ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「『東京を変えるキックオフ集会』宇都宮けんじさんとともに」by きーこさんの文字起こし

2012年11月14日 | 日本とわたし
例によって例のごとく、きーこさんが文字起こししてくれはった、“『東京を変えるキックオフ集会』宇都宮けんじさんとともに”。
そのユーストリウムのビデオ(前半&後半)はここ↓です。
これまた、例によって例のごとく、記事に載っける技を知らないので、下記の青色の文字をクリックしてください。別画面で出てきます。
きーこさんが起こしてくれはった文章を、わたしも読みながら打ち込んだので、別画面の音声を聞きながら、ぜひぜひ読んでください。

http://www.ustream.tv/recorded/26988828  
http://www.ustream.tv/recorded/26990973


「東京を変えるキックオフ集会」11/14宇都宮けんじ・中山弁護士・松元ヒロ・雨宮処凛(内容書き出し)

人にやさしい東京をつくる会代表
弁護士 中山武敏さん



中山でございます。
『人にやさしい東京をつくる会』が創られた経過なんですけれども、ご承知のように石原前都知事がですね、突然の辞任表明をしまして、
宇都宮健児さんとか、親しい人が何人か集まって、まず13年の石原都政の評価、そして石原都政の継続を許さないと、
そういう声明を出そう、という事で、声明を出したわけです。
それを受けて、今日のチラシに書いてありますけれど、東京を変える4つの柱ですね。
一つは、原発の無い社会
それから、誰もが人らしく生きる街作り
そして子どもたちのための教育を再建する
憲法の生きる東京を目指そう

ということで、所属とか立場を越えて「やさしい東京を作る」、その一点で集まろう、という事で出来た会です。

そして昨日、事務局の責任者の方と、私と一緒に東京に行きまして、私を代表者とする政治団体の届け出をして、受理されました。
今後は、多くの都民の方に参加を呼び掛けて、そして相談をしながら、中身を作っていこうと思っています。
今日は、宇都宮健児さんとともに、『やさしい東京を作る会』の集まりですけれども、宇都宮健児さんとは、私は、最高裁の地方研修所で同期だったんですね。
そして、弁護士になって41年になりますけれども、身近なところで彼と行動をしてきて、
彼は本当に、人と人との優しさ、人と人との温かさを持っている人柄で、で、彼を最も信頼できるのは、言葉と行動とが一致していて、裏表がないんですね。
そして、彼が取り組んでいる多重債務問題とか、貧困問題とか原発問題、これは全てですね、ヒューマニズムに基づいた行動なんですね。
彼は、司法シュウスウ専属から一貫して、無党派です。
そして、多くの人達の信頼を得た、超党派でもある。
だから、本当にですね、宇都宮さんと一緒に今日集まった人達は、心を一つにして、優しい東京を作りたいと、
平和とか人権は、そこにあるものではなくて、私たち市民の行動、一人一人で作りだすものだと思うんですね。
本当に、東京を変えて、日本を変えて、新しい歴史をつくりだす大きなうねりを、みなさんと一緒に頑張っていきましょう。
よろしくお願いいたします。
06:05


06:55~17:38松元ヒロさん


今日はようこそ私のために……違いますよ、私も、宇都宮健児さんのために参りました。
松元ヒロと申します。
知らない人以外は、みんな知っていると思います。
普段は、テレビとかほとんどというか、全く出ません。
私がやるネタは、テレビにふさわしくないらしくて、でも最近、テレビでみれないネタが見れるという事で、テレビ局の人が見に来るようになりました。
来月も、そこの小ホールでやりますからね。
この間なんか、紀伊国屋ホールでやったら、3つのテレビ局の人が見に来ましてね、見終わった後、楽屋に飛び込んできましてね、
「や―松元さん面白い。絶対出せない」
そういうヤツでございます。
昨日、前都知事の石原さんが、新党の名前を決めました。
「太陽の党」……笑ってやって下さい。
あんまり近くにあると火傷をしますから、なるべく離しておきましょう。なるべく離して。
あの党はもともと「立ち上がれニッポン」、これをまた、吸収してやるらしいです。
「立ち上がれニッポン」というのを命名したのも、石原慎太郎さんなんですよね。
石原さんぐらいでしょ、ニッポンに命令ができるのは。
「立ち上がれニッポン!」
自分は座ったまま、「立ち上がれニッポン!」
お前が立て!
ありがとうございます。
私はとにかく、石原さんが大嫌いなんでございます。
=拍手=
あ、ありがとうございます。
ワー、一緒じゃないですか。
こういうところも珍しいですよ。
実は私は、立川談志師匠にかわいがってもらっていましてね、立川談志が最も愛した芸人と言われて、お別れ会に行ってきました。
最初に弔辞を読んだのが、石原慎太郎さんでした。
最後に、ステージで芸をやったのが私です。
あの人に言わせたら、右で始まって左で終わった、と言われています。
私はもう大嫌いなんで、石原さんは、とにかく差別するじゃないですか。
あの、「外国の人は」差別発言ですよ、もう。
中国いが大嫌いだから、「シナ」としか言いません。
北朝鮮の人に失礼な、「キタ」って言うんですよ。
女性にも前、ひどい事を言いました。「ババァ死ね」とか言ったんですよ。
私が言ったんじゃないですよ、石原さんが言ったんですよ。
石原さんって、どうしてあんなに差別的な発言ができるのか、その理由を知っていますか?
それはね、私は多分、あの人の目にあると思います。
あの人いつも、目をこうやっています。
普通の人の半分しか、現実を見ていないんです。
だから平気で言えるんです。
やっぱり、人にやさしい人じゃないとまずいですよ、本当に。
大体、私はですね、脱原発なんですよ。
あの人は原発推進派ですよ、石原さんなんか。
とんでもないですよ。
私は今脱原発で、もう今とにかく、デモが大好きなんですよ。

★書き出していたけど、ここから先は、文字に書いちゃったら面白くなくなっちゃうので
 実際にご覧くださいw 
 最後の盛り上がり!最高です!!(* >ω


17:40頃~宇都宮健児さん


みなさんこんばんは。
ご紹介いただきました、宇都宮健児といいます。
今、司会者からご紹介がありました通り、先週の金曜日に、都知事選に出馬表明をしました。
私の言いたい事は、松元ヒロさんが、十分にお話ししていただいたようですけれど、あらためて、ご挨拶と、私の思いを話させていただきます。
まず、私自身は、今日お集まりの市民のみなさん、都民のみなさんと一緒になって、石原都政を変える運動・闘いに参加できることを、大変うれしく思っております。
私は、大きな組織もありませんし、それから、反貧困問題・貧困問題に取り組んできた弁護士ですので、あまりお金もありません。
市民のみなさんの一人一人の支え、協力を無くして、この都知事選はたたかえません。

しかしながら、この都知事選を、市民のみなさんとたたかうことは、私は、東京に、新しい民主主義を取り返す運動だ、と思っております。
ぜひ、みなさんと一緒になって、石原都政を転換し、東京に民主主義を取り戻したい。
そういう思いで、出馬を決意しました。

出馬を決意してから、初めての日曜日、11月11日、反原発の官邸前行動。
国会議事堂包囲の運動に、私も参加しました。
私は、官邸前行動の「みまもり隊」、弁護士みまもり隊の一員ですけれど、当日は、支援者、ボランティアの皆さんと一緒になって、官邸前行動に参加した皆さんに、挨拶をしてまいりました。
多くのみなさんから、激励を頂きました。
「がんばって下さい」という声を、沢山いただきました。
ただ、それよりも多かったのは、「出馬してくれてありがとう」。
こういう声が沢山、多かった。
私自身は、その声を聞きながら、本当に胸がいっぱいになりました。
こういう人たちの、一人一人の思いを受けて戦わなきゃいけない。
脱原発の東京都を、つくらなきゃいけない。
そういう思いが、一層強くなりました。
そして、雨の中ではありましたけれど、原発の無い東京をつくることは、原発の無い日本をつくることに繋がるんだと、
そして、原発の無い日本をつくることは、原発の無い世界をつくることに繋がるんだと、こういう訴えをさせていただきました。

そして、原発の無い東京、原発の無い日本は、人にやさしい、環境に優しい東京になる、と思っております。

私は、2010年の4月から、2012年、今年の5月まで、日弁連会長を務めておりました。
日弁連会長時代に、東日本大震災と福島原発事故に遭遇しまして、弁護士会あげて、被災者の支援原発事故の被害者の、支援に当たってまいりました。

私の片腕となって頑張ってくれたのが、事務総長として活躍した、海渡雄一弁護士です。
彼は、原発問題の専門家でありましたので、日弁連として、的確な方針を出したと思っております。

私は、脱原発の運動は、福島の被災者への支援、福島の被災者の被害実態と、しっかり向かい合いながら進めなきゃいけない、そういうふうに考えております。

私が、被災者のおかれている状況に、深く印象に残った被災者の事を、ちょっとご紹介いたします。
それは、大熊町で、司法書士さんをやっている女性の書士さんから聞いた話です。
彼女の依頼者は多くが、小さな子どもさんがいる方は、お母さんが子どもさんと一緒に県外へ避難して、お父さんは職場と一緒に避難する。
おじいさんおばあさんは、行政の避難先に避難する。
こういう、家族がバラバラになるケースが、沢山見られる。
そして高齢者の方は、環境の違うところに引っ越す中で、会うたびに身体を弱くしている。

こういう事を聞きました。
その中で、彼女が語った老夫婦の話が、大変心に残りました。
それは、おじいさんが、大熊町にある双葉病院に入院されてたんですけど、原発事故の直後に、おじいさんは、病院ごと神奈川の病院に引っ越されたそうです。
そしておばあさん方は、行政、大熊町の引っ越し先、会津若松の温泉旅館の一室に避難されたと。
ところが、おじいさんは、神奈川の病院で、直後に亡くなられたんですけど、この、自分の配偶者が亡くなられたことを、おばあさんは全く知らされなかった。
何日もたって、やっとおばあさんのところに、ご主人が亡くなられたという事が伝わった、という事です。
そしておばあさんは、神奈川まで行って、遺体と対面して、そして見ず知らずの街で、夫を火葬にして、遺骨を温泉旅館に持ち帰った、という事なんです。
ところが、温泉旅館では、お客さんが出入りしていますので、お線香をたくことができない。
それから、遺影を飾ろうにも、写真を持ってこれないから、遺影も飾れない。
そういう状況の中で、小さな温泉旅館の一室で、ご主人の遺骨を眺めながらですね、2ヶ月も暮らしていた。
こういうおばあさんがいたんだという事を、その女性の司法書士から聞きました。

私は、原発事故は、なんて惨たらしいんだろう。
こういう高齢者に、なんと惨たらしい事を強いるんだろう。
大変憤りが湧きました。
そして、このような被災者を、全力を挙げて救済しなくてはいけないという事で、日弁連の会長として、頑張ってまいりました。

その中で、日弁連は、原発事故被害者の特別援護法というのを提案しまして、
原発事故の被害については、国が人道的責任を負うべきだ」と。
国が全ての被災者に対して、健康診断、医療支援、生活支援を行うべきである」
そしてその支援は、自ら避難した人、あるいは避難しなかった人、それぞれについて区別してはならない。
避難するかどうかは自己決定権があるんだと、そういう人に対して平等に国は支援するべき
だと、こういう提案をしまして、子ども被災者支援法、という形で結実しております。

ところで、東京都の原発政策ですけれど、福島の原発で発電された最大の消費地が、東京都であります。
そしてまた、東京電力の大株主が、東京都であります。
こういう事からしますと、東京都や東京都民は、福島原発事故の被害者を、全力を挙げて支援する責務がある、と私は考えております。

そしてまた、二度と、こういう原発事故を起こしてはならない。
そのために、東京都は、脱原発の政策を取らなきゃいけない。
こういうふうに考えております。

続いて、私自身は、貧困問題に取り組んできた弁護士ですので、どうしても、石原都政の福祉の切り捨て、弱者の切り捨てが、許すことができません。
石原さんは都知事になった時に、何が無駄か?といって、「まず福祉だ」ということで、福祉の切り捨て、弱者の切り捨てを行ってまいりました。
僅か年間予算60万円の、盲導犬のえさ代補助まで削減したそうです。

この結果、東京都には、貧困と格差が広がってきております。
就学援助児童
この14年間で、1.5倍に膨れ上がったそうです。
東京都の就学援助の受給率、これは、全国の47都道府県で5番目に高い、という事であります。
そして一番高いのは、何と大阪府である
ということであります。
労働者の最低賃金、いまだに6都道府県が、生活保護水準以下であります。
東京都も、生活保護水準以下の、最低賃金しか支給されておりません。
それから今年になって、立川や足立区で、孤独死や餓死が多発しております。
また、2009年に発生した、群馬の高齢者施設たまゆら荘の火災事故では、10人の方が亡くなられれましたけれど、このうち9人が、東京都民であったということであります。
特養老人ホームの待機者が、4万3000人を超えている。
あるいは、保育所の待機児童も急増して、2007年の4600人から、2010年の8400人に急増している。

石原都政は、大規模開発、世界都市構想で、世界一の都市をつくるんだと、こういう事で大規模開発をやってきましたけれど、
実は、貧困と格差を拡大した、そういう都政でもあったわけです。
まさに、人にやさしくない都政であったわけです。

これを、大きく転換する必要があると考えております。

次に見過ごすことができないのが、教育現場の問題です。
君が代・日の丸、この強制によって、教師に対する管理統制が強化されております。
君が代・日の丸の強制は、憲法19条「思想良心の自由」に反する、憲法違反の行為であります。
私は、教員に対する強制、それから管理統制の強化は、子どもにも悪影響を与えている、というふうに考えております。

実は、一番の被害者は、子どもではないかと考えております。
自由に、自分の頭でものを考え、そして議論し、そして合意を作り上げていく。
こういう民主主義社会の後継者をつくる事が、教育の最大の役割ですけれど、こういう事が、管理強制が強化されている今の現状では、行われていません。
そして、学力競争をあおって、子どもの中でストレスがたまってきております。
こういう事から、いじめや校内暴力不登校、こういう問題が起こっているんではないか、と思っております。
私は、いじめの無い学校を取り戻すために、全力を挙げたいと思っております。

そして、なんと言っても、私は法律家ですから、憲法が守られる、憲法を守っていく東京をつくっていきたい。
平和と人権が守られる東京をつくっていきたい。
尖閣列島の問題で、日中関係が悪化して、経済も停滞しております。
さらにこの中で、偏狭なナショナリズム、国家主義が台頭して、憲法改正、集団的自衛権の行使の容認、こういう政治勢力が台頭しておりますけれど、
私は憲法の国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義、こういう基本原理を、しっかりと守る東京をつくっていきたい。


そして、東京が平和のメッセージを出すことは、実は、アジア諸国と良好な関係を作り上げる。そういうことにつながると思っております。

まず皆さんと一緒に東京から憲法が守られる、平和な日本をつくっていきたいと思っています。
どうかご支援をよろしくお願いします。
33:50


34:15~雨宮処凛(かりん)さん


雨宮:
すごい!こんなに人が。どうしますか?
もう、勝ったも同然、そんなこと言っちゃいけないんですよね、何かいろいろNGワードがあるので、
あのね、この言葉は言っちゃいけませんよとかいろいろ言われたので、気をつけながらいろいろとインタビューしたいと思います。
雨宮処凛です。よろしくお願いいたします。
今日のマガジンQに書いたんですけれども、今日更新された、「宇都宮さんと言えばあんパンと牛乳」という原稿を今日書いたんですね。
で、私、多分5年ほど前に、反貧困ネットワークの準備会とかをいろいろとやり始めた頃に、初めて宇都宮先生とお会いして、
もちろん、多重債務問題をやっている弱者の味方の弁護士さん、という事で知ってたんですけれども、
初めてお会いする時に、ちょっと会議室にきて、すごい有名人の弁護士さんが来たと思ったら、コンビニの袋からあんパンと牛乳を出して、で、食べ初めて、すごいビックリして。
だから、超庶民の味方とか言っている偉い人って、いっぱい居るじゃないですか。
でも、そういう人って多分、あんパンとか牛乳って持ってこないとか、石原は絶対、あんパン、買わないですんよね、コンビニで。
それを見て、すごい感動して、それから、会議に5割ぐらいの確率で、あんパンと牛乳を持ってくるというのを見ていて、
そんな5年間を過ごして、粒あんとこしあんと、どっちが好きですか?粒あんとこしあんとあんまんの中では。

宇都宮:
こしあんのほうがいいです。

雨宮:
あ、こしあん!そんな、すみませんいきなり。そういう第一印象だったんですけれども、
今日お話しされていましたけれども、本当に大きな決断をされて、みなさんから「ありがとう」という声を貰った、というのを聞いて、すごく私は感動しました。
何か補足することがあれば、こういう意味で出馬をしたんだという事で、補足することとかあります?

宇都宮:
そうですね、あの、他にですね、石原が退陣した時は、もっとふさわしい人がいるんではないかとも思っていたんですけど……。

雨宮:
呼び捨てですね、いいのかな?
私は呼び捨てにしてもいいけど、多分宇都宮さんは呼び捨てにしない方がwwなーんとなくイメージ的にいいんじゃないかなぁとおもいましたね。

宇都宮:
2年前に私、市民グループから声をかけられた事がございまして、その時は、日弁連の会長に立候補することになったんですけれど、
そちらの方が、自分としてはまだ対応できるかなと思ったんですけど、会長を終えてですね、
特に貧困問題をやっている中で、東京都で、こういう大都市の中で、もっと財政が豊かなのに、やれることが沢山あるのに、やっていないという事がかなり問題だ、と思っていたんですけど、
その後、原発事故が起こったでしょ。
だからこれはちょっと、しかも、東京は大消費地でですね、電力の。
その東京から脱原発を言わなきゃですね、どうなるんだ。という事で、そういう思いを持った候補者が立つべきだということは、私は石原が辞めたその日に思ったんですけど、
ただ、誰もいなければですね、まぁちょっと、最終的には私自身も決断をしなきゃいけないかな。
ということは、もうその段階で考えてはいたんですね。

雨宮:
脱原発に関する宇都宮さんの思いを、もうちょっと詳しく聞きたいんですけど。

宇都宮:
実はですね、原子力政策の転換については、日弁連という弁護士の集団はですね、過去3回、そういう転換をすべきだという事を、人権大会で決議しているんですね。

雨宮:
へぇ~、いつですか?

宇都宮:
1976年と1980何年と、2000年ごろまでにね。

雨宮:
へぇ~。

宇都宮:
だから私は、会長になって初めて、そういう事を知ったんですけれど、実は、そういう決議なんかは、海渡雄一さんなんかが頑張ってやってたようなんですけど、
それを見て私は、「日弁連というのは賢明な集団だな」と、あらためて思ったんですね。
ー拍手ー
どうもありがとうございます。
ただ、私はですね、そうは言いながら、その「決議だけでやってもダメなんだ」と。
その、本当に決議を生かすような運動をやってて、もし国の原子力政策を変えることができていたらですね、福島の原発事故は防げたかもしれないんです。

雨宮:
そうです、そうです、そうですね。

宇都宮:
だから「何で、その運動をやれなかったんだ」と、その点については大いに反省をしなきゃいけないという事を、海渡さんにも言いましたし、
日弁連に向かって、「決議するだけじゃダメなんだ」と。「決議は運動の出発点なんだ」と。
だから、そういう事がずっとありまして、それから原発事故にぶつかりまして、被害者の救済をやって、
やはり、あらめて脱原発をやらないと、「日本の国は滅びてしまう」というふうに感じましたので、会長を終わってもですね、そういう運動はずっとやり続けなきゃいけないと
会長になった時だけカッコイイ事を言ってですね、辞めたら知らないなんて、これは人間として許されないと思いまして、
ずっと海渡さんと一緒にですね、脱原発の運動をやってきているわけです。

雨宮:
で、「脱原発基本法」の制定とか、東日本大震災以降だと「原発被災者特別援護法」と、先ほど言われていましたけれども、もう少し詳しく。

宇都宮:
それはですね、何故私がそういう事を考えたか?というと、最初、弁護士は東電に対する賠償をする。
そして私たちは、早い段階で、東電との交渉が決裂した場合、裁判になるわけですけど、裁判というのは、時間と費用がかかるんですね。
で、もっと早く被害者の救済をやるために、原子力損害賠償紛争解決センターっていうのを弁護士会が提案して、昨年9月にスタートさせたんですね。
ただ、東電との交渉も、後から考えると、「原子力損害賠償紛争解決センター」、ちょっと長ったらしくて舌がもつれそうなんですけれど、
これは被害者の方が、申し立てた被害者の方だけが救済されるんですよ。
申し立てれば、話に乗ってやりますよ。

雨宮:
その申し立てもいっぱい書類とか大変なんでしょ?

宇都宮:
弁護士が代理人になったりしてですね。
ところが、さっきちょっとお話しましたけれど、温泉旅館でね、自分のご主人の遺骨を眺めながらじっと暮らしているおばあちゃんがね、
そういうことができるか?っていう
んですね。

雨宮:
できない

宇都宮:
じゃあ、そういう事が出来ない人は、救済されずにいいのか?というとね、これは大きな間違いだと。
むしろ、国が率先して、そういうおばあさん一人一人を、残らず救済して、そして、国が払ったお金を、東電に国が求償すればいいんですよ。
だから、そこのところの転換が必要だという事で、先程の、国が責任を持って、被災者の生活支援、そして医療支援、そして健康診断をやるべきだ、という提案をしたんですね。
そういう事で、当初は我々も、弁護士の発想にとらわれていた訳です。
損害賠償をやればいいんじゃないか」と。
だけど、みんながみんなできるか?というと、障害を抱えた人、高齢の人、いろんな事情で損害賠償をやれない人が沢山いる。
そういう人が救済されなくていいのか?という事。
それは絶対におかしいという事で、新たな法律案を提案した
わけです。

雨宮:
とても心強いお話です。
あと、先程、「新しい民主主義を取り戻す」と言われていたんですけれど、
最近、最近というかこの1年8カ月、デモとか都民投票の動きだとか、新しい直接的な行動というのがとても盛んになっていますけれども、
そのあたり、都民投票とかデモとかを、どう思われますか?

宇都宮:
都民投票の方は、この間来られたんですけれど、34万人のね、署名を集めて申し立てをされたと。
大変、34万人の署名というのは、大変重いと思っていますね。
で、こういうような、市民が、都民が都政に参加するという、そういう制度。
それからそういう都政。
それは促進していく。
私も、そのようないろんな申し入れを受けまして、非常に重要な制度であると、これから検討しなければいけない、というように考えております。

雨宮:
最後の質問ですが、やっぱり反貧困ネットワークで、ずっと一緒に活動させていただいてきたので、今、生活保護の切り下げだとか、やっぱり貧困問題が。
年越し派遣村で、名誉村長をやられていましたが、その時よりももっと、今は深刻化しているというか、
家族ごとの餓死や孤立死が今年に入って相次いでいたり、わたしも、札幌の、姉妹餓死事件の取材に行ったんですけれども、
やっぱり東京でも、孤独死とか孤立死とか、そういう事が沢山起きているんですけれども、
そういった貧困問題全般について、「都知事になったらこんなことをしたい」というような思いがあれば、聞かせて下さい。


宇都宮:
そうですね、先程ちょっとお話しした、やっぱり高齢者の施設とかですね、それから待機児童の問題。
こういうことは、真っ先に解決しなければいけないですし、それから、年越し派遣村の問題とか、その後の問題とか、取り組む中で、やっぱり住まいの問題ですね。
住まいというのは、ま、ヨーロッパあたりでは、基本的人権の一つだと言い続けられているんですけど、住まいが無いと、就職活動しようにもできないです。
もちろん、人間的な生活をするうえでは、住まいが必要ですよね。

雨宮:
投票も行けないですね

宇都宮:
そうですね、住民票が無いですからね。
じつは、週刊金曜日に書いたことがあるんですけど、「投票権を奪われた人がいるんだ」という事も、我々は忘れてはならないんだと思います、ね。
そういう面で、生活保護を受給すれば、住まいを手に入れることはできるんですけど、それだけじゃなくて、一つは「家賃補助」ですね。
たとえば今、非正規労働者が働いて、最低賃金で働いても生活保護水準以下ですから、
だから、家賃を補助する制度があれば、いきなり生活保護でなくても、かなりカバーができるんではないか。


雨宮:
それすごいい提案です

宇都宮:
それで、空き家が沢山あるんですね。
こういうような事はかなり重要で、それからもちろん、最低賃金の大幅引き上げをやって、少なくても東京都ぐらいは、生活保護水準以上に最低賃金を上げなきゃおかしい、と思っていますね。
それから、いま、日弁連の貧困問題対策本部なんかは、キャンペーンをやっているんですけれども、高契約条例というのがあるんですね。
公共事業で下請けに出す場合に、入札すると、1銭でも安い1円でも安いところへやると、そこで働く労働者の賃金が値下げされるんですね。
だから、入札するところは、最低賃金以上の業者でしか入札させないとかね、
高契約っていうのは、こういう事を本当は国レベルでもやるべきですけれども、東京都が率先してやることによってですね、労働者の賃金を引き上げていく、改善していくと。
実は、こういう福祉とかそういうことはですね、内需を拡大して、日本の経済を良くするんです。
重要な政策なんです。

どんどんどんどん、格差を、貧困を広げれば広げるほどですね、内需が細って、デフレ経済が進行していくんで、
むしろ、本当に生活が苦しい人の底上げをやることこそが、経済の活性化につながると思っております。

雨宮:
石原都政で破壊されつくしてきたものが、復活しそうですね。
宇都宮さんとともにとにかく都政を変えていきたいと私は思っておりますので、私はとにかく応援しますので、今日はどうもありがとうございました。

宇都宮:ありがとうございました。


47:33

つづく

↑以上、転載おわり
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日本を代表するただのバカ男たち!『平野復興相&森本防衛相』ど~ん!

2012年11月14日 | 日本とわたし
これから、日本を代表する、ただのバカをふたり、紹介します。

↓以下、転載はじめ

被災地で使った復興予算額 復興相「分からない」

2012年11月14日 【東京新聞】朝刊

平野達男復興相は、13日の衆院予算委員会で、東日本大震災の復興予算のうち、被災地で使われた金額や割合について、「明確に整理したデータはない」と明らかにした。
復興予算のずさんな扱いが、また鮮明になった。

平野氏は2011年度に計上された復興予算15兆円のうち、執行されたのは、全体の6割に当たる9兆円だったと説明。
9兆円のうち、被災地で使われた額は、「正確には分からない」と述べた。

執行された予算が、実際に現場の業者にどれぐらい回っているか、と質問されたのに対しても、
「聞き取り調査をしないと分からない。データを集めるのには時間がかかる」と答えた。

復興予算が、実際に被災地で使われた予算額については、現在、復興庁で集計中。

もともと集計する計画はなかったが、復興予算が、被災地の再生と無関係な事業に使われていることが明らかになったのを受けて、急きょ集計することになった。



47トピックス

森本敏防衛相が、就任前の今年1月、電力関係の講演会で、日本の原発維持を主張し、
「単にエネルギーの問題だけではない」「周りの国から見て、非常に大事な抑止的機能を果たしている」と発言していた
ことが、5日分かった。
 
原発の維持が、周辺国に核兵器開発の潜在的能力を意識させ、それが、日本の国防上のメリットにつながる、との考えだ。
 
森本氏は、共同通信の取材に対し、「政府の一員となった現在は(非核三原則を堅持する)政権の方針に従う」とする一方、
就任前からの外交・安全保障の知見については、「できれば現実の政策の中に生かしつつ」、全力を尽くすのが職責だと強調した。
 
政府は近く、将来の原発比率を含めた、エネルギー・環境戦略を決めるが、森本氏は、重要閣僚として、閣議決定などで関与することになる。
 
講演会は、北海道電力などが関係する、経済団体「北海道エナジートーク21」が主催し、1月25日に札幌市で開かれた。
 
森本氏は、講演会後の「日本のエネルギー問題をどう考えるか」と題した座談会で発言。
主催者がまとめた講演録によると、
「国の基本として、原子力を持つということは、単にエネルギーの問題だけではない」
「原子力について、高い能力を持っていることが、周りの国から見て、非常に大事な抑止的機能を果たしていることを考えると、決して捨てるべきではない」などと述べた。
 
さらに、脱原発の動きを批判した上で、「家庭の電気を、毎晩2時間ぐらい止めたら皆分かる」と、原発が必要だとの理解を広げるための、人為的な停電にも言及。
将来の原発比率は、25%が妥当とした。
 
原子力開発を、平和利用に限定する原子力基本法には、6月「わが国の安全保障に資する」との文言が追記された。
政府は、非核三原則堅持の方針に変わりはないとしているが、核武装に道を開きかねないと、反発が出た。

(共同通信特別報道室 佐藤大介)


◎平和利用の原則揺るがす 

【解説】日本の原発が、周辺国への抑止機能を持つとした森本敏防衛相の発言は、「平和目的」に限るとした日本の原子力開発の原則を、揺るがしかねない要素を含んでいる。
防衛相就任前の発言とはいえ、核兵器開発の潜在的能力を保持することが必要、と受け止められる内容だけに、影響は大きい。
 
政治家や学者の中には、日本が、核兵器開発の潜在的能力を保持すべきだ、と主張する人がいる。
近年明らかになった公文書などからは、日本政府が長年、核武装の選択肢維持を重視していたことも分かっている。
また、北朝鮮の核開発などに関連して、核兵器開発の潜在的能力を維持すべきだ、との意見も根強くある。
 
森本氏の発言は、こうした流れに沿っていると言え、政府が「核武装の意図はない」と主張しても、理解を得られにくくなるだろう。
森本氏は、安全保障の専門家としての見識を評価され、民間から初めて、防衛相に起用された。
さらに、政府が最優先課題とする、エネルギー政策の見直しにも、閣僚として影響力を発揮することができるだけに、発言の持つ意味は重い。
あらためて、自らの考えを、国民に説明する必要がある。
(共同通信特別報道室 佐藤大介)


◎森本氏の主な発言内容 

主催者の講演録によると、 森本防衛相が講演で発言した主な内容は、次の通り。
 
一、国の基本として原子力を持つということは、単にエネルギーの問題だけではない。
今まで積み上げてきた日本の原子力技術を、われわれは失うべきではないし、国家遺産と言っていいくらいのレベルだから、さらに技術を上げて、人材を育成するべきだ。
 
一、日本が、原子力について高い能力を持っているということが、周りの国から見て、非常に大事な抑止的機能を果たしていることを考えると、決して(原子力を)捨てるべきではない。
 
一、電力会社は、なんとか電気を安定的に供給しようと、原発を化石燃料で補ってきた。
その努力がなかなか伝わらないから、「原発がどんどん減っているのに、電気はいつもついてるじゃん」という単純な考えが広がる。
家庭の電気を、毎晩2時間ぐらい止めたら皆分かる。
 
一、原子力を、捨てるわけにはいかない。
「事故が起きたからやめましょう」というのでは、何のために人間の知恵があるのか。
知恵で困難を克服し、新しい技術開発の道を求めて、乗り越えていかなくてはならない。


(共同通信特別報道室 佐藤大介)


↑以上、転載おわり



復興予算を必要のないとこに、意味不明の理由をつけて回しまくり、日本の未来そのものの幼い子ども達や若者を、人でなしの科学者に弄ばさせ、
なんらまともな政策も規制も対応もせず、被災地で使われた金額すらも知らんやて?
ほんで、もともとは、集計するつもりもなかったやて?

国が原子力持つのは、エネルギーの問題だけのうて、非常に大事な抑止的機能を果たしてるからって……。
いったいその、非常に大事な抑止的機能ってなんやねん?
きっちり説明してください。

家庭の電気を毎晩2時間ぐらいって、いったいなんの権利があってそんなことを軽々しく公の場で言えるん?
今の今まで、延々とだまし続けて、膨大な金額の原発維持費や電気代を払わせてきた側の人間のくせに。
立派な詐欺とちゃうの?
犯罪そのものとちゃうの?

「事故が起きたからやめましょう」

あんた、その事故がいったい、どれだけのもんやったかもう忘れたか?
それともボケてんのか?
人間の叡智を、世界中から寄せ集めても、絶対に解決しようのない事故を起こした国の防衛相が言うことか?

ああほんまに情けない。
こんなバカらに政治させてなあかんやなんて。
コメント
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