令和最初の全国的な国政選挙となる参議院議員選挙が公示された。
消費増税、外交問題、年金・社会保障問題、憲法改正・・・ニュースではさまざまなことが流れているのだが、どうも盛り上がりに欠けるように思う。これが衆参ダブル選挙なら政権選択の意味合いも含まれてもう少し注目されたのだろうが、今の与野党の力関係や顔ぶれを見ると、今回の参議院選挙で何か大きなことが起こるとは考えにくい。
選挙よりも目の前の自然災害への対策ではないか?・・・というのは簡単だが。
さて参議院議員選挙といえば、毎回いわゆる「諸派」の立候補が活発になる。それがもっとも賑やかだったのが、「政治改革」というのがブームになった1989年、今からちょうど30年前の選挙ではなかったかと思う。アントニオ猪木が「スポーツ平和党」を結成して自身が初当選したのもその選挙だし(その猪木議員はその後政党を転々としたが、今回の選挙は不出馬で政界引退)、他にもさまざまな変わった名前の政党が名乗りを上げた。政見放送や選挙公報にも変わったのがあったよなと、当時高校生で選挙権がなかった私も面白がっていたのを覚えている。
それから30年経った今回の参議院議員選挙だが、立候補要件が厳しくなったこともあってか、そうした「諸派」の数も減った。ただその中でネット上を中心に注目されているのが「れいわ新選組」と「NHKから国民を守る党」ではないかと思う。
そしてこの二つの団体の中で政策をあることに特化しているのが「N国」である。その政策というのが、NHKの受信料制度改革と、NHK放送のスクランブル化という。こうした主張の背景や、なぜこうした団体が注目されるようになったかについてはさまざまな記事をご覧いただくとして、世の中の一定以上の「声」が「N国」を成立させ、地方選挙でも当選者を出し、今回初めて国政選挙に臨むことになったのも事実である。
こうした団体も含めて立候補した今回の参議院議員選挙。そのNHKのニュースでもトップで取り上げられたが、「N国」の候補者が立候補した選挙区全体の話題としながらもきちんと公平に取り上げ、NHKにとしては決して受け入れられない主張も字幕ながら流したというのが面白い。民放なら都合の悪いことは「報道しない自由」を行使していくらでも編集、カットできるが、表向きそれが難しいのがNHK。
NHKを批判する政治団体の主張もわずかながらきちんと流すNHK。所詮少数意見だからという余裕もあるのだろうが、さすがは皆様の「公共放送」である。
まあ選挙結果はどうなるかだが、ともかく皆さん「2票」を入れて少しでも政治への影響力を見せましょうよ・・・・。