パンサラッサはアロースタッドでの供用開始後、海外に拠点を置く大手Yulong Groupをメインパートナーに、シャトル種牡馬として南半球でも種付けを行っていく方向で調整中です。また、国内外を問わず、同Groupが世界中で購入した良血繁殖牝馬への種付けもあわせて予定されておりますので、ここにご報告いたします。
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パンサラッサの種牡馬入りに先立ち、クラブから重要な情報が提供されました。(どうやら関係者の間では、本件については12月1日 午前10時にクラブから発表、それまでは秘匿という取り決めがあったみたいですね)
それによると、なんとアロースタッドでの共用だけでなく南半球でも(シャトル種牡馬として)種付を行う方向とのこと。シャトル種牡馬についてはそれぞれ抱くイメージが違うかもしれませんが、大モノとしてはモーリスがオーストラリアでG1馬を輩出するなど絶好調、サトノアラジンもニュージーランドで重賞馬を出すなど、南半球における日本種牡馬の評価は高く、良質な繁殖牝馬への種付チャンスが増えるとすればとても良い話だと思います。
それに、日本ではG2勝ちまでだったのに、ドバイとサウジでそれぞれG1を勝ったパンサラッサの道のりを考えると、種牡馬として再び世界を股にかけるなんて夢とロマンがありますよね。また、引退したらずっとアロースタッドにいるとかではなく、南半球まで大好きな遠足ができるというのもパンサラッサらしい2ndステージじゃないかと思います。
しかし、こうなってみると矢作先生の『芝での走りを見て欲しい』発言はそういうことだったのかなと…。
今さらアロースタッドの皆さんはじめ、日本のホースマンに対してだったら??と思わないでもないですが、Yulong Group、南半球の皆さんに見てもらうなら、そりゃあダート競走じゃないですよね。(というのはあくまで私の勝手な憶測です(^^ゞ)
なお、Yulong(ユイロン?) Groupについて私はよく知らないのですが、オーストラリアのサラブレッド繁殖雑誌『Stallions』には、『オーストラリアの血統市場における主要プレーヤーとして台頭してきた』と紹介されています。 Yulong – Stallions
それにしてもですよ…
『パンサラッサの種牡馬入りについて』
今朝10時のクラブ発表の通り、Yulong Groupは今後チーム·パンサラッサの一員として種牡馬パンサラッサをサポートすることになりました。これほどの名馬の種牡馬生涯に携わるチャンスを頂き、光栄に存じております。来年、南半球のシャトルも視野に入れながら、アロースタッドで種牡馬生活を送る予定です。
スピードと持続力のあるマイル〜中距離のロードカナロア後継種牡馬を探そうと思った矢先に、中山記念とドバイターフの逃げ切り勝利は最初のきっかけでした。そして、去年の天皇賞秋で衝撃的なパフォーマンスを観て、この馬はゲームチェンジャーになれる種牡馬だと確信し、種牡馬リストの第一候補になりました。更に、サウジカップの勝利でダート種牡馬の可能性も見い出しました。夏頃、パンサラッサは繋靭帯炎を発症した後も一切評価を下げることなく、第一候補として評価し続けてきました。
ラストランのジャパンカップのパフォーマンスを見ると、予定通り欧州遠征から天皇賞秋に行けばリベンジできたかもしれないと思いました。改めて、種牡馬を成功させなければいけない責任を感じました。既に各国の繁殖セリでたくさんの良血牝馬を用意しており、初年度から種付けする予定です。また、セリ市場で牝馬牡馬関係なく、パンサラッサの良い産駒を積極的に買いたいと思います。
広尾様、会員の皆様、矢作先生、吉田豊騎手、厩舎や牧場の方々、ありがとうございました。
夢を次世代に託しましょう!
これからも宜しくお願いします!
パンサラッサの種牡馬入りについて
— Winning Horse Club🇨🇳🤝🇯🇵 (@yangminghan8901) December 1, 2023
今朝10時のクラブ発表の通り、Yulong… pic.twitter.com/f8nyw7DPmm
それにしてもですよ、パンサラッサは我々が考える以上に世界から注目、評価されていたんですね。゚( ゚^∀^゚)゚。
リップサービス込みだとしても、ジャパンカップの走りを高く評価してくれたのは本当にありがたいし、すでにパンサラッサのために繁殖牝馬を準備しているとは、なんて恵まれた種牡馬生活のスタートなのかと思います。(今にして思えば、夏に欧州マイル路線への遠征を目論んだことも繋がっていたのかなと…)
そうですねぇ、あえて言うなら現役時代にコックスプレートは勝っとくんだった…と思わないでもないですが(昨年出ていたら楽勝してたと思います)、あの時天皇賞に向かうのは自然な流れだったわけですし、そのお陰で素晴らしいレースが見られたので…。まあ、あまりやり過ぎて向こうに行ったきりになられても困りますしね(^^ゞ
ということで、どうやらパンサラッサは引退しても私を退屈させる気はないようです(^^)
【2023/11/26東京 ジャパンカップ(G1/芝2400m)でのパンサラッサ:公式HPより】
美浦トレセン在厩のピークブルームは、29日に坂路を併せ馬で追い切られています。
- 23.11.29 助 手 美南坂良 1回 58.1-42.6-27.5-13.3 馬ナリ余力
ダンツティアラ(新馬)馬ナリを0.6秒追走同入
◇蛯名正調教師のコメント 「帰厩後は順調にきていますよ。以前よりもピリッとしてきており、一度レースを使った感じがありますね。これから競馬に向かっていくことを考えれば、妙に落ち着いているよりも良いのではないでしょうか。復帰戦は12月28日中山4R 2歳未勝利(芝1800m)を意識。念入りに追い切りを重ねていきたいと思います。鞍上は吉田豊騎手を予定しています」
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先週の記事で『今月中(11月中)に帰厩をして来月出走もあり得そう…』と書いたところ、偶然にも25日にトレセンに戻って年末のレースに出走という、思惑通りの展開になってくれました。
前走時からどの程度の成長があるのか、競走馬として前進してくれるかへの期待感は今後の手応え次第になりますが、トレセンでしっかり乗り込んでから出走させる流れ、早めに吉田豊騎手継続を判断したことも良いと思いますので、何とか無事に『改めてのデビュー戦』出走に漕ぎ着けて欲しいと思います。(くれぐれもリヤンイヴェールみたいなことがないように(^^;))
アスロス、ジーベックに加え、リヤンイヴェールもどうやら2歳戦で勝つことは難しくなりました。ピークブルームには何とか結果を出して欲しいところながら、やはり無事が一番ですからね。。
【美浦トレセン在厩のピークブルーム:公式HP(2023/11/30更新)より】
美浦トレセン在厩のリヤンイヴェールは、29日の坂路での調整時にトモを落とすような格好となり、右後肢の跛行を確認。以降は検査を行いながら様子を見ています。
- 23.11.26 助 手 美南坂重 2回 56.8-41.7-27.8-12.9 馬ナリ余力
- 23.11.23 助 手 美南W重 6F 86.2-69.3-54.1-39.1-12.0(9) 馬ナリ余力
◇栗田調教師のコメント 「木曜日追いに備えて、29日に坂路1本を普通キャンターで上がったところ、途中でトモを落としてしまい、歩様が悪くなって帰ってきました。すぐに診療所で右の骨盤を調べてもらったところ、『骨は大丈夫』(獣医師)とのこと。ただ、歩様が悪いことに変わりはないものですから、再びレントゲン検査を行ってみましたが、特に大きな問題箇所は見つからず、現時点では診断がついていない状況です。29日午前中の歩様に比べると今は良さそうですが、投与した消炎剤が効いていることもありますので、まだ楽観はできません。とりあえず数日ほどは様子見を続け、さらに周辺の検査を重ねていくことで原因を突きとめていければと思います」
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26日の追い切り後、速いところの更新がなかったので『どうしたのかな?』と思っていたら、なんと坂路でのキャンター調整中にトモを落として跛行発症、現在は検査や投薬、様子見などで跛行の原因を探っているとのことです。
今のところ骨盤その他、骨などに異常はないようですし、軽い捻挫のようなもので済んでくれる可能性もありますが、このところ世代を問わず肝心な時のアクシデントが多い印象もあり、正直、嫌な感じしかしていません。デビュー戦後に間隔をあけて成長促進と体力アップを図り、ようやくあと数週間で復帰レースを迎える段階だっただけに、この頓挫自体も痛いのですが、今はとにかく大ごとにならないことを祈るのみです。
しかし何ですかねぇ…。トゥジュール、キングエルメス、ジーベック、アスロス、トリフィス…。実績のある馬もこれからの期待馬も、何故か今年はアクシデントに泣かされています。(何か悪いことしましたかね…)
愚痴を言っても仕方がないのでやめますが、この流れ、本当に何とかして欲しいですm(_ _)m
【美浦トレセン在厩のリヤンイヴェール:公式HP(2023/11/24更新)より】