紅葉を見るのと、久しぶりの久留里線乗車ということで、上総亀山で行われた「駅からハイキング」に参加。この「駅から」に参加するのも久しぶりである。
早朝から列車を乗り継ぎ、内房線で木更津着。ホーム向かいに停車していたキハ37とキハ38の2両編成の列車に乗り込む。周りの客は同じようにリュックをかついだ人ばかり。そのほとんどが年配というか、「大人の休日」世代というか、その年齢層。あとは鉄の道を好む人たち。「駅から」ということでもっと混むのかと思ったが立つ客もおらず、これでゆったりとローカル線の旅を楽しむ。ロングシート車ではあるが、最近なかなか乗車することのない気動車であり、タブレット交換風景を見ることもできる。
8時30分、上総亀山着。本来はSuicaのエリア対象外なのだが、「Suica・PASMOお持ちの方は、こちらで臨時精算します」とあり、そちらに並ぶ客も多い。駅そのものが小ぢんまりしているだけに余計混雑して見える。アクセスしやすいもう1本後の列車だとよりもっと混雑するかな。
駅前からは地元中学生がポイントごとに立って挨拶し、それに従って受け付け場所のコミュニティセンターへ。本日12.4kmのハイキング距離である。
この日も雲ひとつない青空。空気も澄んでおり、空が高く感じられる。周りは山に囲まれた畑で、地元産のゆずやら自然薯なども無人の販売所で売られており、これらを買い求める人もいる。
駅から40分ほどで折木沢公園へ。今日のハイキングの目的地である亀山湖は実に入り組んだ形をしており、このあたりもその一角。紅葉もちょうど見ごろといったところだ。ボートを浮かべている客が何人もいるが、これらはカップルが遊覧を楽しんでいるでのはなく、ほぼ例外なく男性が一人乗り、釣り糸を垂らしている。聞けば亀山湖というのはブラックバス釣りがさかんなのだという。
ここからは、亀山湖に注ぐ猪ノ川に沿って歩く。そして到着したのが黒滝。滝が落ちるのを上から見る形だが、どうも水量が少ないのが残念。この先、普段は関係者以外立ち入り禁止の東大演習林を紅葉シーズンとして開放しており、本格的なハイキングの格好をした人たちがそちらに向かうのだが、「駅から」のハイカーはここで折り返し。
再び折木沢公園を過ぎ、国道465号線沿いに亀山湖の中央部分に出る。こちらにもボートを浮かべてバス釣りにいそしむ人が多い。その間を、救命道具を身に着け、湖の上をクルージングしている人も。何だか湖というより、公園の広い池に来たような感じだ。
ハイキングの後半はこの池、じゃなかった湖の周りを歩きながら進み、亀山ダムへ。そう、訪れて初めて知ったのだが、この亀山湖というのはいわゆるダム湖というやつだ。それで、あんなに複雑な形をして、湖面がやけに静かだったんだな。
そのダムの横の亀山やすらぎ館が事実上のゴール。8時30分に上総亀山駅を出て、11時30分頃に到着。写真を撮りながら3時間ほどの道のりであった。「駅から」参加者には、受付時に渡された案内チラシを呈示すると豚汁のサービスがあり、駐車場にビールケースと丸太で特設したベンチに腰掛け、持参のおにぎりと合わせてダムを見ながらの昼食。ビールは・・・売ってなかったので帰るまでガマンだな。
やすらぎ館から上総亀山駅へは歩いて10分ほど。ちょうど気動車の出発の時間であり、早い時間であるが上総亀山を後にする。そういえば、安房鴨川に抜けるバスというのはまだ運転しているんだろうか。あれで太平洋に抜けるというのも面白かったかな・・・。