ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ちょっとだけ、スッキリした

2009年06月04日 | ひとりごと
時々、ほんとになんにも考えたくなくなると、毎日新聞のコラム『女の気持ち・男の気持ち』をほんの少しだけ、ぼ~っとしながら読みます。
広島在住の56才の女性が書かれたこの気持ち、同じ立場でも状況でもないけれど、しんみりした後、クスッと笑わせてもらったのでお裾分けです。


『人生最悪の時である。

家族4人。母は認知症の90歳。夫は、中小企業を早期退職し、起業家を夢見て、いまだ夢の中を走っている。息子は30歳過ぎて独身。この3月にリストラにあい、一日中家にいて、「就活」する気配もない。下宿人だとて朝のあいさつはするだろうに、話しかけてもほとんど会話にならない。彼には彼のストレスもあるのだろうと黙認し、食事と洗濯だけは、してあげている。
 
私はというと、五十肩に悩まされ、今や全身が痛い。夜になると無性にこの世の無常が感じられる。こういうのを更年期障害というのだろうか。まるで、現代の「困った家族」の典型的なモデルみたいである。

他県に嫁いだ娘は仕事のストレスで不眠症に悩まされ、そのいら立ちを私に向ける。思春期をうまく切り抜けたと思っていたら、まるで季節外れの反抗期である。
娘が私に投げつける言葉は、私が母に言っている言葉のコピーである。「順送り」とはよく言ったもので、母もそう言う。母は、娘と孫の区別もつかないのに、言うことだけはしっかりしているから、余計に腹が立つ。

洗濯機に向かって、ふと思いついた。おしゃれが命の息子のパンツをくるくる丸めて、汚れた足ふきマットと一緒に洗ってやった。

ちょっとだけ、スッキリした』


ここにもひとり、おしゃれが命の若者がいます。ヤツは今だに、夜遅く(時には明け方)まで遊び、お昼過ぎまでグウグウ寝ていたりします。
学生にとっての夏の必須事項、バイト探しはしていますが、まだ決まっていません。
引っ越しの手伝いは……かなりやかましく言うと15分ぐらいはしますが、そこから長い長い中断があり、全然はかどっていません。

わたしもちょいと、汚れた雑巾と一緒に洗っちゃおっかな。

がっかり

2009年06月04日 | お家狂想曲
こんど引っ越しする家の元持ち主さん所有だった、右横のすてきな庭が売れてしまったそうです。
本当はその土地も含めて手に入れることができたら良かったのだけれど、土地代はともかく税金が高くて、毎月の支払いを考えると恐ろしくてできませんでした。
まあせめて、誰かさんが買ってしまうまでの間、窓から眺めて楽しませてもらおうと思っていましたが、やっぱり世の中、そう甘くはなかったようです。
願わくば、敷地ギリギリまでのどでかい家を建てたりしないように、もっと厚かましく願わくば、できたら庭をそのまんま残して、ただ楽しんでくれますように。
なぁ~んて、なにアホなこと言ってんでしょねまったく。

そんなんで、ブローカーさんが庭の手入れをするタイミングに合わせて、家の床をきれいにしてくれる業者さんに見積もってもらうことにしました。
その業者さんは、お向かえの家に住むロイから紹介してもらった男性です。ロイの家の床を見せてもらって、いい仕事をしてもらえそうなので決めました。
他にも数件、見積もりを出してもらったのですが、ちょっとびっくりするような料金だったので、ほぼ諦めかけていたのですが……。

家の中に入ってすぐに、「あ~こりゃ年代もんだな~」としみじみ言われてしまいました。そりゃまあ、百年ちょっと超えてますから。
実に渋い、実に古い床板を、どうやって復活させるか。唸りながら考えるキエ氏。
高くしないでね~まけてね~と、呪をかけながら見守るわたし達。
いろいろ計ったり、触ったりしながら、丹念にチェックを進める彼のあとをついていきました。
二階のカーペットを剥がすと、とても美しい床板が踊り場に現れましたが、3つの寝室はボツ!思いっきりボツ!
カーペット嫌いの我々ですが、今の時点では床板を新しく張り替えることは無理なので、仕方がありません、ひとまずカーペットを敷くことにします。

そして予算の計算が始まりました。
一階の床板の復活、階段の板磨き、二階の床板磨きと寝室&クローゼットのカーペットの張り替え、すべて入れて35万。
モントクレアの、高かったお店の、一階の床板の復活作業だけの料金です。
それでもわたし達にとってはなかなか痛い金額ですが、患者さんや生徒さん達の出入りが頻繁にある我が家です、これは必要な出資だ、と腹を決めました。

と、そこまではまあ良かったんですが……、

「でもねえ、ここまで古い床板だと、作業が延びる可能性もあるので、日曜の引っ越しは無理だと思いますよ」とキエ氏。絶句する我々。
「僕はいい仕事をしたいんですよ。焦って、なんらかの行程を手抜きしなければならないのはイヤだし、あなた達だってそんな仕事にお金を払いたくないでしょ」
「もちろん、我々は急かしたくないですよ」と旦那。
「せめて月曜まで待ってもらえれば、なんとかできると思います。できたら火曜、もっと欲を言えば水曜、がベストですね」
「わかりました。引っ越し業者には断りを入れます」

ということで、来週末の引っ越しはボツになりました。
でもまあ、こんなふうにはっきりと、無理は無理って言ってもらえる方がもちろん良かったです。
でも、引っ越しアルバイト価格のバーゲンは無くなるし、他に手伝いに来てくれる予定だった人達も、平日の引っ越しだと無理になるだろうし、
そしてここ、大家さんには半月分の家賃を払い、15日までは居させてもらえることになっていますが、それも数日延ばしてもらわないといけません。
ほんでもってちっちゃなことがもうひとつ。
ダリルから昨日、伴奏バイトを頼まれていて、たった2曲なんですが弾くことになっていました。それもかな~りヤバそうな気配……。
引き受けちゃったしなあ……どうしよう~……。

それにしても……昨日から始まった、歯医者100人分に相当するギュインギュイン騒音、今日は前と後ろで鳴り続けています。
スパニッシュのお兄ちゃん達、ふたりとも眉毛、髪をはじめ全身粉まみれ。だんだん「動く石膏像」みたいになってきました。
うちには空気清浄機が一台しかありません。あっちに持ってったりこっちに戻したり、なんともいえない一日になりそうです。