風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/万引き家族

2019年05月24日 | 映画



ピースボート帰国後初めて見た映画でした。面白かったですが、騒ぐほどではありません。やはり
「カンヌ」のセンスは私には、?です。上の案内には「犯罪(=万引き)で生計を立てている」とありま
すが、正確ではありません。万引きをしなくても生活できる水準です。親の死を隠してその年金を
不正に手に入れる日本社会のあり様を描く、と言うことでもありませんし、互いの関係が稀薄に
なっているような家族だけど不思議な縁で結ばれると言った家族を描く、のでもありません。駄
菓子屋の店主(柄本明)の、万引き常習の男の子に「妹にはさせるな」、が素敵でした。【4/15】


映画/レディ・バード

2018年12月21日 | 映画


おもしろかったです。ストリーはシンプルで特に特別で新鮮さはありません。でも、素敵な映画でした。
主演のシアーシャ・ローナンがなんともかわいらしいです。ハリウッド女優では珍しい貧乳です。

『フランシス・ハ』などを送り出した女優でもあるグレタ・ガーウィグが脚本、監督です。
主人公の本名は、クリスティンですが、彼女は自らをレディ・バードというニックネームでよびます。
”Ladybird”は「てんとう虫」という意味ですが、その命はとても短いことから、「物事に怯えず前進し人生を
楽しみなさい」との意味が込められているとも言われるそうです。
アメリカ映画では、金持ちか貧しい人々がメインが多いのですが、この映画は父親が失業中、兄はスーパーのレジ、
看護師の母親の稼ぎに依存しているという中流より下の家庭が舞台です。
その他の登場人物には金持ちの親の子どもが登場しますが、いずれも精細が無く非テントウムシです。
彼女と母親は思春期にある、あらゆることに反発・対立・いがみ合っています。
そんな彼女、閉塞な田舎・家を出て、ニューヨークの大学に行きたくて仕方ありません。
そんな彼女が本名のクリスティンと自己紹介するところで映画が終わります。
ニックネームを捨て、家族からもらった名前に復帰するのは、軋轢していた母親との和解を意味しているのでしょう。
『フランシス・ハ』の私のブログは、『フランシス・ハ』です。 【12月17日】




映画/タリーと私の秘密の時間

2018年12月18日 | 映画

ひたすら、シャリーズ・セロンのために作られたと言って良い映画です。

美人女優のシャリーズ・セロンが20数キロも体重を増やして臨んだそうです。

『モンスター』でも、ブスで太った汚れ役のために眉を剃り、体重を増やして臨みました。

ところで、映画としては普通作です。ストーリーに特別な工夫や新鮮さはありません。
でも、彼女が3人の子持ちで育児ノイローゼの女性を演じているのはちょっと不思議です。
そして、だんだん彼女が元の美しさに戻って行くのは良いです。
彼女の「役作り」には賛否両論があるようですが、私は彼女の「意欲」が魅力的で好きです。【12月17日】



映画/30年後の同窓会

2018年12月01日 | 映画


おもしろかったです。三人の現在は極端に違います。
ストーリーは決して複雑ではなくかなり単純です。
ドクの息子がアフガニスタンで戦死しました。子ども達に文房具を配る活動の途中コーラを買いに
ふと立ち寄った店で「テロ」に遭い、頭を後ろから打たれて死亡しました。
国は、アーリントン墓地に「名誉の戦死者」と鄭重に葬りたいとドクに伝えます。
しかし、彼は「名誉などいらない」と高校の卒業の時の服装で地元に埋葬したいと思うのです。
三人はベトナム戦争でひどく馬鹿げたことを沢山してきました。その最悪は、モルヒネをドラッグ
代わりに使い仲間が傷ついた時、モルヒネを使い古し彼は痛みの中死んでいきました。
そのことが衛生兵だったドクにはトラウマとして残っていたのです。
サルは狂言回しのようでこの上なく下品なのですが、とにかく笑えるのです。
深刻な問題が深淵しているのですが、コメディ作りです。
この映画を、シリアスに描いたら途方もなく退屈だったでしょう。
三人の現在の思いは、かつてのベトナム戦争、イラン、アフガニスタン戦争の痛烈な批判です。
彼らは、ベトナムで死んだ仲間の遺族を訪れます。しかし、自分たちのせいで彼が痛みの中で死んだ
と言う真実を語ることができませんでした。
「嘘も方便」とは言いますが、ドクは息子を名誉の戦死と認め、アーリントン墓地に埋葬します。
サルが最後にドクに言います。「俺の酒場で働かないか」と。
コメディタッチなのに映画館では、笑い声も、クスリともしません。
最近の劇場は、とにかく音を立てず、マナー良く、が過剰なのです。【11月19日】

映画/ファントム・スレッド

2018年11月09日 | 映画


何ともつまらなく、不快な映画でした。
原題:Phantom Thread の意味は、幻の糸、何のことやら、です。
1950年代のロンドンのファッション界で活躍する著名な仕立屋レイノルズ、ふと立ち寄った
大衆的レストランで、田舎娘風のウエイトレス、アロマに出会います。
彼の目には、彼女の身体がモデルとして最高に見え、その場で「ナンパ」、彼女も即OK。
彼は偏屈でわがまま、彼女は毒キノコで彼の体調を崩し、彼をコントロールし始めます。
これを、「禁断の愛」、「純愛」とは、なんたる屁理屈。
庶民を見下すようなイギリス上流階級の鼻持ちならぬ文化・意識に辟易です。
何とも後味の悪い不快な映画でした。  【2018.11.5】

映画/もリーズ・ゲーム

2018年11月07日 | 映画


凡作です。その上140分の長さです。
モリーが26歳の若さで金持ちのポーカー賭博の経営者になれたのかは全くの疑問です。
おまけに、長年音信の無かった父親とアイススケート場で遭遇するなんて、ナンテコッタです。
アメリカでは、胴元が手数料を取らなければ、賭博が合法なのだとか。
最も、チップをもらうのはOKというのだからナンテコッチャです。
大金持ち達が高額の掛け金のギャンブルに興じています。
アメリカ社会の恥部というか退廃さと怒りを感じる映画でした。【11月5日】

映画/女は二度決断する

2018年10月19日 | 映画


期待していたのですが、残念ながら凡作でした。
前半は退屈、中盤の裁判シーンは迫力がありましたが、残りは興ざめでした。
ストーリーは単純です。クルド系トルコ人ヌーリー父子が、爆弾テロで死にます。
彼は、クルド系なのですがイスラム教徒のようです。薬物の取引で服役後、カティアと結婚します。
警察は、ヌーリーが犯罪がらみの仕事のトラブルの事件だったと思っていますが、
彼女はネオナチの仕業だと訴えます。
私は、ドイツの法律は知らないのですが、検察よりヌーリーの弁護人が訴追の表舞台に立っています。
私が驚いたのは、容疑者を警察に通報したのは、容疑者の父親と言うことでした。
彼は、息子のネオナチの思想・立場は認めることができないし、これを放置すれば彼らは犯罪を繰り返す
と言います。判決は、証拠不十分で容疑者は無罪となります。
さて、ここから第三部、彼女が私的復讐・報復に出ます。
ここまで来るとストーリーも何もあったものではありません。メル・ギブソンやブールス・ウイルスの
映画のような単純な復讐劇、ナンテコッタです。スーパーアクションではないですが…。
さて、邦題の「決断」。
彼女は、一度目は遠隔操作で容疑者を爆破する計画でしたが、なぜか思いとどまり、
二度目は容疑者もろとも自爆します。
海岸のキャンピングカー内の彼らだけを殺害する自爆ですので、市民を巻き込む
いわゆる自爆テロとは異なる、と言うのでしょう。
この映画は、移民やネオナチ問題を扱っているようですが、それはもう全く関係無い、
副々の題材でしかなく、単なる復讐サスペンスだけでした。
彼女は体のあちこちに入れ墨をしているのですが、一番新しいのが「侍」でした。
サムライスピリッツとは、「潔い死」、「特攻」と言わんばかりです。
冒頭写真にあるように、彼女はまさに「暗殺者」の出で立ちです。
オイオイ、やっぱりカンヌか、です。
見終わって、何ともとても後味が悪かったです。     【10月15日】


映画/フロリダ・プロジェクト(真夏の魔法)

2018年10月15日 | 映画


ヘイリー、ムーニー母子は社会の底辺で暮らしています。週15ドルほどのモーテル暮らしです。
冒頭、駐車場の車につばを吐きかけるシーンはこの映画の象徴・エッセンスのように私は感じました。
母親は、我が子のこのいたずらに対して注意しないのです。
このモーテルに住むヘイリーの友人のシングルマザーは勤める店の残り物のパンをヘイリー達に
分けています。同じような境遇にある彼女たちの違いはどこから生まれるのでしょう。
ムーニーが人の住んでいない家に忍び込んで失火させてしまいました。
その友人は、息子に悪い遊びをするムーニーと遊ぶなと言います。
事情がよくわからないヘイリーは、彼女を怒りにまかせて悪態をつき、殴るのでした。
私は、日本以外の国々の貧困者に対する福祉制度を知りませんし、
ヘイリー達のような貧困家族に行政はどのような施策をしているか知りません。
おそらく職業訓練や色々な行政サービスがなされていると思うのですが、ヘイリー達に
その手がさしのべられていないのか、彼女たちが「社会的に無知」でそれを知らないのか、
映画ではわかりません。
しかし、彼女たちはかろうじて盗みや薬などの犯罪に手を出さずにもがいています。
映画の後半、ムーニーがお風呂に入っている場面が何回かあります。
この間、映像では描かれていませんが、母親が売春を行っているのです。
ヘイリーは子どものしつけや教育の智恵や力もありません。
ムーニーのいたずらや悪ふざけを私は我慢できず、映画の途中で嫌気がし、
それ以上にこの事態に立ち向かえない母親に「苛立ち」を覚えました。
彼らには貧困の連鎖から抜け出す智恵、気力がもはや残っていないのにです。
そんな中、ヘイリーや子どもたちを厳しくも温かく見守る管理人ボビーは、この映画の
唯一の救いの人柄でした。しかし、そんな彼の心意気も現実の前にはほとんど無力です。
その管理人ボビー役をウィレム・デフォーが好演し、第90回アカデミー助演男優賞に
ノミネートされたそうです。
私の後半の興味は、どのようにエンディングするのか、でした。
ディズニーワールドにムーニーが逃亡するところで終わりました。
私は、しばし考えました。その逃避に未来はありません。二人には、もう現実からの逃避、
つまり幻想以外に道は無かった、と言うことなのでしょう。
貧困や差別、偏見などからの自他の解放は、決して易しいことではありません。
社会や行政も余裕はありません。しかし、日本にはまだ狭く優しくは無いけれども
手を差し伸べてくれるはずの「相談」窓口がある、と思いたいです。
見終わって、私はとても暗い気持ちから抜け出せませんでした。
ムーニーを演じた少女は小憎らしいほど上手でした。  【10月1日】

映画/君の名前で僕を呼んで

2018年10月12日 | 映画


1983年頃は男性同士の恋愛はほとんどタブーでした。時代は少しずつ変わって来ています。
2018年第90回アカデミー脚色賞を受賞したそうですが、つまらない映画でした。
イタリアに城のような別荘を持つイタリア人女性を妻に持つアメリカ人大学教授夫妻の一人
息子と、教授が別荘に招いたアメリカ人大学生助手の一夏の秘事を描くのですが、庶民とかけ
離れた彼らの生活がイヤミで辟易しました。24歳の大学生というのにすごく老けていてミス
キャスト気味、他方の少年は16歳、思わせぶりの映像も嫌らしく、これがアカデミー賞か、です。
良かったのは、男性同士の恋愛を偏見、差別・特別視していないことです。
一昔前の少女趣味的な「君の名前で僕を呼んで」というタイトルもナンテコッタです。
【10月1日、9月24日、見に行ったのですが立見席なので帰りました。】


映画/タクシー運転手-約束は海を越えて

2018年09月13日 | 映画


見たいと思っていた映画です。
実話をモデルにしているそうですが、ほとんどはフィクションです。
おもしろかったですが、映画としてのデキはイマイチです。
その理由は、後半のカーチェイスに見られる何とも安易な作り、全くの興ざめ、
つまりストーリーの行き詰まりです。
この映画は、リアリティが売りでは無いので、光州脱出劇をもっと工夫するべきでした。
軍の連携ミスの失敗や彼らの命令主義などを徹底して茶化し、笑い飛ばし、
その間隙を縫って危機一髪脱出するプロットにすれば良かったと思います。
確かに、最後のタクシードライバー達の心意気は「感動的」ですが、
仲間が犠牲になってヒーローを助けるのはいかにも安物のアメリカ映画の手法です。
軍内部にこの惨劇に反発する兵士がいたことがほんの一瞬描かれ、少し救われました。
韓半島は、その地勢的位置から様々な国々に侵略され分断されてきました。
同時にその境遇に果敢に抵抗・戦うアイデンティティを自らのものとする歴史を韓国民衆
は作ってきました。それを描くことがこの映画の目的では無いのですが
それが日本の民主主義と大きく違う「骨太」を作って来たと私は思います。
ところで、この映画には女性がほとんど出てきません。
ソウルのタクシー運転手・マンソプの小さい娘だけです。
その理由は、私にはわかりませんが、1980年頃女性のタクシードライバーはほとんど
皆無だったでしょうが、肝っ玉タクシードライバーを作っても良かったのでは…。
また、余計なラブロマンスは避けたい意味があるのかもしれません。
私が、一番気に入ったエピソードは、連絡先を教えてというドイツ人記者の申し入れに、
お菓子の名前を即興に偽名にしたことです。
その理由は、私は想像つかないのですが、「面倒・もう関わりたくない」気持ちだったのでは
無いでしょうか。ドイツ人記者は彼との再会を心底望むなら他にもいろんな手立てが
あったと思うのですが…。
この映画は、あくまでも光州事件を扱うことが目的ではありませんし、ジャーナリズムの
勇気をたたえる映画でもありません。
それらを題材として、韓国人社会のユニークなおかしさを描くエンターテイメントの映画です。
光州事件の背景や事実を語っていないのですが、そこに否応なく誘うのです。
それが、この映画が韓国で大ヒットした一要因と私は思います。
蛇足ですが、英題は、A taxi driver、ロバート・デ・ニーロのタクシードライバーはA がなく、
Taxi driver です。
主演したソン・ガンホはハンサムでは無いおっさんですが、有名な韓国俳優で、
シュリやグエムル-漢江の怪物など、おもしろかったです。      【9月10日】

映画/ペンタゴン・ペーパーズ

2018年09月07日 | 映画


スピルバーグの監督で期待したのですが、普通作でした。
アメリカのベトナム侵略戦争が泥沼に入り始めた頃、マクナマラ国防長官らが、
作成したペンタゴンに秘密文書が暴露されました。
資料室に入り込んでコピーするアナログ手口です。
盗み出されたそれらをワシントンポストやニューヨークタイムズが暴露します。
ストリープとトム・ハンクスと言う大げさ演技者出演で、「芝居じみた」映画で、
「ザ・シークレットマン」のようなはらはらドキドキ感はありません。 【9月3日】

映画/ザ・シークレットマン

2018年08月31日 | 映画


普通作です。アメリカの国家権力の暗黒さをうかがい知ることが出来ます。
それは権力犯罪と言うことが出来ます。世界の多くの国々では、謀略やスパイ活動、人権弾圧、
人々の監視や盗撮・盗聴が行われているようですが…。
インターネットの時代、情報収集と情報操作はおそらく私たちの想像をはるかに超えている
でしょう。
主演のリーアム・ニーソンが年を取り、すっかりスリムになりまるで別人でした。    
  【8月27日】


映画/ナチュラルウーマンUna Mujer Fantastica

2018年08月24日 | 映画


秀作です。原題はUna Mujer Fantastica,英訳はA Fantastic Womanでしょうか。
ストーリーは複雑では無いです。
マリーナは、男性として生を受けますがトランスジェンダーです。
彼女の誕生日、パートナーのオルランドは「イグアスの滝へ行く券」と記された便箋の入った封筒を渡します。
ここがこの映画の一番のナンセンスなところです。
本物の飛行機などのチケットを渡せばよかったのに…。
その晩、彼は突然死します。彼女は警察から殺人の容疑を受けます。
身体検査や尋問は彼女を男性として扱つかいます。
この屈辱的出来事に彼女はどうにか耐え切りますが、その後の彼の親族の対応は余りにひどいものでした。
遺産の相続、葬儀への参加の拒否はだけでなく、彼との関係が一切無かったように彼女を罵るのでした。
ものすごい逆風に立ち向かうこのシーンは、この映画の出色なのですが、ちょっと作為的映像過ぎでした。

彼女は、二人で飼っていた犬だけをやっと奪い取ることが出来ました。
オルランドは、鍵を残していました。行きつけのサウナのロッカーの鍵でした。
この中に何が入っているか想像を膨らましますが、冒頭に記した無理筋のナンセンスの落ちのようでした。
常識的に言えば、同性婚がまだまだ認められていない現在においては、資産の分散や遺言はやはり必要です。
第90愛アカデミー賞(外国映画賞)など数々の国際賞を受賞したそうです。
主演したダニエラ・ヴェガ(29歳)は、自らもトランスジェンダー歌手だそうで、
映画で流れる歌が彼女のものなら素晴らしい美声です。そしてすこぶる美しさです。

チリで作られたのも素晴らしいです。一昔前のチリでは信じられなかったでしょう。  【8月13日】

映画/The Shape of Water

2018年08月18日 | 映画


おもしろかったです。
先週に続いて、サリー・ホーキンスさん主演でした。
現実的話ではなく、全くの作り話です。
アマゾンの奥地で未確認生物が発見され、その利用を巡って冷戦下の米ソが争います。
アメリカ政府の極秘研究所の清掃員・イライザは、耳は聞こえますが、発声出来ません。
不思議な生きもの彼は、人間ほどの大きさで両生類のような半漁人でした。
彼は、アマゾンでは神として現地人の崇拝を受けていました。
ちょっと不自然なのは、アマゾンで発見されたと言うのに海水に住むというのです。
おそらく、作者には深い意味があるのでしょうが私にはその設定がわかりませんでした。
彼は人の言葉は使えませんが、イライザには彼はどこか「凜」として、知性すら感じ、優しく接します。
ところが、イライザを除いた人間は彼を「野獣」としてしか見ず、乱暴に扱います。
イライザは、ゆで卵を与えました。こうして彼らは、次第に心を通わ、彼も手話を理解するのでした。

イライザの同僚の黒人女性・セルダは、イライザを差別無く、優しくつきあっています。
また、イライザの隣人はハゲの同性愛者の男でした。
ひょんなことで彼がその男の頭を触ると、わずかですが髪の毛が生えて来て、
彼も彼に親近感を抱き、味方になります。
ある日、イライザが出勤すると彼女はいつもと違ったピンクの靴を履き、上機嫌でした。
セルダが、「彼とセックスしたの、彼にペニスはあるの?」と聞きます。
イライザは、手話=ジェスチャーで「隠れていたペニスが勃起して出てきたのよ」と言うのでした。
とても印象的ででしたが、私は思わず笑ってしましました。
終わり方はどうするのか、と思っていました。

かなり、常識的終わり方でした。
主演した、ホーキンスさん、決して美人では無いのですが、とても素敵です。
前作と同様、障害のある人を演じましたが、どことなくひょうきんでドジで、陽気でした。
登場人物が、黒人、同性愛者、身体的障害者であったり、スパイなのに心に傷を持っていたり、
彼に同情して祖国を裏切ったりと、マイノリティ的人々が特別では無く、それとなく登場しています。
おそらく、アマゾンの彼もそれらの人々とは変わらない存在だと言っているのかもしれません。
実際は彼の方が人よりとても優れている能力を有しているのですが…。 【8月13日】