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鈴木則文監督『エロ将軍と二十一人の愛妾』

2011-05-15 06:10:00 | ノンジャンル
 蓮實重彦先生が絶賛していた、鈴木則文監督・共同脚本の'72年作品『エロ将軍と二十一人の愛妾』をスカパーの東映チャンネルで再見ました。
 将来の11代将軍として生まれた豊千代は学問に耽溺しますが、花魁との初体験で花魁は膣痙攣を起こして、二人の体が離れなくなり、10代将軍の急死に間に合わなくなります。尾張徳丸を11代将軍に推す勢力と戦う田沼(安部徹)と岩本(名和広)の元に現れた鼠小僧ことお吉(池玲子)は、豊千代と同じ日に生まれ、豊千代に瓜二つで、色の道に耽溺する馬喰の息子・角助に身代わりをさせることを提案し、受け入れられます。角助は大奥の女を次々と物にし、やがて故郷に置いて来た許嫁のお菊を江戸城内に呼びます。京都から妻として迎えられた重子(杉本美樹)も妊娠させた角助は、清からの使者に聞いた宦官制度を取り入れる一方、忠義の証しとして、田沼に妻を一夜提供するように命じ、隣室で田沼が控える中、妻と男をまだ知らない娘を抱きます。角助のエスカレートする行動を心配したお菊は、角助に一緒に故郷に帰ろうと言いますが、角助は聞き入れず、そんなお菊の存在を怖れた岩本は情婦のお万に命じて、お菊を公開の場で折檻し、自殺させます。お吉から事情を聞いた角助は、すぐにお万に大奥追放を命じ、お万は岩本に口利きを頼みますが、断られ、岩本に斬りつけますが、逆に岩本に斬り殺されてしまいます。城内での刃傷沙汰に、角助から切腹を言い渡された岩本は、角助が身分を偽っていると言い募り、彼に斬りつけますが、その場で警護の武士たちに斬り殺されます。身分の低さを改めて思い知らされ、傷ついた角助は、囚人に大奥を開放することを命じ、大奥は大乱交の場と化します。岩本に斬られた傷が悪化した角助は、朦朧とする中、徳川の御紋を泣きながら斬りつけているところをお吉に見つかり、同情したお吉は自分の体で角助を慰めますが、翌朝角助は事切れていました。お吉は重子に角助が偽者であることを明かし、本物の豊千代と千両を交換させます。豊千代は子種に恵まれず、11代将軍の子どもとして残されたのは全て角助の子だったことがナレーションで語られ、映画は終わります。
 エロまたエロのシーンの連続の果ての、囚人らによる大乱交シーンは、現在見ても日本版『カリギュラ』といった趣きで圧巻でした。鈴木監督の代表作の一本であると思います。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)