ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

闘い済んで夜が明けて

2011年08月29日 | お家狂想曲
いったいこれはなんやったのか……。


今こうして見ると、ただの穴やん……。
『まうみん水』って名前まで考えてたのに……。
あ、あかんのやった、hidetanからの忠告のひとつに、なんぼきれいに見えても、こういう場合の地下水には、おっとろしい大腸菌さんやらなんやらかんやら、恐ぁ~いもんが混じってるらしい……。

でも、ほんまにきれいやってんけどなあ……。

昨日の夜中まで、ほうきでシャ~シャ~掻い出してたのに、あれはいったいなんやったんか……夏の夜の夢?
すっかり乾いて、ホレこの通り、元の地下室っぽいババチさに。
けど、前々から知ってるわたしには、なんとなく水風呂に入ってすっきりしたような様子にも見えんでもない。


ただ、このお方だけは……未だ沈黙の中。
旦那が必死に、ヒーターなんかつけて、彼の復帰をお願いしているところ。
でも、あの配線がごちゃごちゃしてるとこがどっぷり浸かってたので、まあ多分無理っぽい。


さて、外の様子をちょっとご紹介。
近所の、思いっきり浸水していた巨大公園も、ひとまずここまで水が引いた様子。


おっきな木はやっぱり……たくさんやられてしもてた。おぉ~のぉ~!




午前中は、雲ひとつない、それはそれは真っ青な空やったけど、夕方はこんな雲が一面に広がってた。


ふと、玄関ポーチの前の垣根に、ゾロゾロと這い上がってるゴーヤちゃんの芽の先っぽと目が合うた。


全体的にはこんな感じ。ツルをいっぱい伸ばして捕まってる。これであのアイリーンにも負けへんかったんやな!えらいえらい!


自然はやっぱり素晴らしい。
自然はなかなか恐ろしい。

けど、わたしはすご~く自然が好き!
コメント (8)
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ドイツZDF-Frontal21 福島原発事故、その後(日本語字幕)

2011年08月29日 | 日本とわたし
ドイツZDF-Frontal21 福島原発事故、その後(日本語字幕)


この美しい風景が悪夢の舞台だ。
日本屈指の豊かな農地、福島県。
都会の人の観光地としても人気だ。
原発事故で、その広域が汚染されてしまったのだ。

大沢さん(61才)は、本宮の農家。
原発からは80キロ離れている。
畑で採れたジャガイモ・ナス・ネギを、隣町の市民放射能測定所に持ち込んだ。
原発事故以来、自分で栽培した野菜は食べていない。
放射能汚染を恐れたからだ。

「政府の発表は、もはや信用できない」
「最初から、事態を小さく見せようとばかりしている」
「直ちに健康に害がないの繰り返し」
「正確な数値も出さない。まともな測定もしない」
「汚染問題の中に、みんなを放置した」
と、大沢さん。

事故後、大沢さんはすぐ、作物の検査を行政に依頼したが、
「畑は20・30キロ圏から遠く離れている。検査の必要は無い」と断られた。

市民放射能測定所の意見は、正反対である。
汚染の無い作物は無い。
特に、セシウム137がひどいからだ。
「こんな汚染数値の場所は、本当は絶対避難するべきです」

大沢さんのジャガイモも例外ではなかった。
原発から60キロ離れた、伊達市のシイタケからは、1キロあたり7000ベクレルの汚染が測定された。
基準値は500ベクレルだ。
「もはや食べ物ではなくて、放射性廃棄物です」と、測定したハエガワ氏は言う。

汚染調査は本来、県の食品衛生検査所の管轄だが、ほとんどパンク状態である。
コンセプトも無い。人手も、計測器の数も追いつかない。
検査所の職員アラカワ氏は言う。
「一般の方の検査は、お断りせざるを得ません。
我々が選んだサンプルを検査し、判断を出しておりますが、それだけで手一杯の状態です。
市民の検査も引き受けたら、役所の仕事に手が回りません」

我慢強い日本人も、だんだん、食品の汚染問題に気づき始めている。
野菜、緑茶に続いて牛肉。

原発を所有する東電の反応は?
今までと同様、ノーコメント、管轄外の一点張りだ。
「私達の仕事は原発の中です。
測定は、国と地方行政の管轄で、私達はお手伝いするだけ。
ですからコメントできません」と言うのは、東電社員のヒトスギ氏。

大沢さんの農作物検査結果について、我々(ドイツZDF-Frontal21の記者)が質問すると、
原発担当大臣は、うろたえるばかりだった。
危機管理担当の役人達は、長々と書類をチェックした挙げ句、大臣はついに、不備を認めた。
「万全の監視体制のつもりでしたが、牛肉問題で、検査の強化の必要が認められました
今後、汚染食品が出回ることを、防止しなければなりません」と答えたのは細野氏だった。

一方、グリーンピースは、独自の調査結果を発表。
魚も汚染されていた。
魚は、相変わらず、高濃度のセシウムに汚染されています。
原発から55キロ離れた所まで調査した魚の半分が、基準の500ベクレル/キロを、大きく上回っていました。
汚染が広範囲であることを物語っています」と言うのは、グリーンピースのジャン氏。

日本人の主食、米も、同じ運命のようだ。
大沢さんの田んぼの土は、二度、検査所に提出された。
最初の検査は合格したが、二度目の結果は公表されない。
「今年も作付けを出来るのか知りたかったので、自費で、独立の研究所に検査をしてもらった。
5万3千ベクレル/キロの、セシウム137が検出された。
基準値の7倍だ。
米作りはあきらめた」とうなだれる大沢さん。

福島市のほとんどの住民は、こうした汚染数値を知らされていない。
おりしも夏祭り、売られている物は、何でも食べる。
空中線量が下がって以来、人々は日常生活に戻った。
子供の被曝許容量が、20ミリシーベルト/年に引き上げられたことへの怒りも、忘れ去られたようだ。


英国クリストファー・バスビーのような専門家は、まさに、そのようなことに警鐘を鳴らす。
「日本政府の無責任ぶりは、犯罪的だと思う。
子供に平気で、高い被曝をさせている。
都合がいいというだけで、短期間で、これほど基準を変えてしまうとは、
この判断は間違いなく、多くの子供を死に至らせるだろう。
文明国のやることとは思えない」


だがここはまさに、原子力ムラの国なのだ。
権力を握る電力会社、政治家、官僚が、原発のあらゆるスキャンダルを隠匿し、大したことが無いように見せてきた。
何兆円ものビジネスを守るために、今回も同じ手段を使おうとしている。
大沢さんはまさに、文字通り、それを『身』をもって体験した。
「自分の体が、どれくらい放射能被曝しているか、検査したかった。
だが、福島大学には拒否された。
市民の検査はしないと。
友人は、隣の県の病院に問い合わせた。
ところが、福島県知事から、福島県民の診察を受け入れないよう、指示されているそうだ」と話す大沢さん。

そのような指示の出された事実は無いと、当局は言う。
しかし、大沢さんは、農家を捨てなければならない。
自宅で、毎時90マイクロシーベルトを測定したのだ。
9日間で、ドイツ原発作業員の、年間許容量に達する数値だ。
原発から、80キロも離れた場所なのに。

再びバスビー氏は言う。
「これは、人間の想像力を超える惨事です。
制御不能の状況であることは、当初から明らかだった。
どうしたらいいのか、誰にもわからないし、簡単な答もない。
これは、人類史上、最悪の惨事だと思う」


福島の至る所に、人々はひまわりを植えた。
土の中の放射能を、吸収すると言われている。


*注『子供の被曝許容量が、20ミリシーベルト/時に引き上げられた』は→『20ミリシーベルト/年』の間違いです。書き出しでは訂正済みです。
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