昨日記事に書いた、米国1200ベクレルの数字がどうしても信じられんくて、あれからずっと、FDAのサイトを調べてた。
読んで読んで、うんうん唸りながら読んで、そしたらアレレ?と思うことが見つかって、けども自分の英文理解力に自信無かったから、ネットを探ってみた。
そしたら……やっぱアレレ?は正しかった。
数字のトリックと、別の国の人がそれを伝えてる姿が重なると、ここまでツルッと、普段なら???と思うようなことも鵜呑みにしてしまう。
きっと、このビデオを観て、驚いて翻訳し、それを教えてくれはった jonny_raydenさんも、わたしと同じような反応やったんとちゃうかと思う。
とにもかくにも、どういう事情であれ、えぇ~っ?!と驚いた後に、FDAのサイトに行き、きちっと読んだはずやのに、ちゃんと読めてなかった自分を大反省!!
ごめんなさい!!わたしはどうやら、デマを流した張本人になってしまいました!!
以下の記事は、同じような内容の報道がNHKと産經新聞で為された後、それはおかしいということで、同じくFDAに掲載されている文書を読み、説明してくれてはるものです。
その記事と、その記事に対するコメントの文章を抜粋して、ここに転載させてもらいます。
NHKが示す日本500ベクレル米国1200ベクレルのトリック
食品の安心云々という番組(NHK・2011年の10月頃)で紹介された基準値は、チェルノブイリ事故のあと、各国が、輸入食品の規制のために作った基準値です。
緊急時の輸入食品に適用されること、各国で国民が摂取する、輸入食品の割合が異なることなどを考慮しないと、直接この値を比較しても意味がありません。
ちなみに、1986以降、米国は、国民の輸入食品の摂取割合を10%(現在はさらに3倍して30%とした時の値)、日本は35%としてそれぞれ決められており、
セシウム134と137の合計で、米国1200ベクレル/kg、日本421ベクレル/kg(最終的にECの値等を参考に370を採用)と算定されていました。
米国が、チェルノブイリ事故に対応して、1998年に決めた輸入食品の暫定基準1200Bq/kgは、FDAの資料に載っています。(http://www.fda.gov/Food/FoodSafety/FoodContaminantsAdulteration/ChemicalContaminants/Radionuclides/UCM078341)
多くの人が、NHKは、日本の基準値500Bq/kgが、米国の基準値1200Bq/kgに比べて、十分低いかのように印象付けようとしていると認識している。
(そうやったんですね……我ながらほんまにとほほほほ……)
1.摂取率の低い、輸入食品に対する暫定規制値を、国内食品の暫定基準値と比較しており、基本的に誤りである。
2.チェルノブイリ事故に対する輸入食品の暫定基準値は、摂取率35%として370Bq/kgであったから、
そのまま、輸入食品の摂取率と国内食品の摂取率を、逆転させて考えたとして、370×35/65=200Bq/kgで、チェルノブイリ事故の際の暫定基準値と同等の扱いになる。
(現在の、輸入食品の放射性物質濃度が、福島事故前の国内食品と同等に、汚染されていなければ)
3.米国と比較するなら、事故から7ヵ月余を経過していることからも、米国の国内の基準値170Bq/kgと比較するべきではないか。
4.日本の輸入食品の基準値が、370Bq/kgであるから、500Bq/kgはその値をも上回っている。
つまり、100%汚染食品だけを食べたとすると、米国1200ベクレル/kgは、120ベクレル/kgにする必要があり、
日本の暫定値370ベクレル/kgは、130ベクレル/kgとなって、ほとんど等しくなることがわかります。
両国の基準値が異なっても、輸入食品の摂取割合に応じて、同じ汚染度の輸入食品を食べたとして、ほぼ等しくなることがわかります。
(輸入食品以外の汚染度を、いくらに見積もっているかわかりませんので、概略の見積もりです。)
現在、その時と同じ考えで暫定値を設定すると、もし、輸入食品(35%)が汚染されておらず、国内の食品(65%)が汚染されているとすれば、184ベクレル/kgとしなければならないわけです。
輸入食品も、それなりに汚染されている恐れがあるなら、もっと厳しくしなければならないことになります。
日本の暫定基準500ベクレル/Kは、ほとんど放射線の無い地域で、たまたま放射能入りの食料がある場合の摂取基準で、
全ての食品に放射能が入っている場合の摂取基準じゃないですね。
もう一つの、1mSv/年間の安全基準を満たすためには、ドイツの数ベクレル/Kというのが正しい摂取基準だと思います。
① 日本もアメリカも、ターゲットは5mSv/年で一緒
② 86年のFDA基準は、輸入制限用で、汚染割合100%と仮定
③ 98年のFDAガイドラインは、国内の消費・流通と、輸入に「介入」するレベルを定めるもので、
国土がでかいから、マーケットに汚染食品ばかり入ってくるのは考えにくいという想定で、汚染割合は10%と仮定し、それに安全係数?3をかけて30%にしている。
また、預託線量などの新しい知見を入れ込んで、計算手法からして違う。
ECRRのバズビーが述べたように、そもそも原発事故時の基準値なるものが、出荷目的であることに留意すべきです。
市民の、子どもの健康目的ではないんです。
政府が言おうが、流通業者や農家が言おうが、目的は同じです。
事実、こちらをご覧下さい。これが流通業者のあり方のたぶん、典型でした。
http://www.s-osaka.coop/modules/bulletin1/index.php?page=article&storyid=410
たとえば、37ベクレル/kgという自主基準は、それだって子どもの身体にはきつい値であるにもかかわらず、
「生産者との連携・連帯の維持」名目に度外視され、国の、根拠なく決めた高すぎる暫定基準の順守が、合意されてしまったのです。
生産者保護か、それとも子どもの保護か、という二者択一に結論はありません。
どちらも無視できませんから。
とまれ、基準値なるものが、そういうタチの悪いものであることがわかれば、問題は、個々の食品汚染度と、体内摂取時の汚染度なわけですから、
計測しながら低い値のものを食べるに越したことはないのですし、摂取されたセシウムをなるべく排出していく、小さな工夫をするのがいいようです。
確認しておくと、基準値なるものはどんな値であっても、健康を保障するものではないんです。
↑以上、転載おわり
それからここに、去年の、原発事故後1ヵ月半あたりに出されていた、諸外国への輸出食品に関する証明書の発行についての文書を載せておきます。
これはその中の、マレーシア向けのものです。
これを読むと、どこが風評被害かと思ってしまいます。
そして、『食べて応援』などという狂言が、国内でまかり通っていることの恐ろしさも。
23 国際第 134 号
平成 23 年4月 29 日
各都道府県担当部長 殿
農林水産省大臣官房国際部国際協力課長
農林水産省大臣官房国際部参事官(貿易関税チーム)
マレーシア向けに輸出される食品に関する証明書の発行について
東日本大震災にともない、諸外国からは、日本産の農林水産物・食品に対する輸入規制措置が講じられ、
産地証明や放射性物質に関する検査証明などが求められるようになっており、その数は増加傾向にあります。
このような中で、「海外向けに輸出される農林水産物及び食品等に関する証明書の発行について」
(平成23年4月21日付23国際第83号農林水産省大臣官房総括審議官(国際)通知)により、既に証明書発行の協力をお願いしたところです。
今後も、別添「諸外国・地域の規制措置」にありますように、各国からの要請に基づいて輸出証明書の発行が必要と考えられますので、
可能な限り、事務手続きの簡素化を目指し、輸出証明書様式を一般化して、各国共通の様式になるよう協議を進めて参ります。
様式が決まり次第、速やかに各都道府県にお知らせしますので、今後も輸出証明書発行にご協力をいただくようよろしくお願い申し上げます。
つきましては、今般、マレーシアについて、輸出証明書の取り扱いが下記のとおりとなりましたので、お知らせするとともに、対応方よろしくお願い申し上げます。
記
マレーシアについては、4月27日以降に輸入申告される食品について、以下の通り我が国の当局が発行する証明書の添付が必要になりました。
証明書様式につきましては、現在詳細協議中ですが、別紙のとおり申請書及び暫定様式をマレーシアとの間で定めましたので、
当分の間、各都道府県の農林担当部局(農林水産物の輸出担当が他部局である場合にあっては、その部局)による証明書の発行をお願いいたします。
なお、水産物については別途、水産庁において証明書を発行することとしております。
次の区分ごとに輸出国の管轄当局が発行する証明書の添付を要求
対象 証明すべき内容
1. 3月11日より前に収穫、加工した全ての食品 収穫・加工の時期
2. 11 都県(福島、群馬、茨城、栃木、千葉、宮城、山形、新潟、埼玉、神奈川、東京 )で収穫・加工した全ての食品
コーデックスに準ずる放射性物質基準(注)に適合することの証明※検査結果の添付が必要
3. 11都県以外で収穫・加工した全ての食品 収穫・加工した道府県
注:ヨウ素(131I)100Bq/kg未満、セシウム(134Cs+137Cs)1,000Bq/kg未満
以上、ごめんなさいの気持ち満載の、訂正記事でした!
読んで読んで、うんうん唸りながら読んで、そしたらアレレ?と思うことが見つかって、けども自分の英文理解力に自信無かったから、ネットを探ってみた。
そしたら……やっぱアレレ?は正しかった。
数字のトリックと、別の国の人がそれを伝えてる姿が重なると、ここまでツルッと、普段なら???と思うようなことも鵜呑みにしてしまう。
きっと、このビデオを観て、驚いて翻訳し、それを教えてくれはった jonny_raydenさんも、わたしと同じような反応やったんとちゃうかと思う。
とにもかくにも、どういう事情であれ、えぇ~っ?!と驚いた後に、FDAのサイトに行き、きちっと読んだはずやのに、ちゃんと読めてなかった自分を大反省!!
ごめんなさい!!わたしはどうやら、デマを流した張本人になってしまいました!!
以下の記事は、同じような内容の報道がNHKと産經新聞で為された後、それはおかしいということで、同じくFDAに掲載されている文書を読み、説明してくれてはるものです。
その記事と、その記事に対するコメントの文章を抜粋して、ここに転載させてもらいます。
NHKが示す日本500ベクレル米国1200ベクレルのトリック
食品の安心云々という番組(NHK・2011年の10月頃)で紹介された基準値は、チェルノブイリ事故のあと、各国が、輸入食品の規制のために作った基準値です。
緊急時の輸入食品に適用されること、各国で国民が摂取する、輸入食品の割合が異なることなどを考慮しないと、直接この値を比較しても意味がありません。
ちなみに、1986以降、米国は、国民の輸入食品の摂取割合を10%(現在はさらに3倍して30%とした時の値)、日本は35%としてそれぞれ決められており、
セシウム134と137の合計で、米国1200ベクレル/kg、日本421ベクレル/kg(最終的にECの値等を参考に370を採用)と算定されていました。
米国が、チェルノブイリ事故に対応して、1998年に決めた輸入食品の暫定基準1200Bq/kgは、FDAの資料に載っています。(http://www.fda.gov/Food/FoodSafety/FoodContaminantsAdulteration/ChemicalContaminants/Radionuclides/UCM078341)
多くの人が、NHKは、日本の基準値500Bq/kgが、米国の基準値1200Bq/kgに比べて、十分低いかのように印象付けようとしていると認識している。
(そうやったんですね……我ながらほんまにとほほほほ……)
1.摂取率の低い、輸入食品に対する暫定規制値を、国内食品の暫定基準値と比較しており、基本的に誤りである。
2.チェルノブイリ事故に対する輸入食品の暫定基準値は、摂取率35%として370Bq/kgであったから、
そのまま、輸入食品の摂取率と国内食品の摂取率を、逆転させて考えたとして、370×35/65=200Bq/kgで、チェルノブイリ事故の際の暫定基準値と同等の扱いになる。
(現在の、輸入食品の放射性物質濃度が、福島事故前の国内食品と同等に、汚染されていなければ)
3.米国と比較するなら、事故から7ヵ月余を経過していることからも、米国の国内の基準値170Bq/kgと比較するべきではないか。
4.日本の輸入食品の基準値が、370Bq/kgであるから、500Bq/kgはその値をも上回っている。
つまり、100%汚染食品だけを食べたとすると、米国1200ベクレル/kgは、120ベクレル/kgにする必要があり、
日本の暫定値370ベクレル/kgは、130ベクレル/kgとなって、ほとんど等しくなることがわかります。
両国の基準値が異なっても、輸入食品の摂取割合に応じて、同じ汚染度の輸入食品を食べたとして、ほぼ等しくなることがわかります。
(輸入食品以外の汚染度を、いくらに見積もっているかわかりませんので、概略の見積もりです。)
現在、その時と同じ考えで暫定値を設定すると、もし、輸入食品(35%)が汚染されておらず、国内の食品(65%)が汚染されているとすれば、184ベクレル/kgとしなければならないわけです。
輸入食品も、それなりに汚染されている恐れがあるなら、もっと厳しくしなければならないことになります。
日本の暫定基準500ベクレル/Kは、ほとんど放射線の無い地域で、たまたま放射能入りの食料がある場合の摂取基準で、
全ての食品に放射能が入っている場合の摂取基準じゃないですね。
もう一つの、1mSv/年間の安全基準を満たすためには、ドイツの数ベクレル/Kというのが正しい摂取基準だと思います。
① 日本もアメリカも、ターゲットは5mSv/年で一緒
② 86年のFDA基準は、輸入制限用で、汚染割合100%と仮定
③ 98年のFDAガイドラインは、国内の消費・流通と、輸入に「介入」するレベルを定めるもので、
国土がでかいから、マーケットに汚染食品ばかり入ってくるのは考えにくいという想定で、汚染割合は10%と仮定し、それに安全係数?3をかけて30%にしている。
また、預託線量などの新しい知見を入れ込んで、計算手法からして違う。
ECRRのバズビーが述べたように、そもそも原発事故時の基準値なるものが、出荷目的であることに留意すべきです。
市民の、子どもの健康目的ではないんです。
政府が言おうが、流通業者や農家が言おうが、目的は同じです。
事実、こちらをご覧下さい。これが流通業者のあり方のたぶん、典型でした。
http://www.s-osaka.coop/modules/bulletin1/index.php?page=article&storyid=410
たとえば、37ベクレル/kgという自主基準は、それだって子どもの身体にはきつい値であるにもかかわらず、
「生産者との連携・連帯の維持」名目に度外視され、国の、根拠なく決めた高すぎる暫定基準の順守が、合意されてしまったのです。
生産者保護か、それとも子どもの保護か、という二者択一に結論はありません。
どちらも無視できませんから。
とまれ、基準値なるものが、そういうタチの悪いものであることがわかれば、問題は、個々の食品汚染度と、体内摂取時の汚染度なわけですから、
計測しながら低い値のものを食べるに越したことはないのですし、摂取されたセシウムをなるべく排出していく、小さな工夫をするのがいいようです。
確認しておくと、基準値なるものはどんな値であっても、健康を保障するものではないんです。
↑以上、転載おわり
それからここに、去年の、原発事故後1ヵ月半あたりに出されていた、諸外国への輸出食品に関する証明書の発行についての文書を載せておきます。
これはその中の、マレーシア向けのものです。
これを読むと、どこが風評被害かと思ってしまいます。
そして、『食べて応援』などという狂言が、国内でまかり通っていることの恐ろしさも。
23 国際第 134 号
平成 23 年4月 29 日
各都道府県担当部長 殿
農林水産省大臣官房国際部国際協力課長
農林水産省大臣官房国際部参事官(貿易関税チーム)
マレーシア向けに輸出される食品に関する証明書の発行について
東日本大震災にともない、諸外国からは、日本産の農林水産物・食品に対する輸入規制措置が講じられ、
産地証明や放射性物質に関する検査証明などが求められるようになっており、その数は増加傾向にあります。
このような中で、「海外向けに輸出される農林水産物及び食品等に関する証明書の発行について」
(平成23年4月21日付23国際第83号農林水産省大臣官房総括審議官(国際)通知)により、既に証明書発行の協力をお願いしたところです。
今後も、別添「諸外国・地域の規制措置」にありますように、各国からの要請に基づいて輸出証明書の発行が必要と考えられますので、
可能な限り、事務手続きの簡素化を目指し、輸出証明書様式を一般化して、各国共通の様式になるよう協議を進めて参ります。
様式が決まり次第、速やかに各都道府県にお知らせしますので、今後も輸出証明書発行にご協力をいただくようよろしくお願い申し上げます。
つきましては、今般、マレーシアについて、輸出証明書の取り扱いが下記のとおりとなりましたので、お知らせするとともに、対応方よろしくお願い申し上げます。
記
マレーシアについては、4月27日以降に輸入申告される食品について、以下の通り我が国の当局が発行する証明書の添付が必要になりました。
証明書様式につきましては、現在詳細協議中ですが、別紙のとおり申請書及び暫定様式をマレーシアとの間で定めましたので、
当分の間、各都道府県の農林担当部局(農林水産物の輸出担当が他部局である場合にあっては、その部局)による証明書の発行をお願いいたします。
なお、水産物については別途、水産庁において証明書を発行することとしております。
次の区分ごとに輸出国の管轄当局が発行する証明書の添付を要求
対象 証明すべき内容
1. 3月11日より前に収穫、加工した全ての食品 収穫・加工の時期
2. 11 都県(福島、群馬、茨城、栃木、千葉、宮城、山形、新潟、埼玉、神奈川、東京 )で収穫・加工した全ての食品
コーデックスに準ずる放射性物質基準(注)に適合することの証明※検査結果の添付が必要
3. 11都県以外で収穫・加工した全ての食品 収穫・加工した道府県
注:ヨウ素(131I)100Bq/kg未満、セシウム(134Cs+137Cs)1,000Bq/kg未満
以上、ごめんなさいの気持ち満載の、訂正記事でした!