「暴れん坊将軍」がついに日本一!!
プロ野球日本シリーズ第5戦、中日が日本ハムを1-0で降し、昭和29年に杉下茂投手のフォークボールで西鉄を破って以来53年ぶりの日本一に輝いた。しかも第5戦は、中日先発の山井が8回まで一人の走者も出さず、9回は岩瀬が3人で片付け、2人での「完全試合」という、前代未聞の快挙。クライマックスシリーズで巨人に3連勝した時もあえて胴上げをしなかった落合監督が、初めてナゴヤドームで日本一祝福の宙を舞った。
落合監督、中日の選手の皆さん、そしてファンの皆さんおめでとうございます!
・・・その中で、個人的にうれしかったのが、日本シリーズMVPに中村紀洋が選ばれたこと。ダルビッシュに抑えられた第1戦でもヒットを放ち、本塁打こそなかったものの第2戦以降きっちり打点を挙げ、得点に絡み勝利に貢献した。かつての近鉄の主砲が見事に復活し、存在をアピールした。劇的な本塁打を打ちまくった01年の優勝とはまた違ったチーム貢献である。テレビに映る「驚弾炸裂 中村紀洋」の横断幕が久しぶりに輝いて見えた。
普段ならパ・リーグのチームを応援するところ、今年はこの男の存在のために、中日に勝ってほしいなあという気持ちで見ていた。それがMVPやからね、期待以上の働き。オリックスとの残留交渉の時には完全にワル扱いされたが、お立ち台での涙を見ると、やっぱり純なやっちゃな・・・・。
今年バファローズで42本塁打を放ったローズ、そしてこの中村ノリと、かつての近鉄ファンとしては(両チームの成績は思いっきり対照的だが)この二人の健在ぶりに満足したシーズンであった。
一方の日本ハム。いくら貧打のチームといえども、その貧打ぶりがモロに出てしまったシリーズである。このあたりが短期決戦のこわいところ。来年は梨田監督がいかに「いてまえイズム」を注入するか。高校生ドラフトの目玉・中田翔を獲得したこともあり、打線に力強さが出るか。来年は完全に他球団からマークされるだろうが、その中でどのように戦っていくか。大阪ドームに今度は「敵将」として帰ってくる梨田監督の手腕にも注目である。
さて次はアジアシリーズ。このシリーズといえば韓国・台湾の優勝チームが来日して戦うというのが見もの。個人的には台湾対韓国という試合を観て、少しでも異国情緒というのを感じたいところであるが、台湾代表は統一ライオンズ、そして韓国代表はリーグ初制覇のSKワイバーンズ。これらのチームの試合というのも楽しみである・・・・。