしないという仮説を昨年7月17日に立てておりますが、2月度の指数はまだ165.21ポイントです。
これまでは過去の平均的な下落度で142ポイントまでの到達期間を計算しておりましたが、2008年2月の8.88ポイントの下落という大きな下落を頂点にして、この2月はついに2.78ポイントの下落にまで低くなっておりますので、過去の平均値の下落ポイントで計算するのではなく、住宅価格がまだ上昇していた2006年9月頃の下落率である0.2ポイント程度の下落に到達するであろう時期を推測する方法へ切り替えてみます。
つまり、2月度の下落ポイント:2.78→0.22ポイントまでの到達期間を計ろうという訳です。
手法としては、前月比下落が8.88ポイントと最大だった2008年2月を起点として
そこから2009年2月までの平均下落度=0.33ポイントが今後も続くと仮定して、現在の2.78ポイントの前月比下落ポイントが0.22ポイントまで到達する期間を算定するというものです。
2.78ポイント-0.22ポイント=2.56ポイント÷0.33ポイント=7.7ヶ月となります。
つまり、後7-8ヶ月後の今年の9月から10月までには、住宅価格は底打ちするという計算結果となります。
この試算は、これまでの今年の8月から9月にかけて底打つという試算値と1ヶ月程度の差しかありません。
なお、ブル派のジム・クレイマーは、今年の6月に住宅価格は底を打つと言っておりますので、まあ、今年の夏から秋というのはちょうどいい線ではないでしょうか。
マーケットは半年前にそれを先取りすると言われておりますので、この3月から4月にかけての上昇相場は、消費動向指数や、中古住宅、新築住宅の非常にわずかな好転の兆しを嗅ぎ取ってのラリーのように見えますが、案外とこの先に住宅価格を巡る事態が好転すると見ての、マーケットの本能的な動きだったと言えるのかも知れません。
但し、懸念材料は依然として欧米金融機関の不良債権問題です。これ次第で、今の住宅価格の底打ち時期に関する比較的楽観的な見方も、木っ端微塵にされることでしょう。
失業率が更に上昇し消費は極端に冷え込むばかりか、これまでの第一次危機よりもっと深刻な、そして本当の意味での恐慌状態に世界を落としこむことになるのでしょうが、何とか、今年の秋まで今の経済状態を保持して貰って、住宅価格が底打つまで耐えて貰いたいと願っております。
本当の意味の恐慌状態とは、最悪の場合には、いわば世界がジンバブエ状態になることです。物価は1日で2倍になり、国家破綻が相次ぐため世界経済は滅茶苦茶に、そして食物やエネルギー資源の争奪戦で戦争やテロや内乱は勃発し放題となり、いわば世界無政府状態のこの世の終わりとなる事態を示します。ジンバブエ化は極端としても、人類が、因果応報とはいえ、こうした生き地獄の滅亡へと向かうのは、何としても避けなければなりません。
もう少しの辛抱です。
この世界が地獄絵図と化するのを避けるためなら、それこそ、時価会計の凍結やら銀行のストレステストの誤魔化しやら、景気指標の多少の操作やらは、何でもないことと言ったら言い過ぎですが、大したことではないように思えてきます。
しかし一体全体何が、人類をここまでの絶望の淵にまで追いやってしまったのでしょうね。