ZBAT!競馬【フォワ賞】ディープボンドが逃げ切りオルフェ以来日本馬3頭目のV
【パリ12日】凱旋門賞(10月3日、G1)の前哨戦が同じパリロンシャン競馬場の芝2400メートルを舞台に行われ、4歳以上によるG2フォワ賞(6頭、1着賞金7万4100ユーロ=約963万円)に出走したディープボンド(栗・大久保、牡4)は逃げ切って本番への見通しを明るくした。
◇日本馬の底力をアピールする一戦だった。クリスチャン・デムーロ騎手と初コンビを組んだディープボンドが、武豊騎手が本番で騎乗する可能性がある仏G1サンクルー大賞優勝馬ブルーム(愛=A・オブライエン、牡5)の追い上げを抑えて逃げ切り、海外初挑戦で勝利を飾った。スローペースだったとはいえ、ラストの瞬発力は桁違い。2番手を進んだブルームも1馬身半差まで迫るのが精いっぱいだった。
日本馬によるフォワ賞Vは1999年エルコンドルパサー、2012、13年オルフェーヴルに次ぐ4度目(3頭目)で、この2頭は凱旋門賞でいずれも2着に入っている。父キズナも13年に3歳部門の前哨戦、G2ニエル賞を制して本番でも4着に健闘。ディープボンドも好勝負が十分期待できそうだ。
◆ノースヒルズ・前田幸治代表「コロナ禍の中ですが、われわれのモットーであるチャレンジング・スピリットでフランスまで挑戦しにいって本当に良かった。強豪相手にこんなに強い勝ち方をするとは思いませんでした。しかも、キズナの子供というのもうれしい限りです。これで凱旋門賞が楽しみになりました」
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凱旋門賞制覇をめざして渡仏中のディープボンドが前哨戦のフォワ賞に出走、見事な逃げ切り勝ちを収めました。全着順などのレース結果、ラジオNIKKEI実況付きのレース映像はコチラで確認できますので、まだ未見の方はぜひ。。何と言いますか、かなり気持の良い勝ち方なので(^^ゞ JRA・2021フォワ賞(G2)およびパン賞(G3)の結果
しかし、これで今年の凱旋門賞は一気に面白くなりました。もちろん日本調教馬の一番手はクロノジェネシスさんなわけですが、ディープボンドがロンシャンの2400mで強豪ブルーム相手に完璧なレースをしたことで、事前オッズは20倍台から10倍台に上昇、クロノジェネシスとともに『要注意の一頭』という評価になっているようです。
しかも、断然1番人気が予想されていたディープインパクト産駒スノーフォールがヴェルメイユ賞で2着に敗れたため、スノーフォール中心の構図から、愛チャンピオンS2着のタルナワ、英ダービー馬アダイヤーなどを含めた混戦ムードに変わったらしく。。現時点では伏兵扱いの日本馬2頭が、有力馬どうしの牽制による混戦のスキを突く可能性は高まった気がします。
そうですねぇ、個人的には(今後もおそらく出資のチャンスがないであろう)バゴ産駒のクロノジェネシスさんよりも、バスラットレオンやアシタカ、ハイアーラヴ’20と同じキズナ産駒のディープボンドに頑張って欲しい気持ちもありますので、しばらく出資馬のレースが見られない分も上乗せして、キズナ産駒の凱旋門賞制覇を期待、応援したいと思います。(あ、クロノジェネシスさんのことも当然応援させてもらいますm(_ _)m)
ちなみにパン賞には鞍上・坂井瑠星騎手でエントシャイデンが出走、10頭立ての5着と健闘(?)したようです。こちらについてはJRAサイトにも映像がありませんが、坂井騎手の「この馬の走りはできたと思います。勝馬は強かったですが2着以下とは差がなかったので、次走は巻き返せるよう頑張ります」とのコメントが載っていました。
コロナ禍の中、日本を離れて騎乗するのは大変だと思いますが、坂井騎手も諸々覚悟の上での海外遠征(武者修行)でしょうし、矢作先生の期待に応えるためにも、ひと回りもふた回りも成長して戻って来て欲しいです。そして、いずれ私の出資馬で大きなレースを勝って欲しいと思います。(勝手ながら、ついついそういう方向に思考が向かってしまいます(^^ゞ)
**種牡馬ランキング(JRA/2歳/総合/9月12日終了時点)**(馬名赤字は新種牡馬)
少し間が空きましたが、2歳種牡馬リーディングのチェックです。
1位は勝ち星単独トップのドレフォンで、ジオグリフの札幌2歳S勝ちが大きく効いており、獲得賞金で2位ダイワメジャーを3千万以上離しています。出走頭数・回数がドゥラメンテに次いで多いことも快進撃の要因でしょうが、逆に、この頭数、回数でAEI1.64は立派のひと言。先週の競馬でも、11日の中京芝1400m新馬戦でウナギノボリ、リゴレットがワンツーフィニッシュ、翌12日の中山芝1600m新馬戦でオルコスが勝利と、コンスタントに様々なタイプの産駒が出ているのは強みです。
もちろん、これから他の種牡馬から大モノ産駒が出てくる可能性はありますが、ここまでくると、単に一時的な好調で上位にいるとは考えにくく、ランキングもそう簡単に落ちてきそうもありません。同じ新種牡馬のライバル、シルバーステートとは出走頭数に差がありますし、仕上り早の傾向、平均的に産駒レベルが高いことを考えると、フレッシュサイアーランキングに関しては、かなり有利な状況になってきたのではないでしょうか。
新種牡馬では、注目のキタサンブラックが19位まで上がってきました。産駒では広尾TCのドグマが8/15小倉の芝1800m新馬戦を豪快に差し切ったのは記憶に新しく、次走10/2中山の芙蓉Sでも楽しみですし、結果次第でさらなる上位進出が期待できます。2歳リーディング争いでは頭数が揃っていないので厳しいかもしれませんが、3歳戦、さらにはその先の闘いで晩成タイプが開花してくると、個性的な大モノを出す種牡馬になるかもしれませんね。
その他で気になるところと言えば、この時期になってもディープインパクトが12位というのはどうなんでしょう。。例年、最初のうちはそうでもなくても、デビューする産駒が増えてくるとアッという間に…というのが定番ですが、23頭デビューで7勝というのはディープにしては少し物足りないかもしれません。いや、普通の種牡馬であればAEI1.56は充分立派なのですが(^^;)
話は大きく変わりますが、たまたま京成杯AHでの藤岡佑騎手の騎乗について、多くの批判(中には罵詈雑言も?(^^;))が集まっているとの記事を見つけてしまいました。
GJ『JRA「無気力騎乗」藤岡佑介に大ブーイング!? 京成杯AH(G3)2番人気バスラットレオン「作戦通り」のノーステッキ15着大敗に疑問の声』
レース後、藤岡佑騎手がそう振り返った通り、スタートで後手を踏んだバスラットレオン。そこまで大きく出遅れたわけではなかったが「もともと控える競馬をしようと思っていましたし、道中は折り合って運べました」と、あえて先団には取り付かず、後方からの競馬を選択。「早めに動いていこうと思いましたが、反応がもう一つでした」との言葉通り、終始ほぼ回ってくるだけの競馬に終わった。
2番人気に支持されながらも終始後方という、見る人にとっては無気力にも映った内容。ましてやバスラットレオンは、これまで逃げて結果を残してきた馬である。本馬を応援していたファンはもちろん、事前に藤岡佑騎手が控える競馬を予告していたことを知っていたファンにしても、まさかここまで控えるとは予想できなかったに違いない。
レース後、SNSや掲示板を通じてバスラットレオンと藤岡佑騎手に厳しい声が続出したのは想像に難しくないだろう。罵詈雑言の記載は控えるが、中には「ファンを馬鹿にしてる」「(JRAが掲げる)公正確保の範囲を超えているのでは」という厳しい声もあった。
「この京成杯AHはマイルCS(G1)などの前哨戦という位置づけなので、力のある馬はある程度『本番を見据える競馬』が暗黙の了解で認められています。ただ、今回の藤岡佑騎手の騎乗には、ちょっと納得できない人も少なくなかったようですね。
スタートで躓いてしまったことは不幸でしたが、いくら何でも追わなさ過ぎでした。控える作戦通りだったのかもしれませんが、開幕週のレースで出遅れをリカバリーしようという意思が感じられなかったのは、馬券を買ったファンでなくとも残念です。
また、前哨戦から無理をさせたくなかったのでしょうが、後方にもかかわらず、終始ほぼノーステッキでしたし、最後の直線でも早々に本気で追うのをやめています。応援していた多くのファンに1つでも上の着順を目指すという気概を見せられなかったのは、今後が心配になる非常に残念な内容です」(競馬記者)
今春にニュージーランドT(G2)を制し、NHKマイルC(G1)でも3番人気の支持を集めたバスラットレオンと藤岡佑騎手。しかし、そのNHKマイルCではスタート直後に躓いて落馬、続く日本ダービー(G1)では暴走気味に逃げて15着に大敗。そして、今回の“作戦不発”の大敗劇……。運がないことは確かだが、負の連鎖だけでは片づけられない今回の内容だった。(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
競馬ではこの手の話は年中行事のようなものなので、今回もいろいろと言われちゃうのは仕方がないですが、少なくとも『無気力』ってことはないと思いますし、今回のレースは不可抗力な部分もあったので、次のチャンスがあればぜひ巻き返せるように頑張って欲しいです。(ボコボコにされながらも頑張っている人は、つい応援したくなりますので…m(_ _)m)
それにしても、大けがなどのリスクを抱えながらの仕事の割りには、『勝つのは馬が強いから、負けるのは騎手がヘタだから』みたいな論調もよく目にしますし、ジョッキーというのは本当に大変な仕事ですねぇ(^^;)