我々がサンディの暴風に吹かれまくっている最中に、きーこさんがいろいろと調べてくれてた。
ありがたかった。
停電を心配しながら読んだ。
読みながら、こちらのネットでも調べてた。
同じようなことが書かれてたけど、その中のひとつ、Simplyinfoというサイトでは、原発周辺の水位や、原発自体の状況を事細かに報じてくれてた。
今もそれを読んでる。
どこにも、万全やの安全やの、完璧やのという言葉は無く、以前深刻で、報道は混乱してて正しく伝えてないと書いてある。
で、米国原子力規制委員会(NRC)は、なんちゅうてるかっていうと……、
・オイスタークリークやインディアンポイント、その他の米国内の原発の状況は、依然として安全だ。
・検査員は、すべての原発に、24時間体制で対応している。
・5つの州について、通信障害に備えて、衛星電話を持った追加の検査官を派遣したり、待機させたりしている。
・原発は、ハリケーンや飛行機の墜落、その他の大きな災害や事故に、絶えられる設計になっている。
・防水対策が施されており、ハリケーン級の風にも耐えられる。
・予想される高潮に耐えられるよう、すべて万全の対策が講じてある。
とまあ、それはそれはすばらしいみたいなことを言うてるねんな。
で、今回の未曾有のハリケーン『サンディ』についても、
・「特に珍しい状況ではない。過去にも、竜巻や強風、洪水を切り抜けている」
と、堂々としたもんやってん。
けどな、ここの部分↓を読んでみて。
米国の原子力業界は、電力や水を喪失した場合でも、運転を続けられるよう、
発電機やポンプ、ホース、バッテリーといった、バックアップ装置を整備する、と約束した。
しかし、整備はまだ完了していない。
なあ、どっかで聞いたような話やと思わへん?
えらい自信満々で、約束はするだけするねんけど、先送りしてちゃんとやってへんままやっちゅう……。
で、ここやここ↓、めちゃくちゃあかんやんこれ!って思うねんけど、どう?
また、オイスタークリークを含む複数の原発では、使用済み核燃料の、安全性に関する懸念も指摘されている。
なんでか?
↓
保管する冷却プールに、非常用電源が義務づけられていない!
ぜんぜんあかんやん!ぜんぜん安全でも万全でもないやん!
↓以下、転載はじめ
警報発令!ニュージャージー州オイスタークリーク原発は、福島第一原発1号機より古い、米国最古の欠陥マークI型
米エクセロン、NJ州オイスタークリーク原発に警報発令 [ニューヨーク 30日 ロイター]
『米原子力規制委員会(NRC)によると、ハリケーン「サンディ」の影響で付近の水位が上昇していることから、
米発電大手エクセロンは29日、ニュージャージー州のオイスタークリーク原子力発電所(615メガワット級)に、警報を発令した。
警報は、NRCが定める4段階の緊急事態の中では、下から2番目の深刻度となる。
同原発については元々、燃料交換のために、運転を停止している。
NRCスポークスマンは、水位上昇がこのまま続き、原子炉のサービス水ポンプに影響が及ぶ事態となった場合は、
必要に応じて、消防ホースからの水を使って、使用済み燃料プールの冷却を行う、としている。
NRCスポークスマンはまた、米電力大手コンステレーション・ニュークリア・エナジー・グループが29日、
ニューヨーク州にある、ナインマイル・ワン原発(630MW)の運転を停止した、と発表した。
グリッドへの電力供給に、不具合が生じたことが理由、と説明したが、サンディとの関連があるかどうかは、明らかにしなかった。
アーニー・ガンダーセン氏のインタビュ―動画2012年10月29日
<上記動画の内容一部>⇒いつものことながら、ここに動画を移せません。下の文字をクリックしてください。
ハリケーン「サンディ」、バージニアからバーモントの原発に被害及ぼす恐れ
Democracy Now! 2012.10.29
米原子力規制委員会は、巨大暴風雨「サンディ」が、沿岸部と内陸部の原子力発電所に、影響を及ぼす恐れがあることを認めました。
サンディの予想進路には、少なくとも、16基の原子炉があります。
バージニア州・ノースアンナ原発、サリー原発、
メリーランド州・カルバートクリフス原発、
ニュージャージー州・オイスタークリーク原発、ホープクリーク原発所、セーラム原発、
ニューヨーク州・インディアンポイント原発、
コネチカット州・マイルストーン原発、
バーモント州・バーモントヤンキー原発などです。
これらの原発は、過酷な天候の際に、閉鎖を義務付ける免許のもとで操業してるものの、
現時点では、閉鎖された原子炉は、1基もないとのことです。
「現在、一番懸念しているのは、ニュージャージー州のバーニガット湾にある、オイスタークリーク原発です」
と、元原発管理職のアーニー・ガンダーセンは語り、同原発が、台風の目の進路にあることを指摘しています。
「オイスタークリーク原発は、福島第一原発1号機と同じ設計で、1号機よりもさらに古いのです。
原発は現在、燃料交換のため、停止中です。
つまり、全ての核燃料が、原子炉ではなく、使用済み燃料プールに入っている状態、ということです。
そして、この状態ですと、使用済み燃料プールのための、予備電源が存在していません。
つまり、オイスタークリーク原発が、仮に外部電源を喪失した場合─
そして、率直に言って、その可能性はとても高く─、
使用済み燃料プールにある、核燃料を冷却する手段は、外部電源の復旧までありません。
特に、ハリケーン「サンディ」に関して、福島第一原発と気候変動から学べる最も大事な教訓は、
これらの使用済み燃料プールの冷却ができない、ということです」
NY近郊インディアンポイント原発が一部稼動停止、ハリケーンで
ウォール・ストリート・ジャーナル 2012年 10月 30日 16:17 JST
【ワシントン】
『ニューヨーク市の北方約45マイル(約72キロ)にある、インディアンポイント原子力発電所が、
29日午後10時45分ごろ、一部施設の稼動を停止した。
オペレーターのエンタジー社によると、外部配電網が原因で、従業員や市民に対する危険はない、という。
同じ原発内の、他の施設は、フル稼働している。
一方、定期燃料補給のために運転を停止していた、ニュージャージー州のオイスタークリーク原発は同日、警戒態勢に置かれた。
米最古の同原発は、バーネガット湾沿いにあり、ハリケーン(その後、温帯低気圧に変化)「サンディ」の接近で、
海抜6フィート(約1.8メートル)まで、水が上昇したことを受け、安全当局が、午後7時ごろに、「異例の事象」を宣言。
約2時間後に、「警戒」レベルに引き上げられた。
これは、4段階の警報システムで、下から2番目にあたる。
米原子力規制委員会(NRC)は、オイスタークリークやインディアンポイント、その他の米国内の原発の状況は、依然として安全だとしている。
1969年に運転を開始した、オイスタークリーク原発は、2019年に閉鎖の予定。
NRCによれば、上げ潮、風向き、ハリケーン接近が相まって、取水構造物での水位を上昇させたが、水は、数時間で引くとみられる。
防水対策が施されており、ハリケーン級の風にも耐えられる、という。
同原発を保有するエクセロンによると、スイッチヤードで、電力に支障があったが、
バックアップのディーゼル発電機が、安定した電力を供給しており、現場には、2週間分以上の燃料がある、という。
東海岸の他の場所にある原発は、ハリケーンに耐えており、事故は起きていない。
NRCの本部や、北東部の支部は、ハリケーンのために閉鎖したが、検査員は、すべての原発に、24時間体制で対応している。
NRCは、5つの州について、通信障害に備えて、衛星電話を持った追加の検査官を派遣したり、待機させたりしている。
原発は、ハリケーンや飛行機の墜落、その他の大きな災害や事故に、絶えられる設計になっている。
しかし、安全手順では、ハリケーン級の風が吹いたり、近隣地区の水位が一定基準を超えたりした場合には、閉鎖するよう求めている。
ニュージャージー州ハンコックスブリッジのセーラム、ホープクリーク両原発では、
風速が時速74マイル以上に達した場合に、運転を停止するため、当局者が監視していた。
近隣の、デラウェア川の水位が、通常の89フィートから99.5フィート超に上昇した場合も、危険になる。
メリーランド州ラスビーのカルバートクリフス原発は、フル稼働中。
現場内外の追加要員が、ハリケーンに備えている。
風速が時速75マイルを超えるか、水位が通常の海抜より10フィート超高くなれば、運転が停止される』
(AP通信)
アメリカの原発
□内が今回注意の原発
他黒文字は台風の通り道にある原発。
で、アメリカのすぐ上のカナダは大丈夫でしょうか?
カナダの原発
カナダはアメリカとの国境付近に沢山原発があります。
アメリカ原発のハリケーン対策
エキサイトニュース 2012年10月30日 18時25分
ニュージャージー州フォークトリバー(Forked River)の、オイスタークリーク原子力発電所。
ハリケーン「サンディ」が、アメリカ東海岸に接近する前から、燃料交換のため、運転を停止していた。
オイスタークリークを含む9つの原発に、政府の検査官が派遣され、ハリケーンによる被害を防ぐ対策を進めている。
ニュージャージー州南東部のアトランティックシティから、約60キロ北にあるオイスタークリークは、
630メガワット(MW)、60万世帯分の発電能力を持つ。
汽水の入り江「バーネガット湾」から、約2キロの沿岸に位置しており、設計は、津波によって破壊された、日本の福島第一原子力発電所と共通だ。
業界関係者や規制当局は、10月29日、未曽有の大型ハリケーンに直面するオイスタークリークなど
20以上の原発について、最悪の事態にも耐えられる準備が整っている、と主張した。
オイスタークリークを運営する、電力大手エクセロンの広報担当者スザンヌ・ダンブロシオ(Suzanne D'mbrosio)氏は、
「直撃の可能性が、少しでもあるとわかった時点で、すぐに準備を始めた」と話す。
なお、オイスタークリークの原発は、2年に1度の燃料交換のため、先週から運転を停止している。
◆政府の検査官を派遣
アメリカの原子力規制委員会(NRC)は、国内104の原発すべてに、検査官を2人ずつ駐在させている。
オイスタークリークなど、ハリケーンの進路内の9原発には、衛星通信システムを持った検査官が、追加で派遣された。
NRCによれば、予想される高潮に耐えられるよう、すべて万全の対策が講じてあるという。
さらに、主要な業界団体「原子力エネルギー協会(NEI)」の、広報担当者トム・カウフマン(Tom Kauffman)氏は、
ハリケーンの被害を受けた場合でも、核燃料の崩壊熱を制御できるよう、最低7日間は冷却装置に給電可能な、ディーゼル発電機を用意する、と述べた。
2011年3月、福島第一原発で、核燃料が損傷し、建屋が爆発したのは、この極めて重要なバックアップ電源が、正常に作動しなかったからだ。
アメリカの原子力業界は、1979年に発生したペンシルバニア州スリーマイル島原発事故以来、安全性向上のために、多数の対策を実施してきた。
カウフマン氏は、「原子力をめぐる状況は、日本と全く異なる」と断言する。
オイスタークリークは、福島第一と同じ、ゼネラル・エレクトリック(GE)社の沸騰水型原子炉で、マークI型の格納容器を使用している。
しかし、アメリカでは、すべてのマークI型に、耐圧強化ベントを採用しており、
事故発生の場合でも、格納容器内の圧力が、危険なレベルまで上昇しない、という。
それでも、福島第一の事故後、ベントのシステムに対する懸念の声が上がり、業界は、確実性と信頼性を向上させる、と約束した。
「不測の事態も想定に入れて、取り組んできた」とカウフマン氏は語る。
◆自然災害への対応
アメリカでは、時速75マイル(秒速約33.5メートル)以上の風が予想される場合は、原発を停止する。
風によるダメージを懸念しているのではなく、一帯が停電し、冷却を予備のディーゼル発電機に依存する事態に、追い込まれる可能性があるからだ。
ハリケーン「アイリーン」が、大西洋沿岸を直撃した2011年8月、オイスタークリークは、この理由で停止している。
「特に珍しい状況ではない。過去にも、竜巻や強風、洪水を切り抜けている」とカウフマン氏は話す。
福島第一後、アメリカの原子力業界は、電力や水を喪失した場合でも、運転を続けられるよう、
発電機やポンプ、ホース、バッテリーといった、バックアップ装置を整備する、と約束した。
しかし、整備はまだ完了していない。
また、オイスタークリークを含む複数の原発では、使用済み核燃料の、安全性に関する懸念も指摘されている。
保管する冷却プールに、非常用電源が義務づけられていないからだ。
使用済み燃料棒は、放射能を持ち、何十年にもわたって、大量の熱を発生させる。
冷却を続けなければ、プールの水が蒸発し、損傷した燃料棒が放射性物質を放出する、悪夢のシナリオが待っている。
NRC NEWS
Oct. 29, 2012 9 p.m.
ニュージャージーのオイスタークリーク原発で、ハリケーン上陸による水面上昇、NRCが警戒令。
下から2番目の警戒レベル。
↑以上、転載おわり
ありがたかった。
停電を心配しながら読んだ。
読みながら、こちらのネットでも調べてた。
同じようなことが書かれてたけど、その中のひとつ、Simplyinfoというサイトでは、原発周辺の水位や、原発自体の状況を事細かに報じてくれてた。
今もそれを読んでる。
どこにも、万全やの安全やの、完璧やのという言葉は無く、以前深刻で、報道は混乱してて正しく伝えてないと書いてある。
で、米国原子力規制委員会(NRC)は、なんちゅうてるかっていうと……、
・オイスタークリークやインディアンポイント、その他の米国内の原発の状況は、依然として安全だ。
・検査員は、すべての原発に、24時間体制で対応している。
・5つの州について、通信障害に備えて、衛星電話を持った追加の検査官を派遣したり、待機させたりしている。
・原発は、ハリケーンや飛行機の墜落、その他の大きな災害や事故に、絶えられる設計になっている。
・防水対策が施されており、ハリケーン級の風にも耐えられる。
・予想される高潮に耐えられるよう、すべて万全の対策が講じてある。
とまあ、それはそれはすばらしいみたいなことを言うてるねんな。
で、今回の未曾有のハリケーン『サンディ』についても、
・「特に珍しい状況ではない。過去にも、竜巻や強風、洪水を切り抜けている」
と、堂々としたもんやってん。
けどな、ここの部分↓を読んでみて。
米国の原子力業界は、電力や水を喪失した場合でも、運転を続けられるよう、
発電機やポンプ、ホース、バッテリーといった、バックアップ装置を整備する、と約束した。
しかし、整備はまだ完了していない。
なあ、どっかで聞いたような話やと思わへん?
えらい自信満々で、約束はするだけするねんけど、先送りしてちゃんとやってへんままやっちゅう……。
で、ここやここ↓、めちゃくちゃあかんやんこれ!って思うねんけど、どう?
また、オイスタークリークを含む複数の原発では、使用済み核燃料の、安全性に関する懸念も指摘されている。
なんでか?
↓
保管する冷却プールに、非常用電源が義務づけられていない!
ぜんぜんあかんやん!ぜんぜん安全でも万全でもないやん!
↓以下、転載はじめ
警報発令!ニュージャージー州オイスタークリーク原発は、福島第一原発1号機より古い、米国最古の欠陥マークI型
米エクセロン、NJ州オイスタークリーク原発に警報発令 [ニューヨーク 30日 ロイター]
『米原子力規制委員会(NRC)によると、ハリケーン「サンディ」の影響で付近の水位が上昇していることから、
米発電大手エクセロンは29日、ニュージャージー州のオイスタークリーク原子力発電所(615メガワット級)に、警報を発令した。
警報は、NRCが定める4段階の緊急事態の中では、下から2番目の深刻度となる。
同原発については元々、燃料交換のために、運転を停止している。
NRCスポークスマンは、水位上昇がこのまま続き、原子炉のサービス水ポンプに影響が及ぶ事態となった場合は、
必要に応じて、消防ホースからの水を使って、使用済み燃料プールの冷却を行う、としている。
NRCスポークスマンはまた、米電力大手コンステレーション・ニュークリア・エナジー・グループが29日、
ニューヨーク州にある、ナインマイル・ワン原発(630MW)の運転を停止した、と発表した。
グリッドへの電力供給に、不具合が生じたことが理由、と説明したが、サンディとの関連があるかどうかは、明らかにしなかった。
アーニー・ガンダーセン氏のインタビュ―動画2012年10月29日
<上記動画の内容一部>⇒いつものことながら、ここに動画を移せません。下の文字をクリックしてください。
ハリケーン「サンディ」、バージニアからバーモントの原発に被害及ぼす恐れ
Democracy Now! 2012.10.29
米原子力規制委員会は、巨大暴風雨「サンディ」が、沿岸部と内陸部の原子力発電所に、影響を及ぼす恐れがあることを認めました。
サンディの予想進路には、少なくとも、16基の原子炉があります。
バージニア州・ノースアンナ原発、サリー原発、
メリーランド州・カルバートクリフス原発、
ニュージャージー州・オイスタークリーク原発、ホープクリーク原発所、セーラム原発、
ニューヨーク州・インディアンポイント原発、
コネチカット州・マイルストーン原発、
バーモント州・バーモントヤンキー原発などです。
これらの原発は、過酷な天候の際に、閉鎖を義務付ける免許のもとで操業してるものの、
現時点では、閉鎖された原子炉は、1基もないとのことです。
「現在、一番懸念しているのは、ニュージャージー州のバーニガット湾にある、オイスタークリーク原発です」
と、元原発管理職のアーニー・ガンダーセンは語り、同原発が、台風の目の進路にあることを指摘しています。
「オイスタークリーク原発は、福島第一原発1号機と同じ設計で、1号機よりもさらに古いのです。
原発は現在、燃料交換のため、停止中です。
つまり、全ての核燃料が、原子炉ではなく、使用済み燃料プールに入っている状態、ということです。
そして、この状態ですと、使用済み燃料プールのための、予備電源が存在していません。
つまり、オイスタークリーク原発が、仮に外部電源を喪失した場合─
そして、率直に言って、その可能性はとても高く─、
使用済み燃料プールにある、核燃料を冷却する手段は、外部電源の復旧までありません。
特に、ハリケーン「サンディ」に関して、福島第一原発と気候変動から学べる最も大事な教訓は、
これらの使用済み燃料プールの冷却ができない、ということです」
NY近郊インディアンポイント原発が一部稼動停止、ハリケーンで
ウォール・ストリート・ジャーナル 2012年 10月 30日 16:17 JST
【ワシントン】
『ニューヨーク市の北方約45マイル(約72キロ)にある、インディアンポイント原子力発電所が、
29日午後10時45分ごろ、一部施設の稼動を停止した。
オペレーターのエンタジー社によると、外部配電網が原因で、従業員や市民に対する危険はない、という。
同じ原発内の、他の施設は、フル稼働している。
一方、定期燃料補給のために運転を停止していた、ニュージャージー州のオイスタークリーク原発は同日、警戒態勢に置かれた。
米最古の同原発は、バーネガット湾沿いにあり、ハリケーン(その後、温帯低気圧に変化)「サンディ」の接近で、
海抜6フィート(約1.8メートル)まで、水が上昇したことを受け、安全当局が、午後7時ごろに、「異例の事象」を宣言。
約2時間後に、「警戒」レベルに引き上げられた。
これは、4段階の警報システムで、下から2番目にあたる。
米原子力規制委員会(NRC)は、オイスタークリークやインディアンポイント、その他の米国内の原発の状況は、依然として安全だとしている。
1969年に運転を開始した、オイスタークリーク原発は、2019年に閉鎖の予定。
NRCによれば、上げ潮、風向き、ハリケーン接近が相まって、取水構造物での水位を上昇させたが、水は、数時間で引くとみられる。
防水対策が施されており、ハリケーン級の風にも耐えられる、という。
同原発を保有するエクセロンによると、スイッチヤードで、電力に支障があったが、
バックアップのディーゼル発電機が、安定した電力を供給しており、現場には、2週間分以上の燃料がある、という。
東海岸の他の場所にある原発は、ハリケーンに耐えており、事故は起きていない。
NRCの本部や、北東部の支部は、ハリケーンのために閉鎖したが、検査員は、すべての原発に、24時間体制で対応している。
NRCは、5つの州について、通信障害に備えて、衛星電話を持った追加の検査官を派遣したり、待機させたりしている。
原発は、ハリケーンや飛行機の墜落、その他の大きな災害や事故に、絶えられる設計になっている。
しかし、安全手順では、ハリケーン級の風が吹いたり、近隣地区の水位が一定基準を超えたりした場合には、閉鎖するよう求めている。
ニュージャージー州ハンコックスブリッジのセーラム、ホープクリーク両原発では、
風速が時速74マイル以上に達した場合に、運転を停止するため、当局者が監視していた。
近隣の、デラウェア川の水位が、通常の89フィートから99.5フィート超に上昇した場合も、危険になる。
メリーランド州ラスビーのカルバートクリフス原発は、フル稼働中。
現場内外の追加要員が、ハリケーンに備えている。
風速が時速75マイルを超えるか、水位が通常の海抜より10フィート超高くなれば、運転が停止される』
(AP通信)
アメリカの原発
□内が今回注意の原発
他黒文字は台風の通り道にある原発。
で、アメリカのすぐ上のカナダは大丈夫でしょうか?
カナダの原発
カナダはアメリカとの国境付近に沢山原発があります。
アメリカ原発のハリケーン対策
エキサイトニュース 2012年10月30日 18時25分
ニュージャージー州フォークトリバー(Forked River)の、オイスタークリーク原子力発電所。
ハリケーン「サンディ」が、アメリカ東海岸に接近する前から、燃料交換のため、運転を停止していた。
オイスタークリークを含む9つの原発に、政府の検査官が派遣され、ハリケーンによる被害を防ぐ対策を進めている。
ニュージャージー州南東部のアトランティックシティから、約60キロ北にあるオイスタークリークは、
630メガワット(MW)、60万世帯分の発電能力を持つ。
汽水の入り江「バーネガット湾」から、約2キロの沿岸に位置しており、設計は、津波によって破壊された、日本の福島第一原子力発電所と共通だ。
業界関係者や規制当局は、10月29日、未曽有の大型ハリケーンに直面するオイスタークリークなど
20以上の原発について、最悪の事態にも耐えられる準備が整っている、と主張した。
オイスタークリークを運営する、電力大手エクセロンの広報担当者スザンヌ・ダンブロシオ(Suzanne D'mbrosio)氏は、
「直撃の可能性が、少しでもあるとわかった時点で、すぐに準備を始めた」と話す。
なお、オイスタークリークの原発は、2年に1度の燃料交換のため、先週から運転を停止している。
◆政府の検査官を派遣
アメリカの原子力規制委員会(NRC)は、国内104の原発すべてに、検査官を2人ずつ駐在させている。
オイスタークリークなど、ハリケーンの進路内の9原発には、衛星通信システムを持った検査官が、追加で派遣された。
NRCによれば、予想される高潮に耐えられるよう、すべて万全の対策が講じてあるという。
さらに、主要な業界団体「原子力エネルギー協会(NEI)」の、広報担当者トム・カウフマン(Tom Kauffman)氏は、
ハリケーンの被害を受けた場合でも、核燃料の崩壊熱を制御できるよう、最低7日間は冷却装置に給電可能な、ディーゼル発電機を用意する、と述べた。
2011年3月、福島第一原発で、核燃料が損傷し、建屋が爆発したのは、この極めて重要なバックアップ電源が、正常に作動しなかったからだ。
アメリカの原子力業界は、1979年に発生したペンシルバニア州スリーマイル島原発事故以来、安全性向上のために、多数の対策を実施してきた。
カウフマン氏は、「原子力をめぐる状況は、日本と全く異なる」と断言する。
オイスタークリークは、福島第一と同じ、ゼネラル・エレクトリック(GE)社の沸騰水型原子炉で、マークI型の格納容器を使用している。
しかし、アメリカでは、すべてのマークI型に、耐圧強化ベントを採用しており、
事故発生の場合でも、格納容器内の圧力が、危険なレベルまで上昇しない、という。
それでも、福島第一の事故後、ベントのシステムに対する懸念の声が上がり、業界は、確実性と信頼性を向上させる、と約束した。
「不測の事態も想定に入れて、取り組んできた」とカウフマン氏は語る。
◆自然災害への対応
アメリカでは、時速75マイル(秒速約33.5メートル)以上の風が予想される場合は、原発を停止する。
風によるダメージを懸念しているのではなく、一帯が停電し、冷却を予備のディーゼル発電機に依存する事態に、追い込まれる可能性があるからだ。
ハリケーン「アイリーン」が、大西洋沿岸を直撃した2011年8月、オイスタークリークは、この理由で停止している。
「特に珍しい状況ではない。過去にも、竜巻や強風、洪水を切り抜けている」とカウフマン氏は話す。
福島第一後、アメリカの原子力業界は、電力や水を喪失した場合でも、運転を続けられるよう、
発電機やポンプ、ホース、バッテリーといった、バックアップ装置を整備する、と約束した。
しかし、整備はまだ完了していない。
また、オイスタークリークを含む複数の原発では、使用済み核燃料の、安全性に関する懸念も指摘されている。
保管する冷却プールに、非常用電源が義務づけられていないからだ。
使用済み燃料棒は、放射能を持ち、何十年にもわたって、大量の熱を発生させる。
冷却を続けなければ、プールの水が蒸発し、損傷した燃料棒が放射性物質を放出する、悪夢のシナリオが待っている。
NRC NEWS
Oct. 29, 2012 9 p.m.
ニュージャージーのオイスタークリーク原発で、ハリケーン上陸による水面上昇、NRCが警戒令。
下から2番目の警戒レベル。
↑以上、転載おわり