栗東トレセン在厩のカイザーノヴァは、変則開催のため、月曜日に坂路で57秒台を計時しています。
- 21.09.20 助 手 栗東坂良 1回 57.4-41.7-27.6-13.6 馬ナリ余力
- 21.03.17 岩田康 栗東坂良 1回 52.7-38.2-25.0-12.5 馬ナリ余力
ミッキーブリランテ(古オープン)一杯に0.5秒先行0.3秒先着
◇矢作調教師のコメント 「体つきはしっかりしており、骨折箇所も大丈夫そうです。ただ、元々テンションが高いところに、休み明けもあってさらに高め。もう少し落ち着いてくれるといいのですが、まだ3歳馬ですからね。精神的にもこれから成長してくれるのではないでしょうか。今後の追い切り次第にはなるものの、次の阪神開催開幕週を意識。10月9日阪神8R 2勝クラス(芝1600m)がひとつの目標となっています」
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待ちに待ったカイザーノヴァの復帰戦は10月9日阪神8R 2勝クラス(芝1600m)になりそうです。月曜日の記事でも書いた通り、トレセンへの帰厩も復帰目標も、私の想定より一ヶ月ほど早まった感じです。(チャンピオンヒルズで乗り込むと思っていた期間を丸々ショートカットしたイメージ?)
復帰が早まったのはとても嬉しいことですが、今年3月19日に左後肢第三中足骨の骨折が判明してから6ヶ月半、手術と療養、リハビリを経ての実戦なので、不安がないと言えばウソになります。特に、「元々高いテンションが休み明けもあってさらに高め」と矢作先生が仰るように、お行儀よくレースができるかどうかについてはあまり自信が…。
ただ、カイザーノヴァの場合はレースでどうなるか分からない、元気一杯&荒削りなところが魅力だったわけで、それが休んだ所為で変に落ち着いてしまう方が心配と考えることもできますし、まずは復帰戦を無事に走り切ることに集中するしかありません。休み明け初戦から能力全開とはいかなくても、朝日杯FSや共同通信杯で見せた脚を考えれば、2勝クラスのマイル戦ならそれなりに通用しちゃうはず、との期待があるのも事実ですからね。
いずれにしても、約半年の休養で復帰ができるのはラッキーだと思います。能力的にもタイプ的にも、カイザーノヴァにはこれから良くなる余地がたくさん残っていると思いますし、いずれ再び重賞路線で勝負をして欲しい馬。。今度の復帰戦が、その第一歩になることを願って応援したいと思います!
ということなのですが、今度の復帰戦については、世間様から大いに注目されるかもしれないもう一つのポイントがありまして…。実は、左肩の手術・治療で休んでいた古川奈穂騎手が、カイザーノヴァと同じ阪神開幕週から復帰する予定になっていて、どうやらカイザーノヴァに乗ってきそうな雰囲気なんですよね。
東スポweb『【JRA】左肩治療で休養中の古川奈穂騎手が10月復帰「休む前よりいい状態にあります」』
今年5月から左肩の治療のために戦列から離れていた古川奈穂騎手(21=栗東・矢作厩舎)が23日、10月9日(土)の阪神競馬からの復帰を発表した。栗東トレセンでの調教騎乗は同月2日から再開するという。師匠である矢作調教師同席の上、リモート会見で報告したもの。
「手術後のリハビリもすごく順調に進んでいて、今は違和感も全くなく、休む前よりいい状態にあります。休んでいる間にレースを見ていると早く競馬に乗りたいと焦る気持ちもありましたが、矢作先生とは万全の状態での復帰をと話していたので、よりパワーアップして競馬で最高のパフォーマンスができるようにとトレーニングしてきました」と語った古川騎手。
矢作調教師は「休養に入る時は100%の状態での復帰をと話しましたが、正直それだけではもの足りないので120%の春以上の状態にまで上げられるようにと話してきました。不安な要素は全くなくなったのは確かなので、より視野を広げて客観的にレースを見られるようになった成長をレースで生かしてほしい」とエールを送った。
復帰週には矢作厩舎のカイザーノヴァ(2勝クラス)など数頭の騎乗馬が予定されている模様。
リモート会見で復帰への意気込みを語った古川奈穂騎手(Photo by 東スポ)
東スポさんはもう「復帰週には矢作厩舎のカイザーノヴァ(2勝クラス)など数頭の騎乗馬が予定されている模様」と書いちゃっていますし、古川奈騎手の初勝利が同じ馬主(もちろん広尾(^^ゞ)のバスラットレオン(1勝クラス)だったことを考えると、これはもうほとんど確定的と思った方が良いでしょう。
確か、バスラットレオンで初勝利を挙げた時は、矢作先生から古川奈騎手に「馬を信じて乗れば大丈夫」的な指示が出ていたはずで、実際、後続に影を踏ませぬノーストレスのレースになりました。『数頭の騎乗馬』がどんな顔触れなのかは分かりませんが、矢作先生が復帰後初勝利のお膳立てをしているとしたら、カイザーノヴァはそのための有力パートナーとして実力を評価され、選ばれたことになりますね。
正直、前に行ってつかまっているだけで良かったバスラットレオンより、カイザーノヴァの方が数段乗り難しいとは思いますが、脚元のことを考えると減量特典は非常にありがたいですし、ここは諸々前向きに考えたいところ。。古川奈騎手は10/2からトレセンでの調教騎乗を再開するようなので、もしもカイザーノヴァの追い切りに乗ってきたら、『馬も人も復帰初日から勝利を狙う作戦』の発動確定だと思っておきます(^^ゞ
【2021/3/13阪神6R(3歳1勝C)でのバスラットレオン&古川奈騎手:公式HPより】
美浦トレセン在厩のカナロアガールは、23日、坂路の2本目に53秒台をマークしています。
- 21.09.23 助 手 美浦坂稍 2回 53.7-39.4-25.1-11.9 一杯に追う
- 21.09.20 助 手 美浦坂良 2回 54.9-40.6-26.7-13.1 馬ナリ余力
◇田村調教師のコメント 「今朝の馬場コンディションで終い11秒9は立派。結構な時計が出ましたね。これだけのタイムが出るということは状態が良い証拠ですし、いい流れを感じます。前回ダートでの進みが思った以上に悪かったものですから、今度は再び芝のレースへ。新潟だけではなく、東京も選択肢に加えて復帰戦を検討していきたいと思います」
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16日に帰厩をして、20日に54.9-40.6-26.7-13.1秒を馬なりでマーク、その3日後には稍重の坂路で53.7-39.4-25.1-11.9秒を出せるのですから、大瀧ステーブルでの調整がうまくいったことは確かだと思います。
理由はいろいろあるのでしょうが、ずっと面倒を見て頂いていた高木競走馬育成牧場さんから大瀧ステーブルさんに外厩を切り替えて、一から立て直した田村先生の判断は、今のところ功を奏しているのかもしれません。(高木競走馬育成牧場さんがダメとか、そういう単純な話ではないだろうと思っていますm(_ _)m)
ちなみに、『【カナロアガール】トレセン帰厩! 次走は東京ではなく新潟??』では、何故、東京ではなく新潟を使うのか??みたいな事を書いてしまったのですが、今回のコメントによると、田村先生も新潟にこだわるつもりはなく、東京も選択肢として検討していくとのこと。今後の仕上り具合や相手関係、距離なども含めて判断することになりそうです。
最終的に次走がどこになるかは分かりませんが、カナロアガールの競争生活も残り少なくなっています。今回は調子も良さそうですから、まずは存分に彼女本来の実力を発揮して欲しいと思います!
吉澤ステーブルWEST在厩のヴィジャーヤは、気性面の改善を目的として、11日に去勢手術を行っています。9月中旬の馬体重は480kgです。
◇奥場長のコメント 「術後は化膿したり漿液が溜まったりもせず、きれいな状態で推移。これまで問題なくきていますので、現在のトレッドミルでの調整をステップに、近日中にも騎乗運動を開始する予定です。あくまでも今後の順調度次第になりますが、ここから2ヶ月ほどの調教を経て、園田にバトンタッチできればと考えます。トレセンで見られた気難しい面が少しでも解消に向かって欲しいところです」
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園田・盛本信春厩舎へ転籍し、中央再登録資格の取得をめざすヴィジャーヤについて、すでに去勢手術が行われたこと、実際に園田で始動するのは吉澤ステーブルで2ヶ月ほどの調教を経てからとの報告がありました。
確かに、口向きや折り合いなどの課題が気性に由来するのだとしたら、このタイミングで去勢をするのはアリだと思います。もちろん去勢は万能ではなく、最近ではゴッドシエルが去勢手術をしたものの、残念ながら目立った成果は出せませんでした。でも、気性面に限らず去勢によって体質が変わり、それが飛躍的な成績向上につながるケースがあるのも事実ですし、今回はうまく良い方向に出ることを祈るのみです。
その上で、例え園田のレベルが上がっているとしても、ヴィジャーヤには12月に連勝を決めて年内に戻ってくるぐらいの勢いが欲しいところ。。これから2ヶ月ほどの調教をやってから…となるとギリギリのスケジュールですが、可能性があるうちは諦めずに頑張って欲しいと思いますm(_ _)m
【2021/8/21小倉2R(未勝利/ダ1700m)でのヴィジャーヤ:公式HPより】