掛花入の、話を続けます。
3) 掛花入について
① 掛花入の種類
蹲る(うずくまる)、 末広掛花入、尺八掛花入、蓑虫形掛花入、雪洞(ぼんぼり)掛花入、
蝉形掛花入、旅枕(たびまくら)、南蛮芋頭掛花入、冬瓜掛花入、蔓手花入など種類は多いです。
・ 侘茶の流行により、その風情に叶う、花入として、立鼓形と旅枕形を、美濃で生産する様に
なりまする。
旅枕形は、志野焼にも類例が、有すが、立鼓形は、黄瀬戸のみです。
・ 伝世品では、干利休所持として伝わる、銘「旅枕」(重文:桃山時代)の黄瀬戸立鼓花入があります。
② 蹲と旅枕について
) 蹲とは、人が頭を垂れて、背中を丸め、「うずくまる」様子に、似ている為、後世の茶人が、
付けた名前と、言われています。
・ 元々は、農家で、穀物などの種を、貯蔵して置く為の、小さな壷でした。
鼠の被害に会わない様に、壷の首に、紐を掛け、梁や天井から、ぶら下げていた物です。
・ 越前焼にも、蹲の掛花入が有りますが、これは、元来、お歯黒壷として、使用されていた様です。
それらを、茶人が、茶道具の掛花入として、取り入れました。
) 木の花を入れても、その重さで、花入れが変に傾かず、落ち着いている事から、
主に、椿等の花の多い、寒(1,2月)に用いられます。
その為に、金具をつける孔は、肩の上に空けます。金具も、しっかりとした、大き目の物を
使います。
) 旅枕とは、本来は、豆類を入れた壷です。
その姿が、旅枕(円筒形)に似ている事から、その名が付けられ、茶人が、花入として、
使う様に成りました。 大きさは、径;8.5~10、高さ:10~20cmです。
) 旅枕の様な、花入れは、夏の前後(夏は籠を多く用います)の合間の、季節に使います。
草花が美しく、入り易いので、なるべく、「きゃしゃに見える」様な、金具にします。
4) 掛花金具(花環)について、
・ 花入を、掛ける為に、花入の裏側に、金具を付ける孔が、必要になります。
又は、花入のくびれた、首の部分に、紐を巻きつけ、吊り下げます。
・ 掛花入は、床に置く花入よりも、当然、高い位置に、置かれる事になります。
更に、花入全体を、15~20度程度傾け、「前のめり」の状態とし、より見易くします。
) 金具は鉄製で、割りピン形の物と、割りピンを通す管(筒、パイプ)と、2枚の座金
(ドーナツ状の丸い薄板)からなっています。
一般に、黒色ですが、銀色などにメッキした物も、有ります。
尚、、「べた」と言う管の無い、より安価な物も、あります。
) 取り付け方は、割りピンに、管、座金1枚の順に、通した物を、器の孔に外から、通します。
器の内側より、他の座金を割りピンに通し、割りピンを割り拡げ、止めます。
) 割りピンの先端(頭)は、自由に動く、別物の、引っ掛け部があり、丸、楕円、変形楕円
(花びら型)形などが、有ります。 花入れの形や、景色によって選びます。
例えば、丸形: 蹲(うずくまる)、瓢 など。 楕円: 旅枕、矢筈、棒の先、粽、尺八などです。
) 管(筒、パイプ)の長さは、4.5㎜、9㎜、15㎜、21㎜など、何種類かあります。
この管の長さによって、花入の傾き加減が、変化します。
5) 裏止めについて
以下次回に続来ます。
3) 掛花入について
① 掛花入の種類
蹲る(うずくまる)、 末広掛花入、尺八掛花入、蓑虫形掛花入、雪洞(ぼんぼり)掛花入、
蝉形掛花入、旅枕(たびまくら)、南蛮芋頭掛花入、冬瓜掛花入、蔓手花入など種類は多いです。
・ 侘茶の流行により、その風情に叶う、花入として、立鼓形と旅枕形を、美濃で生産する様に
なりまする。
旅枕形は、志野焼にも類例が、有すが、立鼓形は、黄瀬戸のみです。
・ 伝世品では、干利休所持として伝わる、銘「旅枕」(重文:桃山時代)の黄瀬戸立鼓花入があります。
② 蹲と旅枕について
) 蹲とは、人が頭を垂れて、背中を丸め、「うずくまる」様子に、似ている為、後世の茶人が、
付けた名前と、言われています。
・ 元々は、農家で、穀物などの種を、貯蔵して置く為の、小さな壷でした。
鼠の被害に会わない様に、壷の首に、紐を掛け、梁や天井から、ぶら下げていた物です。
・ 越前焼にも、蹲の掛花入が有りますが、これは、元来、お歯黒壷として、使用されていた様です。
それらを、茶人が、茶道具の掛花入として、取り入れました。
) 木の花を入れても、その重さで、花入れが変に傾かず、落ち着いている事から、
主に、椿等の花の多い、寒(1,2月)に用いられます。
その為に、金具をつける孔は、肩の上に空けます。金具も、しっかりとした、大き目の物を
使います。
) 旅枕とは、本来は、豆類を入れた壷です。
その姿が、旅枕(円筒形)に似ている事から、その名が付けられ、茶人が、花入として、
使う様に成りました。 大きさは、径;8.5~10、高さ:10~20cmです。
) 旅枕の様な、花入れは、夏の前後(夏は籠を多く用います)の合間の、季節に使います。
草花が美しく、入り易いので、なるべく、「きゃしゃに見える」様な、金具にします。
4) 掛花金具(花環)について、
・ 花入を、掛ける為に、花入の裏側に、金具を付ける孔が、必要になります。
又は、花入のくびれた、首の部分に、紐を巻きつけ、吊り下げます。
・ 掛花入は、床に置く花入よりも、当然、高い位置に、置かれる事になります。
更に、花入全体を、15~20度程度傾け、「前のめり」の状態とし、より見易くします。
) 金具は鉄製で、割りピン形の物と、割りピンを通す管(筒、パイプ)と、2枚の座金
(ドーナツ状の丸い薄板)からなっています。
一般に、黒色ですが、銀色などにメッキした物も、有ります。
尚、、「べた」と言う管の無い、より安価な物も、あります。
) 取り付け方は、割りピンに、管、座金1枚の順に、通した物を、器の孔に外から、通します。
器の内側より、他の座金を割りピンに通し、割りピンを割り拡げ、止めます。
) 割りピンの先端(頭)は、自由に動く、別物の、引っ掛け部があり、丸、楕円、変形楕円
(花びら型)形などが、有ります。 花入れの形や、景色によって選びます。
例えば、丸形: 蹲(うずくまる)、瓢 など。 楕円: 旅枕、矢筈、棒の先、粽、尺八などです。
) 管(筒、パイプ)の長さは、4.5㎜、9㎜、15㎜、21㎜など、何種類かあります。
この管の長さによって、花入の傾き加減が、変化します。
5) 裏止めについて
以下次回に続来ます。