チャンピオンヒルズ在厩のキングエルメスは、おもに周回コースでのウォーミングアップ後、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週2回15-15前後で乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「引き続き半マイル58秒を上限としてじっくりと。ソエは段々と落ち着きつつありますし、坂路での手応えも良好です。走っている時にたまに首を振るようなこともありますが、日を追うごとにフォームにまとまりが出て、だいぶ丸くなってきたように思います。あとはこれから13秒台を入れていって、どのような反応を見せるかでしょう」
-----
口向きなどに注意をしながら継続的に半マイル58秒を乗ることで、走行フォームにまとまりが出てきたとのこと。その間にソエも落ち着いてきたようですし、ここにきて、ようやく良い方向に進み始めた手応えを感じます。
このあとは坂路で13秒台(全体では56秒程度から?)を入れ始めるとのことですが、そこでも走行フォームや精神面に乱れがなければ、いよいよ巻き返しに向けた本格的な仕上げの段階に進みそうです。
次走は京王杯2歳S(11/6東京)との話も出ていますが、前走同様の調整過程、不安を抱えたままの出走では、なかなか好結果を期待しにくいのかもしれません。まだ本馬の個性が全てつかめているわけではないものの、次走に関しては、矢作先生、厩舎の皆さんが自信をもって送り出せる状態で臨んで欲しいと思います。
チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオンは、28日の検温時にいくらか体温が高めだったことから大事を取って小休止。30日より運動を再開する予定となっています。
◇小泉厩舎長のコメント 「先週末にショックウェーブ放射を行い、だいぶ硬さが和らいできていましたが、軽く熱発したところなどを見ますと、全体的に疲れがあったのかもしれません。29日には平熱に戻っており、馬はいつもと何ら変わりない様子ですので、30日朝の検温でも異常がないようであれば、再び立ち上げていく予定になっています」
-----
28日に少し体温が高めだったものの、翌日には平熱に戻り、様子も普段と変わらないとのことなので、熱発というほど大げさなものではなかったのかもしれません。慎重に進めるのは当然としても、おそらくは、『今のところ今後の予定(次走目標など)を簡単に変更する気はない』ということなのでしょう。
ただ、ペースアップについて全く影響がないかと言えば、さすがにそんな事はないと思います。次走は富士ステークス(10/23東京)かスワンステークス(10/30阪神)と想定されていますが、調整期間が一週間余計に確保できるという点において、現時点ではスワンS出走の可能性が高まったのかもしれません。
いずれにしても、再立上げ後の様子がどうなるか、来週近況までの一週間がとても大事になってきます。場合によっては10月の出走をパスする可能性もあるでしょうし、こちらもそのつもりで次週近況を待つことにしますm(_ _)m
【2021/9/12中山11R 京成杯AH(G3/芝1600m)でのバスラットレオン:公式HPより】
テンコートレーニングセンター在厩のクレッシェンドラヴは、今週より坂路入りを開始しています。
◇伊藤マネージャーのコメント 「周回コースでのウォーミングアップ後に坂路を軽く1本。週末にかけてペースを上げ、来週からは2本乗りとし、再来週ぐらいから15-15を取り入れていければと思っています。7歳という年齢に加えて笹針明けの緩みを残す段階ゆえに引き続き注意は必要ですが、ひとまず体に痛みや苦しいところがなく、フレッシュな状態になっているのは確かです」
-----
先週の軽いキャンター2000mを経て今週から坂路入り。慎重に様子を見ながらではありますが、今のところ特に問題もなく、着実に前進してくれているのは確かです。当面は、フレッシュな状態を保ちつつ順調にトレーニングが進むこと、その過程で、少しずつでも気持ちの面で前向きさが出てくることを期待したいと思います。
ちなみに伊藤マネージャーから「15-15は再来週ぐらいから」との話が出ていますので、スケジュール的には年内復帰があってもおかしくないですが、今後の方向性についてはまだ読みにくい状況が続きそうです。