株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

上げていても不穏な雰囲気

2009-04-27 11:23:04 | 株に出会う
豚インフルエンザにWHO始め世界の当局は意表を突かれたようです。皆さん、強毒性の鳥インフルエンザの、人から人へとうつる変異がいつ勃発するかにだけに気を取られておりました。

朝の先物はシカゴの値段より安く始まり、切り返すと思わせておいて、開始直後の一気の突き落とし技が決まりました。

ここからは算数と同じで、マイナスXマイナス=プラスでしたね。しかし、その上げは単に今日、本来あるべき位置へと戻しただけでした。

夫婦げんかで、女性妻の虫の居所が悪いのを見て、そこは長年の経験から黙って耐えて、反省した「フリ」を見せた男性夫に対し、それ以上の咎めは良心の呵責でも感じるのか、一旦、矛先を収めた女性妻に対して、もうこれで安心とばかりに、お調子に乗って普段通りに振る舞ったがために、内向していた女性妻の本来の怒りが再度爆発したという、よくある人生の構図にうり二つの前場の後半の値動きでした。

やはり、すぐにお調子に乗るというしぐさを見せては、こうした場合は得策ではありません。あくまでも、深く反省をしているその真摯な気持ちを、いわば修行僧のような態度でより良く具現しなければなりません。

そこまで行って初めて、女性妻自身が「行き過ぎて悪かった」と、心の奥底で自覚させることが出来るようです。

いや、別に筆者が家人から昨日、今日にかけて叱られた訳ではありません。それどころか、今朝は殊勝にも、係になっている部屋の掃除をしました。こうした意表をつく行為で、「潜在的な怒りを鎮めるクーポン券」を普段から貯めておかないと、家人のある種のストレスが次第に溜まっていき、碌なことがないことは、長年の生活でようやく体得しつつある事実であります。

あくまでも、修行僧のような忍耐が肝心です。これは相場も同様かと。。。

しかし、豚インフルエンザがここまで話題になることが分かっていれば、金曜日に3107ダイワボウを仕込んでいたのにね。この株、これまでにないほどテクニカルな良好な体勢で金曜日は終わっておりました。そのため、明日のモニタリング銘柄でダイワボウをノミネーションしたのです。その後で豚インフルエンザの件を、推奨理由として後付しただけでしたが、もう遅い!

なお、今回の豚インフルエンザは強毒性ではなく、幸い筆者のようなお年寄りは罹りづらいようです。昔、Aソ連型のインフルエンザに罹ったことがある人は免疫を持っている可能性があるということです。筆者は、残念ながら厳寒のソ連へは出張したことがありませんし、東京の麻布のソ連大使館(現ロシア大使館)に侵入した経験もありませんので、多分、免疫はないことでしょう。

従って、若者がどういう訳か罹りやすく死にやすいとのこと。インフルエンザは通常お年寄りが犠牲になりやすいのに、これも常識を覆すことですね。

まあ、どうでも良い御託を並べてしまいましたが、前場は、このように豚インフルエンザ起源の不穏な空気が場に充ち満ちておりましたので、トレードは1881NIPPOでの5円抜きのみ。持ち越しなし。
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明日のモニタリング銘柄(4.27.09)

2009-04-26 09:24:24 | 明日のモニタリング銘柄
週が変わって、明日4月27日(月)のモニタリング銘柄です。( )内は金曜日の安値。

【モニタリングA】 買い候補

1.3941レンゴー(515円)
 2連騰なので利確売りに注意し、円高進行なら反転か。

2.6268ナブテスコ(771円)
 後は出来高が増えれば。770円台での仕込み。

3.5016新日鉱ホールディングス(452円)
 OSCをきちんと+2%の42%に上げておりました。寄り天注意。

4.6305日立建機(1275円)
 コマツに足を引っ張られた様子。27日決算なので思惑で乱高下か。OSC的には+4%の40%と絶好。

【モニタリングB】 底値からの反転期待銘柄

1.1881NIPPOコーポレーション(724円)
 金曜日は前田道路と連れ高せず。もう一段の押し目があるか?

2.3107大和紡績(208円)
 往年の仕手株の悲哀を味わいつつ、豚インフルエンザ効果で復活か?

3.6923スタンレー電気(1256円)
 もう一段の下落からの反発力に期待。

4.8086ニプロ(1471円)
 これは底値を慎重に見極めることが必要。OSC的には43%で安値更新中。

5.9684スクウェア・エニックスホールディングス(1759円)
 乱高下の激しい株です。思わぬ下落局面で拾うのが得策かと。

以上です。
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日経中期波動分析の検証

2009-04-25 08:35:24 | 金融全般
今年1月10日に日経中期波動分析という記事を書き、昨年の激動相場でのオシレーター分析の有効性を検証しました。

その時の条件は以下の通りでした。

1.OSCが40%前後以下へと落ちた日を起点とする。(このOSC値は日経平均の過去データからの設定です。個別株は別。)
2.翌日以降に起点日の前日のOSCを上回って、かつ安値・高値ともに前日を上回り、終値がプラ転した時に買い。(いきなり前日高値を抜いて始まるケースは寄り付きで買い。)
3.その後は、安値・高値がともに下回ることがない限りホールド。
4.安値・高値がともに前日を下回った時に売る。(寄り付きで前日安値を下回った時は寄り付きで売り。)

何事もしつこく有効性を検証しないと使えるツールにはなりませんので、思い出したように今年の日経平均に当てはめて検証してみました。

結果は下記の通りです。

・1月27日 買い 8061円 1月30日 売り 8138円 +77円
・2月25日 買い 7461円 3月2日  売り 7414円 -47円
・3月11日 買い 7165円 3月27日 売り 8621円 +1456円

今回の3月11日からのブル相場では十分に利益が乗った勘定となります。ところがやっかいなのは、NYダウです。

・1月16日 買い 8281ドル 1月20日 売り 8109ドル -172ドル
・3月4日  買い 6876ドル 3月5日  売り 6726ドル -150ドル
・3月10日 買い 6926ドル 3月20日 売り 7369ドル +443ドル

最後のラリーでは+443ドルですが、日経に比べて値動きのレンジが変に小さく的中させるのが日経より難しいようです。

この理由は多分、NY市場はその日の経済指標などの影響度合いが強く、日経平均はダウの影響をもろに受けて、単にギャップアップ、ダウンが激しくより単純なだけのことだと思います。

問題は、日経平均の3月11日の寄り付きの買いはいいのですが、翌日の-178円の下落に対しセオリー通りに売りを耐えることが出来たかどうかです。終値ではまだ30円ばかり利が乗っていましたが、これは寄り付きで買うことが条件となります。それに乗り遅れた方は多分降りるはめになっていたことでしょう。

1つの対処法としては、3月11日にはOSCを+12%も伸ばして54%にまで達しておりましたが、これは明らかに上げ過ぎのサインでした。ここで一旦引けで売り、翌日、特に安値を下回らないことを必ず確認して、かつ、前々日のOSC(この場合は10日の42%)を下回っていないことを確認して12日に買いに入ることです。とにかく3月12日は相場格言に言う、「一押しは買い」だったのですが、前日からの持ち越しの場合は、そこで思わず売りたくなるのが相場の陥穽という訳ですね。

それにしても、昨秋に続いて、日経平均の2月中旬から下旬にかけての下げ相場でも有効に働き、迂闊な買いは避けることが出来ました。

従って、多少の条件追加をしながらも、この波動分析の条件式は未だ有効ということにして、今後に生かしていきたいと思います。
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今回の市場転換のいくつかのサイン

2009-04-24 18:42:35 | 金融全般
今回の3月10日から始まった日本市場の上昇ですが、また後付といわれそうですが、いくつかのサインが転換日を示唆しておりました。

まず最初のサインは米ドルのLIBORです。このライボーと呼ばれるロンドンの銀行間の取引金利は、昨年のリーマン・ブラザーズの破綻直後に急騰して凍り付きました。

つまり、金融市場の恐怖指数とでも言えるものです。

今回のリバウンド局面では、米ドルのLIBORが3月10日前後を境にして下落に転じております。このサイトの米ドルLIBORをクリックしてみて下さい。

1月15日頃、一旦底を打った形の米ドルLIBORは、それまでずっと上昇を続けておりました。

日経平均の反応は少し遅くなり、1月28日に高値の8171円をマークしております。しかし、そこからはLIBORの上昇に軌を一にするように下落の一途を辿ります。

2つ目のサインは、あのジム・クレーマーも信頼していると言われ、筆者も多少の自信を得たオシレーター(OSC)値です。

日経平均のOSCは、あの歴史的な下げを演じた前日の10月10日の20%という最低値がありますが、過去の事実からみても、通常は30%を割り込めば買いです。

今年は1月15日に29%を付け2日だけリバウンドしました。その後2月18日に25%という今年最低値をマークしております。しかし重要なことは、米ドルLIBORはそれでも下がらず、日経平均が2月24日に2番底を付けてもまだ下がらず、更には3月3日の3番底でもLIBORは下がらずに、結局3月10日の4番底にまで行って、初めてLIBORは下降に転じ、逆に、株式は上昇に転じております。

この4番底までの押し目は強烈でしたね。

ちなみに、本家本元の恐怖指数のVIX指数は、あまり顕著なサインは出しておりませんでした。あまりに日々の上下が激しく、どこが相場の転換点か不明なのですね。このサイトのシンボル欄に$VIXと入力してUpdateキーを押してみて下さい。なお、商品先物のCRB指数も、同じサイトで$CRBと入れるとグラフが見えますが、これも3月10日が底とは判断できるものではありません。

最後に3つ目のサインです。今回の相場上昇のきっかけの1つとなっている中国特需ですが、これはLIBORと同じサイトでハンセン指数を見ると、3月9日にピタリと底を打っているのが見えます。まあ、ナスダックもダウも同じ日に底を打っているのでこれは納得できますが、どちらが先に底を打ったのかは微妙ですね。

従って、今後の反省として、毎日の「市場概況」の記事に3ヶ月もの米ドルLIBOR(前日データ)を入れることにしました。これらはOSCは算出できませんが、底打ちがあったかどうかは金利水準そのものから判断はできます。

LIBORと日経平均のOSCの両方の要素を注意深く見れば、底打ちしたのかどうかをより的確に判断できるのではないかと、今後に期待しております。
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市場概況(4.24.09)

2009-04-24 15:33:51 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説  赤字部は25日朝の更新

後場も結局は円高に足を引っ張られる形で、8700円割れまで行った4月24日(金)の市場概況です。

◆日経先物:8740円(-90円)、OSC50%(-1%)4月16日の41%に収斂するのか? 指数値倍率:114(-2)
◆日経平均:8708円(-139円)、OSC47%(-3%)4月22日の45%からの切り返し線上には踏みとどまる。
◆日経平均指数値倍率:115(+2)数字が増えるほど下降傾向を示します。
◆TOPIX:830.05(-9.5) OSC48%(-4%)4月22日の48%に並ぶ。かろうじて踏みとどまる。
◆マザーズ指数:342.53(+3.73)、OSC66%(同値)4月16日の46%から切り返し継続。
◆ヘラクレス指数:498.64(-5.78)OSC56%(-6%)4月22日の55%からまだ切り返し中。
◆ドル・円:97.19円(79銭の円高)OSC45%(-5%)4月20日の44%に収斂中。更に円高へと振れるかどうかの瀬戸際。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの前日値):1.09188%(前日比-0.0075%)
◆日経先物イーブニングセッション:8800円(大証終値比+60円)
◆シカゴ日経先物:8900円(円建て、大証終値比+140円)更新
◆NYダウ:8074ドル(+117ドル)OSC54%(-2%)4月22日の50%から切り返し継続中。更新

しかし、前場終了後から円高が進んだにもかかわらず、日経先物は後場開始直後に少し上げるフェイントを見せた後、一気に売りに入りました。

この寄り付きのフェイントは嫌らしいものですね。前場に散々良いところで拾ったとばかりに自慢?してしまった8933NTT都市開発も、この下げ攻勢に脆くも沈没。81000円でからくも救命ボートから荒海に逃げ出しました。

その後はこの株、80000円の分厚い買い板に守られて行ったり来たり。こうした厚い買い板が鎮座しているケースは、買いに入ってもろくなことはありません。その買い板が突然消失してしまったり、自己売買のようなトリックで食われたり、または普通に売りたい人に食われたりして、その後狼狽売りが湧いてくるのが常です。逆も言えますね。厚い売り板に果敢に突進するケースがよくありますが、こうした方はどちらかというと報われるケースが多いようです。

もう1つの日清食品も、OSCがまだ上向きではないので+10円で逃げました。地震か鳥インフルエンザでも来ない限り、このセクターはまだまだ深い谷に落としこまれている疫病神のようです。

ところで後場に目についたところでは、2802味の素がやけに調子が良かったようです。ゴールドマン・サックスが今度の決算でコンセンサス予想を上回るポジティブリストに挙げている銘柄の1つだそうです。こうした場合はそのサプライズが出る前の高騰局面で売りが正解ですが、参考までに、筆者がモニタリングしている銘柄の中で、他にノミネートされている銘柄を列記しておきます。

・5214日本電気硝子
・4118カネカ
・6330東洋エンジニアリング
・7012川崎重工業
・7011三菱重工業
・6366千代田化工建設
・8113ユニチャーム
・6594日本電産

その他、ついでに、4631DIC、7013IHI、6479ミネベア、7003三井造船、7269スズキ、8015豊田通商、9404日本テレビ放送網、4062イビデン、そして6806ヒロセ電機です。

持ち越しはゼロ。今日のところはくたびれ儲けの1日でした。

-------25日朝のコメント-------

欧州市場は堅調に上げ、ダウも引けにかけて+70ドル近くまで落とされる場面もありましたが、その後切り返しての終了でした。

相場をまず押し上げたのが、新築住宅販売件数の市場予測を上回る実績でした。といっても、修正後の2月に比べて2000戸減、予想値に比べて1万9千戸増といったところでもあり、また中古市場ほどのインパクトはありませんので、欣喜雀躍という風情にはならなかったようです。なお耐久財受注も3月は-1.5%の予想に対して-0.8%と健闘しております。

原油は大幅高。月曜日の日本市場の原油株は堅調でしょう。本来、金は下がるところですが、中国の金準備高が600トンから1054トンになっていることが報道され912ドル近辺まで上げております。

中国は南アを抜いて世界一の産金国ですが、国内鉱山の金に加えて再利用分の金の買い取りも進め、積極的に増やしている模様。

1054トンということは、現在グラム3000円程度ですので、1キログラムで300万円。1トンでは30億円となり1054トンでは3兆円少々にしかならず、中国の4月11日発表の外貨準備高196兆円からすると微々たるものですが、金の先物市場の4.5兆円程度という規模からすると大きなインパクトにはなります。

そのため市場で買い増すことは影響が大きすぎ、今回の金融危機対策用にIMFが売却を計画しているゴールドは、市場外取引で中国が一手に引き受けるとも言われております。

なお、相場に今後大きな影響を与えるかもしれない材料が1つ。それはバンカメに対して当時のポールソン財務長官とバーナンキ議長がメリルリンチを買収するよう強く要請し、かつ、メリルの不良資産額を口外しないよう圧力をかけたというニュースです。

これを受け、バーナンキ議長の進退問題が浮上。公認はガイトナー長官との噂も。あれっ、ガイトナー長官更迭論は何処へ???

政府要人がもし、地上げ屋まがいの恐喝をしていたなら、これは大問題です。時価会計の変更程度までは、まだしも、市場にとってその方が都合がよい?ので何とか許されるとしても、チンピラのような行為が、あの高邁なる職務遂行精神をお持ちの筈の政府要人によって行われていたとするなら、これから出てくる様々な政府・金融当局の政策や発言への信頼が著しく失われ、ひいてはドルの信認の失墜へのきっかけにもなりうるでしょう。

結局は、政府もぐるだったのかと。国破れて山河あり。。。

まあ、別の解釈をすれば、君子を豹変させるほどに当時の事態は逼迫しており、メリルまで破綻すると金融システムが全面崩壊するその瀬戸際だったということでしょう。

その淵からまだ半年、その後も金融を巡る情勢は悪化をし続けているのに、ストレステストでほとんどの金融機関が合格するとは、一体全体、どんないかさまなテスト内容だったのか、興味を惹きますね。
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