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キン・フー監督『大酔侠』

2008-07-25 18:33:43 | ノンジャンル
 WOWOWで、山田宏一氏が日本で最初に発見した巨匠、キン・フー監督の'66年作品「大酔侠」を見ました。
 罪人を運ぶ行列を盗賊たちが襲い、行列を皆殺しにし、長官を人質に取ります。拷問のあげく政府に捕らわれている盗賊の首領は処刑されると聞き、盗賊の若頭「玉面虎」は長官と首領を交換するよう、政府に向け長官に手紙を書かせます。酒場に首領を捕えた長官の妹の女性剣士「金のツバメ」ことイエンが来ると、雷鳴が轟き、盗賊たちはチェンに酒樽や銭を投げて実力を試し襲いかかりますが、イエンは返り討ちにし、5日以内に長官を返せば罪を軽くしてやると言い、盗賊も同じく5日以内に首領を返せば長官を返してやると言います。その夜、酒場の2階に泊まったイエンの部屋を訪れた「酔いどれ猫」は剣2つを盗み出し、イエンと追いかけっこをした後、橋に剣を置いて去ります。翌日イエンは「猫」に名を聞きますが、「猫」は相手にせず、歌を歌うから気に入ったら酒代をくれと言い、子供たちと歌い、もらった金を子供らにあげます。イエンは「猫」に兄の居所を尋ねると、「猫」は歌で居所が寺だと教えます。イエンは寺に乗り込みますが、玉面虎の毒針を受け、森に逃げて失神します。気がつくと、滝のそばにある「猫」の家にいて、「猫」が看病してくれていました。襲って来た盗賊を退治した「猫」は、死体を寺に届け、イエンが殺したと言い、金をもらって飯も喰わせてもらいますが、そこへ大師が帰ってきて、死体を見て「猫」の仕業だと言い、「猫」の正体は有名な剣士の「酔侠」だと玉面虎に教えます。酔侠は大師が自分の兄弟子のチャオコンであり、孤児だった自分を助けてくれた恩義があり、実力も自分より上だとして逃げだしますが、リャオコンの待ち伏せに会います。リャオコンは青竹派の後継者の証を渡せと言い、酔侠はイエンと長官を助けた後に決闘しようと言って、2人は別れます。人質交換でうまく長官だけを取り戻した酔侠とイエンは、盗賊たちに襲われますが、逆に盗賊たちを退治します。リャオコンも追い詰めますが酔侠は殺さず、逃がすことによって恩は返したと告げます。最後の戦いが酔侠の家で行なわれ、ついに酔侠はリャオコンを倒すのでした。
 前半でのイエンの実力を盗賊たちが試すシーンは、まさに「座頭市」シリーズでの曲芸のような技の連続です。またイエンの殺陣は舞踏のようで、見てて美しいものでした。乱闘シーンではワイヤーアクションは使われていませんでしたが、イエンと「猫」が追いかけっこをする場面ではトランポリンを使った曲芸のようなジャンプが多用されていました。「猫」が子供たちと歌うシーンはまさにミュージカル。時々いきなり現われる引きのショットが効果的に使われていました。
 この映画のイエンは人気が出たらしく、続編が別の監督で撮られています。ちなみに酔侠役の人は大泉洋にそっくりでした。
 文句無しに楽しめるアクション映画だと思います。オススメです。