まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第14回中国観音霊場めぐり~名門大洋フェリーで九州へ

2020年08月14日 | 中国観音霊場

中国観音霊場めぐりと言いながらいったん九州を目指す。ちょうど夏休みを利用しての遠征である。

8月13日、まずは大阪南港から出航する名門大洋フェリーに乗る。17時に出航するが、フェリーの場合は貨物の積み込みもあるため、結構早い時間から船内に入ることができる。またこういう状況なので、乗船前に検温を行うために時間に余裕を持ってターミナルに来るよう案内があった。そこで16時までには行っておこうと、ニュートラムに乗り込み、フェリーターミナル駅に到着する。

8月の13日といえば例年ならお盆のラッシュの真っ最中で、フェリーも多くの人で賑わうことだろう。クルマで乗船できることから家族連れも多い。これまで5月の大型連休や年末など、何回か大阪南港や泉大津からのフェリーに乗った時はそんな感じだった。

ところが、ターミナルの建物に入ると行列もなく、数人が手続きを行っているところだった。検温ということでサーモグラフィーの前に立ち、異常なしとして「検温済」の紙を渡される。そして乗船手続きだが、すでにWEB予約、カード支払いは済んでいて、QRコードが発行された紙を出すだけ。そして領収書と乗船証明書を渡される。「GoToキャンペーンの詳細が決まっていないのですが・・」と言われる。

GoToキャンペーン。以前このブログにて「出かけるのは出かけるが、GoToキャンペーンは利用しない」と書いたが、その考えは今は変わっている。国がどうぞと言うことなのだし、別に変なところで片意地を張らなくてもいいのではないかということだ(別に、GoToキャンペーンを利用しないと言ったところで誰もほめてくれるわけではない)。

このキャンペーンは「宿泊」に対する国からの補助だが、夜の移動手段についてはケースが分かれるようだ。ポイントは、「完全に横になれる」、「布団と枕がある」ということのようだ。この点でいえば夜行バスは対象外だし、夜行列車についても寝台車ならいいが、「サンライズ出雲・瀬戸」の「ノビノビ座席」は布団や枕がないために対象外となる。名門大洋フェリーはその条件は満たしているとしてGoToキャンペーンの対象事業者として申請しているが、まだ承認が下りていないとのことである。そのため、いずれ承認が下りるものとして、補助を希望する人は後日これらの書類によって自分で手続きするようにとのことである。

待合室に上がるが、ここも人はまばら。売店も閉まっている。16時から歩行者の乗船受付開始となり、船内に向かう。

今回乗るのは「フェリーふくおか2」。出航を展望スペースで待つ人もいるが、混雑しているという感じではない。

予約したのはファーストの1人洋室。こういう状況なので2等の桟敷スペースやコンパートメント型の寝台も間隔を開けて発売されていて、それでも空席があるくらい。安く済ませるならこうしたスペースとなるが、気兼ねなく過ごしたいということで1人部屋を予約していた。広さは3畳分もないかなというところだが、ベッドのほかにテーブル、テレビ、洗面台が備え付けられている。

フェリーの個室といえば、今年の初めに新型コロナウイルスの集団感染があったクルーズ船を連想する。あの船内でも乗客が客室内に隔離されていたが、もし何らかの事情でここから出ることができない・・・となったら、すぐにメンタルをやられてしまいそうだ。いや、そういうことを想像するのはやめよう。まだ外は明るいのだから、ソファーに座って出航を待つことにする。

17時に出航。同時に、船内レストランも営業開始ということで向かう。混雑時の船内レストランといえば営業開始前にすでに長い行列ができるイメージだが、今回はそれほど待つこともなく入ることができる。バイキング形式で1600円。アルコールは別注だ。

ただ、こういう状況のため、通常の大皿からめいめいで取っていくスタイルではなく、個別に盛られた小皿を取っていく方式だ。食べ放題のカフェテリア形式とでもいうか。感染予防策の一つであるが、提供する側からすれば、作ったものをまた個別に皿に盛り付け、ラップで覆って・・・と手間がかかることだろう。またごはん、みそ汁、カレーは客のリクエストで常によそわなければならないから、その手間も増えている。お疲れ様です。

カウンターで瓶ビールを注文したが、コイン式の生ビールもあるので合わせていただく。アテには大阪湾の景色も含まれる。ほとんどの人が生ビールを注ぎ、また焼酎と水割りセットを注文する人もいるが、酒盛りで騒ぐということもなく、全体的には静かな食事風景である。乗船客が元々少ないためか空席のテーブルも多かった。

時刻は18時近くとなり、そろそろ明石海峡大橋の下を通るとの放送が入る。これを潮に夕食を終え、展望デッキに出る。前方には夕日が差し、明石海峡大橋のシルエットを映し出す。

これまでの乗船だとここでは大勢の客が出て橋の撮影、そして自撮りであふれかえるのだが、この日は人の姿もまばら。それにしても、海からの強い風が来るのは来ているのだが、その風が熱い。空気が熱い。潮風を浴びながらビール・・・というのにも暑いので、大人しく展望座席にいるのがいいだろう。

その前に入浴。船内の浴場も感染対策でロッカーの数を半分に減らしている。それでも私が行った時には他に客はおらず、海を見ながらの入浴である。

そして展望スペースのソファーにて憩う。テーブルに乗るのは「檸檬堂」。コカ・コーラが販売するチューハイだが、当初は九州限定発売だったものが、2019年10月から全国展開された商品。レモンの「甘味」を感じさせる。

個室に戻る。そういえばということで、船内でも映るNHK-BSをつける。ホークス対バファローズの一戦がちょうど終盤に入っている。この試合はバファローズが初回、山足の先頭打者本塁打で先制したものの、すぐさまホークスに逆転を許し、3対1という展開で7回から8回に入った。バファローズはランナー2人出したものの、T-岡田、ジョーンズが相次いで凡退。9回も簡単に抑えられてそのまま敗戦。ホークス先発の大竹が今季初勝利で、バファローズ先発の張が先発の役目を果たすも打線の援護なしという結果になった。

これで(13日時点で)ホークス6連戦は3戦3敗、前週から通算して6連敗という目も当てられない結果になった。うーん、このまま予定変更して福岡に行ったろうかとも思うも、チケットはホークスのファンクラブ会員でもなかなか手に入らないし・・。

21時を回り、瀬戸大橋が近づくとのアナウンスがある。夜なので写真のほうは難しいし、瀬戸大橋もライトアップしているわけではない。それでも四国の島影が見える。ちょうど橋を渡る列車の窓の灯りが移動する。結構長いように見えるが、快速マリンライナーか特急しおかぜか。

翌朝も早いので、個室に戻りそこそこに就寝する・・・。

・・・翌朝14日、4時に起床して身支度をする。早くも4時30分からレストランが朝食の営業を開始する。前日夕食で利用した人には朝食券が渡されており、無料で利用できる(朝食単品は300円)。もっとも、「軽朝食」ということで、バターロールにゆで玉子、コールスロー、ソフトドリンクというもの。これらも夕食同様に自由に取るが、個別包装されたもの。

定刻では5時30分に到着だが、実際はそれより10分ほど早く新門司港に到着。新門司港からは小倉駅までの無料送迎バスに乗る。外は明るく、また暑い一日になりそうである・・・。

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