ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

久しぶりに逢うた友だちと、心地良い音楽と、美味しい食事と

2013年04月06日 | 友達とわたし
先週の金曜日に、娘ちゃんと娘ちゃんの未来の旦那さんを連れてやってきたまさこちゃん。
お宿はハーレムにあるトミーさんの宿泊所。

その頃わたしはまだ、3階の整理整頓に没頭してた。
もう、どないしてもこないしてもきれいにならんのである。
まるで、ババチイ神に祟られてるかのように、やってもやっても結果が見えてけえへん。

こういう時こそ瞑想!
朝からミリアムの気功瞑想のクラスに行って、この掃除したい病のことを話した。
わたしにも、事の内容は違うけど、ブループリントのように脳に染み付いた、どうしてもしたくなることがあるわよ、とミリアムは言うた。

「それをすっぱりやめてしまおうっていうのは、遺伝子を変えるぐらい難しいことだから、やめなくてもいいから、やり方を変えるとか、少し減らすとかして、
いずれは自分の体や心にかかる負担が少なくなるようにしていけたらいいわね」

というわけで、そうか、別に悪いことしてるわけでも、人の迷惑になることでもないのやからなと、少々気分が軽うなったのやけど、それでもこの進みの悪さ……。
金曜日の仕事が始まるギリギリまでやって、仕事が終ってからまたやって、夜にやっと、ふふん、なかなかええ感じやなと、二部屋の真ん中に立って気分良く眺められるぐらいにはなった。

夜に帰って来た息子の恭平も、その前の晩との違いにびっくり。
この状態を死守して欲しいと言うと、はい、かしこまりました!と言う。やれやれ……いつまで続くやら……。

土曜日の朝、レッスンを終えてから、最後の最後に残しておいた階段の踊り場の窓を磨き、さてもう思い残すことも無くなって、お迎えじゃ~!といきたいとこなんやけど、
連絡が来ん……。
マンハッタンには着いてるはずやし、トミーさんの宿で泊まってもいるとは思うのやけど、し~んとしたまま時はどんどん過ぎて行き……、
どうするべか……。

もう時間も迫ってきてるので、とりあえず、前にメールで送られてきてあったサイトを開いてみる。
グーグルマップで行き方を調べ、地図と一緒にプリントアウトして準備オッケー。
うちのナビは、マンハッタンの中に入ると、ぐるぐるぐるぐる目が回ってしまい、とんでもない道に入れと言うては、あんたが間違うたなどと言うのでどうしようもない。
あとは、何時何分に迎えに行くから、建物の外に出といてや、と伝えるだけ。
宿に電話をかけて、彼女を呼び出して欲しいと言うと、「ここにはいません」と言われ……え?……お~いっ!!
新しい住所を聞いてたら、偶然、向こうの電話とまさこちゃんの電話がつながり、待ち合わせの時間設定も無事終了。
再び自分案内のための地図を作り、ホッと一安心したのも束の間、家に戻ってきた旦那が開口一番、
「恭平が事故に遭うた。後ろからおかまされて、もうちょっとしたら、車と一緒に戻ってくるらしい」と言う……どどど~ん……。

高速道路に入ろうっちゅう時に、救急車が走ってきたもんやから、もちろん停止して待ってたら、それに気がつかんかった後続の車が、えらい勢いでぶつかってきたらしい。
まあ、とりあえず体は大丈夫っぽい。


で、車の方は……マフラーがゴットン落っこちてるし……。


ま、でも、時間が来たので、気を取り直して出発出発。
トミーさんの宿その2に泊まってる3人を迎えに、ハーレムにゴー!所要時間は30分。

無事に3人を見つけ、その3人の両手にしっかりと塞いでる手荷物に目が・になる。
わたしが厚かましくも、日本からのお運びを頼んだ品と、まさこちゃんがお土産に買うてきてくれた品の数々……多っ!!
家に戻る車中で、連絡がつかんかった事情が判明。
まさこちゃんがまたまた、こっちに着くなりしんどなってしもたらしい。
車の中でもかなりしんどそうっぽい……う~ん……どうしたもんか。
旦那の鍼は、まさこちゃんには効き目が強過ぎるので、マグネット治療が良かろう、などと考えながら家に着く。
ソファに寝っ転がるまさこちゃん。

彼女のおとうさんが、お家の庭の梅の実で作ってくれはった梅干し3キロ?!
運搬に困るやろからと、さらに一夜干しをする、という手間をかけてくれはった。
添加物無し、農薬無し、昔ながらの塩だけの梅干し。
昨晩食べたフライドチキンがあかんかったと、吐き気と頭痛に顔をしかめる彼女に、この梅干しを番茶と一緒にあげたらよかった……などと今になって思う。

教会であるジャズコンサートを聞きに行く前に、夕飯を食べよと思てたのやけど、とりあえずもうちょっと元気が出てからということで、まずコンサートに出発。

カーディナルくんもご挨拶。


ここが、隣町にある、黒人の教会で一番古い教会。


しぶい十字架。


扉も渋い。


中に入ると、ほわ~んとあたたか。


一瞬、サーカスのテントの中に紛れ込んだみたいな気分に。


あれれ?彼は日本人じゃなかろうか。


デコレーションがおしゃれ。


あ、もう絶対に日本人……それに、どっかで見たような気がしてならん。

 
シャンデリアから西日が差し込んできた。


いっせいに輝きだした。


彼のピアノはいい♪めっちゃいい♪


心地良い音楽に、十字架も光る!


余裕がある人達の音楽ってええな。一緒にやれるのが楽しいてしゃあないっていうのがビンビン伝わってくる。


教会の行事なので、牧師さんの話が間に入る不思議なコンサート。
けど、演奏者は皆すごい。経歴を読んでびっくり。ピアノは左の端っこに、ドラムは右の端っこに。トロンボーンとテナーサックス、それからベースが真ん中に。


彼のピアノソロが始まると、共演者の人らがめちゃ楽しんで聞いてはる。オレ、彼の演奏に惚れてんねん!という仕草をしながら。


今回のバンドの中心人物、クリフトン・アンダーソンさんはわたしと同い年、ソニー・ロリンズの甥っ子。


このテナーサックスの演奏も心地良かった♪


演奏を聞きながら、ひとりひとり寄付する。


コンサートが終ってから、司会の人が紹介してくれた名前がようわからんかったので、本人に聞きに行く。

海野雅威 (うんのただたか) さん。いやもう、どえりゃ~人でした。
まあ、ちょっと、この彼の経歴を読んでみてください。
のこのこ舞台の袖に行って、お名前なんちゅわはりますのん?などと聞いたのが恥ずかしい……。

ちょこっと抜粋すると、
『大学(東京藝大卒業後、日本のトップ・ベーシスト、鈴木良雄氏のレギュラーピアニストとしてその才能を見出される。
そして活動が本格化。
約8年間日本のジャズシーンで活躍し、「彼を知らない=日本のジャズを知らない」(スイング・ジャーナル2008年5月号)とまで言われる程だったが、
ジャズのルーツを求めて、発祥の地アメリカでゼロからのスタートを決心する。
アーティスト・ビザを取得後、2008年6月多くのミュージシャンやファンが渡米を惜しむ中、ニューヨークに移住。
現在のジャズシーンで、新世代ミュージシャンの最高峰と評価され、その卓越したテクニックとセンス、即興性、優れたバランス感覚、美しい音色は国境を超えて聴衆を魅了して止まない』

……なお方やったわけで……そらもう、共演者同様、幸せな気分にさせてもらったのも当たり前かと。

てなことで、まさこちゃん一家到来第一日目は、教会ジャズコンサートと、近所のベトナム料理レストランでの夕食で無事終了。

夜遅うに戻ってきた恭平と、ビールとスルメ、炒りピーナッツで盛り上がる若者たち。
夜中やというのに、仕事絡みの相談を受けて、真剣な顔してメールのやり取りをし出した恭平を残して、みんなおやすみ。
また明日。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする