ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

地下室の洗濯

2009年06月19日 | お家狂想曲
今日はもうひとつ、二階の洗濯室の配管をしてもらうための打ち合わせをする予定になっていました。
待ち合わせは11時。再びウィンザーに出向き、元200キロの巨漢だったという配管工のロブさんと初対面のご挨拶。
さっそく家の中に入り、二階の部屋に案内しました。
すると……、
「二階に洗濯機を置きたいっていう気持ち、分かるよ。動線がいいもんね。けどさ……」
彼が汗をかきかき説明してくれたのは、壁をぶち抜いて水道と電気の工事をしたとして、使い始めてからの事故を防ぐのに特別の作業をしなければならなくて、
その費用が結構高くて、それをしても事故や故障が起こらないなんて保証できないし、起こった場合、二階だとえらいことになる、ということ。
しかも、ここは近い将来、隣りのバスルームとの壁をぶち抜いてひとつの部屋にするんだから、その時にまた場所とかが変わって今の工事は無駄になる、ということ。
その工事の費用が水道&電気合わせて十万は軽い、というのを聞いて、わたしは一気に胸が萎んでしまいました。
「ねえ、地下に洗濯機を置いてた形跡はないの?」
ギクッ!それは聞かないでぇ~!
ちゃ~んとあるんですよね。ずっと前に、インスペクターのビルおじさんと地下探検した時の記事内で紹介した、ソープストーンで作られた骨董品のシンク(これです↓)の左横に。




ロブさん、見るなり「おぉ~いいじゃないの~完璧だよこれ。なんの工事も必要ないし。シンクだってこんな立派なんがあるんだし」
んで、ふと横にいるわたしがかなり暗~い雰囲気なのを見て、
「そ、そりゃこのままだとイヤだわなあ、こんなとこで洗濯すんの。ちょっと旦那、あんたが頑張って、この壁掃除してやりな。ほんでもって白いスプレーペンキできれいにして、床に安もんのカーペット敷いて、あ、ここらへんに棚作ってテレビ置いてやってさあ、あ、そうそう、灯りももっと充実させた方が……」
もう絶好調ロブ節、ペラペラペラペラ止まらんがなぁ~!!
話を聞きながら、かなり嬉しそうな顔してこっくりこっくり首を縦に振る旦那の横で、わたしはフグに変身。(さっきの動線の話はどこいったんよぉ~)
「どう、工事無しで済むんだからさ、例えば二週間でもいいからここでやってみてさ、やっぱどうしてもイヤだったら二階に上げるってのは」
もう旦那はニコニコ顔で大賛成。あとはわたしがオッケーさえすれば、という状況に追い込まれてしまいました。

快適だった同じ階ですべてが終わる家事。9年間、いい思いさせてもらったし、ま、いっか。

でもね、こうなったからには、洗濯物をいちいち集めたり、洗い終わった服をいちいち各自の部屋に配ったり、そういうことはしてあげませんからね。
洗って欲しかったら、とっとと自分で地下まで運んで来いっつぅの!
ほんでもって、洗い終わって乾燥機にかけた物を、3つのカゴに分けて入れておいたげるから、それを各自取りに来いっつぅの!地下までね!

あ~あ、ロブさん、あなたは全く正しいことを教えてくださいましたけど、おかげでわたしゃ、あの暗~い地下室まで下りて洗濯ですよ。
いえね、わたしだって大人になってもう長いんだし、比較的しっかりしてる方だし、足腰のためにもいいかもって思ったりもしてますよ。
それに、あなたはわざわざわたし達の家に来てくれて、なんの儲けにもならないのを承知であんなに一所懸命話してくれたんだから、その気持ちをありがたく受け取らないといかんのではないか、そうも思ったんですね。
でも……はぁ~……お風呂の大改装、いつになったらできるやら……そこなんですよね問題は、ロブさん、聞いてます?おい、ちょっと、ロブッ!
コメント (6)
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おまわりさん

2009年06月19日 | お家狂想曲
わたしはなぜか、うっかりして更新してなかったり、標識に書かれてあることを守らなかったりした時、そこにおまわりさんがいる、ということが多いです。
こちらに来てから、いろんなことで警察署に行きました。
時には違反チケットの支払いに、時には違反チケットの支払いをしないと訴えに、時には被疑者の顔写真選びに……。
そういう運を持ち合わせてるのとちゃう?とよく人に言われます。だって、普段の運転はそれほど乱暴じゃないし(時と場合によりますが……)。

今朝、床仕事の責任者デイビッドに最終支払いをするため、9時半にウィンザーの家で待ち合わせをしました。
ここ最近疲れが日に日にたまってきていて、朝起きた瞬間からエネルギーが欠乏状態。熱いシャワーを浴びてもいっこうにシャキッとしません。
時間が迫ってきたので車を出し、床作業から出た埃や汚れを掃除するのに、掃除機とボロ布を後ろの座席に積み、いざいざ出発!
……という時に、旦那は洗濯機の搬入日時の変更をするため、携帯電話で向こうのコンピューターシステムと格闘していました。
とりあえず旦那も車に乗り、わたしが運転。そしていつもの道に出て、信号を右折。
信号は赤だったけど、ニュージャージー州は車も人も見当たらなかったら、右折は赤でもオッケー、
様子を見ながらアクセルを軽く踏むと、「Oh fuck! what are you doing?!」と旦那の叫び声が。
「あ、すみません、あなたにではないです。今、妻がちょっと、あの……」大慌てで、電話の向こうのオペレーターに謝る旦那。
「ここは曲がったらあかんとこ。No Turn on Red!!って書いてあったやろ?!」
え?でも、今日は土曜日やん。あかんのは月曜から金曜の朝8時から午後4時までやん……(注・今日は金曜日なのでした……かなり後で分かりました……)
などと思いながら車を止めかけたわたしに、「まあええわ、もうここまで出てしもたら行ったら?」と旦那。
そして道に出たその時……パトカーが対向車線にいらっしゃいました……しくしく……。お願い、見てなかったことにして……だめでした……
パトカーはおもむろに発進し、ぎゅい~んと向きを変え、アメリカンなド派手なライトをピカピカつけて、我々の車の後ろにピタリ。
旦那は洗濯機の話を途中で切り、デイビッドに遅れる連絡をし、窓の向こうの厳ついおまわりさんに「いやあ、ここは止まらなあかんちゅうたんですけどねえ」とヘラヘラ。免許証と車検証を渡し、ひたすらお咎めを待つわたし。
「なんか今までに違反とかある?」
「いえ、別にありません」(ほんまかいな?と自分で自分に聞くトホホなわたし)
「まあ、今回は警告だけにしてあげられる、かもしれない。ちょっと確認してくるからここで待つように」
パトカーの方に歩いていくおまわりさんの後ろ姿をミラーで見ながら、違反してたら嘘つき罪とかになるんかなあ、と心配になってきました。
「そんなん、してたらしてたでしゃあないやん」とサラッと流す旦那。
今回は警告で許してもらいました。見た目で判断してはいけませんね。とても優しい親切なおまわりさんでした。

こりゃまた運が良かったわい。今日は晴れです。
友人J氏が手伝いに来てくれて、引っ越し会社が運ばないと宣言しているビニール袋物、割れ易い物、それから洋服を片っ端から運びました。
一階から三階まで、やっぱりかなりの運動量です。汗をいっぱいかきました。
J氏は掃除が得意な男性。動きがうちの男達とかなり違います。とっても助かりました。ありがとう~J
明日は引っ越しイヴ。キッチンの棚などを掃除して、食器を並べられるようにする予定です。
コメント (4)
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