茶道具の、花入について、話を続けます。
前回、茶花について、お話した様に、茶花には、多くの種類が、有りますが、活けるのは、一種類で、
一枝(ひとえだ)か、二枝(ふたえだ)と、かなり少ない、量と成ります。
それ故、花入の口は、細い物が多いです。
又、茎の長い花や、短い花など有りますから、花入の高さ(深さ)は、花に応じて選ぶ必要が有ります。
(釣り型の花入は、深さが浅い物が多く、深い物は、ほとんど、見受けられません。)
陶磁器の花入には、床の間に置く花入と、掛花入が有りますが、まず最初に、床の間に置く、
花入について、述べます。
1) 床の間に、置く花入を造る
① 花入の形
) 鶴首型: 下部が、やや膨らみ、上部に行くに従い、首の部分が、徐々に細長く成る、
又は、ある部分より、同じ細い径が口縁まで、続く形です。
)竹の子型: 鶴首型の内、胴や首の部分が、竹の節の様に、凸状に出っ張りがある形の物、
) 徳利型: 首の短い、鶴首型で、口縁が、外に開いている形。
) 砧型: 砧(きぬた)とは、藁や布を叩き、柔らかにする、木製の道具で、下部がやや太く、
上部が急に細くなっています。 この細い方を、持って、藁などを叩きます。
特に、茶道では、砧青磁が、珍重されます。
) その他: 備前、伊賀の様に、下から上まで、ほぼ同じ径(8~10cm)の物や、瓢(ひさご)型、
算木型(四方形)、蕪無(かぶらなし=広口で、裾に膨らみが無い)、立鼓(りゅうご)型と言う、
筒の中央が、極端に細く、「くの字」型に成った物などが、有ります。
2) 砧型の花入を造る。
① 大きさについて、
胴径:約9~11、首径:胴径の約半分、高さ:約13~30cmまで色々有ります。
胴の高さと、胴から上の寸法は、同じか、胴をやや長くします。
② 胴から首に掛けての、肩の形状
緩い傾斜がある物と、ほぼ水平な(肩の張った)物とが有ります。
・ 水平な場合には、造る際、一度に轆轤では、成形できません。
胴を作り、やや乾燥後、その上に土を載せて、轆轤挽きするか、上部のみを轆轤挽きした物を、
接着して、造る必要が有ります。(上部が、落ち込むのを、予防します。)
③ 口と、底の形状
口の形も、やや開いた程度の物や、胴と同じ位まで、大きく開いた物、又、口が「クランク」状な
物など、決める必要が有ります。
底は、碁笥底高台や、ベタ高台が多いです。
④ 耳付いて
砧型の首の部分に、左右対称に、耳が付いているのが、普通です。
(耳の無い物を、槌花入と言います。)
耳には、鳳凰耳(ほうおうみみ)が、多いですが、鯱(しゃち)、鯉(こい)、雲、龍、鳥、管
などが、付けられています。
3) 砧の代表的な作品
国宝: 鳳凰耳砧形花生(銘:万声=ばんせい) 高さ:30.7、底径:11.4 口径:11.0
重文: 砧青磁鳳凰耳花生(銘:千声)、 重文: 青磁砧形花生
以下次回に続きます。
前回、茶花について、お話した様に、茶花には、多くの種類が、有りますが、活けるのは、一種類で、
一枝(ひとえだ)か、二枝(ふたえだ)と、かなり少ない、量と成ります。
それ故、花入の口は、細い物が多いです。
又、茎の長い花や、短い花など有りますから、花入の高さ(深さ)は、花に応じて選ぶ必要が有ります。
(釣り型の花入は、深さが浅い物が多く、深い物は、ほとんど、見受けられません。)
陶磁器の花入には、床の間に置く花入と、掛花入が有りますが、まず最初に、床の間に置く、
花入について、述べます。
1) 床の間に、置く花入を造る
① 花入の形
) 鶴首型: 下部が、やや膨らみ、上部に行くに従い、首の部分が、徐々に細長く成る、
又は、ある部分より、同じ細い径が口縁まで、続く形です。
)竹の子型: 鶴首型の内、胴や首の部分が、竹の節の様に、凸状に出っ張りがある形の物、
) 徳利型: 首の短い、鶴首型で、口縁が、外に開いている形。
) 砧型: 砧(きぬた)とは、藁や布を叩き、柔らかにする、木製の道具で、下部がやや太く、
上部が急に細くなっています。 この細い方を、持って、藁などを叩きます。
特に、茶道では、砧青磁が、珍重されます。
) その他: 備前、伊賀の様に、下から上まで、ほぼ同じ径(8~10cm)の物や、瓢(ひさご)型、
算木型(四方形)、蕪無(かぶらなし=広口で、裾に膨らみが無い)、立鼓(りゅうご)型と言う、
筒の中央が、極端に細く、「くの字」型に成った物などが、有ります。
2) 砧型の花入を造る。
① 大きさについて、
胴径:約9~11、首径:胴径の約半分、高さ:約13~30cmまで色々有ります。
胴の高さと、胴から上の寸法は、同じか、胴をやや長くします。
② 胴から首に掛けての、肩の形状
緩い傾斜がある物と、ほぼ水平な(肩の張った)物とが有ります。
・ 水平な場合には、造る際、一度に轆轤では、成形できません。
胴を作り、やや乾燥後、その上に土を載せて、轆轤挽きするか、上部のみを轆轤挽きした物を、
接着して、造る必要が有ります。(上部が、落ち込むのを、予防します。)
③ 口と、底の形状
口の形も、やや開いた程度の物や、胴と同じ位まで、大きく開いた物、又、口が「クランク」状な
物など、決める必要が有ります。
底は、碁笥底高台や、ベタ高台が多いです。
④ 耳付いて
砧型の首の部分に、左右対称に、耳が付いているのが、普通です。
(耳の無い物を、槌花入と言います。)
耳には、鳳凰耳(ほうおうみみ)が、多いですが、鯱(しゃち)、鯉(こい)、雲、龍、鳥、管
などが、付けられています。
3) 砧の代表的な作品
国宝: 鳳凰耳砧形花生(銘:万声=ばんせい) 高さ:30.7、底径:11.4 口径:11.0
重文: 砧青磁鳳凰耳花生(銘:千声)、 重文: 青磁砧形花生
以下次回に続きます。