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クリント・イーストウッド監督『許されざる者』

2013-03-02 08:47:00 | ノンジャンル
 クリント・イーストウッド監督・製作の'92年作品『許されざる者』をWOWOWシネマで再見しました。
 美しい夕焼けをバックにした一軒家に“若く美しい娘クローディアは、母の意に背き、ウィリアム・マニーと結婚した。マニーは人殺しで酒浸りの残忍な札付きの悪党だった。だが母の心配とは逆に、美しい妻は天然痘で病没した。1878年のことだった”の字幕。その2年後、雨の夜の売春宿で、逆上した客に顔をめった切りされたティライラは命は取り留め、売春宿の主人はその客と仲間の1人に来春7頭の馬を連れてくることで合意しますが、娼婦らは全財産を出し合い、ティライラの復讐を遂げることにします。農家のマニー(クリント・イーストウッド)の元に、彼に殺された男の息子キッドがやって来て、牧童2人を殺せば千ドルを山分けできると持ちかけますが、マニーは幼い子供がいると言って断ります。去るキッド。マニーは拳銃の練習をしますが、的を外し続け、ライフルに持ち替えて1発で当てると、子供らに2週間留守にすると言って旅立ち、旧友でスペンサー銃の名手であるネッド(モーガン・フリーマン)も誘います。子供の将来のためだと言うマニー。一方、銃の名手であるボブ(リチャード・ハリス)が“銃の持ち込み禁止”と看板に書いてある町に着くと、保安官のリトルビル(ジーン・ハックマン)に銃を取り上げられ、殴る蹴るの暴行を受け、牢に入れられます。銃撃を受けたマニーとネッドは、盲滅法に撃っているのがキッドだと気付き、彼と合流します。リトルビルはボブ付きの伝記作家にボブが嘘ばかり述べていることを指摘し、銃身を曲げた銃をボブに返すと、彼を州から追放します。嵐の夜、キッドが売春宿に行くと、リトルビルは銃を持った他所もの2人が宿に来ていることを知らされます。「銃を持ってない」とシラを切るマニーから銃を奪ったリトルビルは、マニーを半殺しにして解放し、その間にキッドとネッドは売春宿の裏窓から脱出します。3日後に目覚めたマニーはティライラからネッドらが牧童を探しに出ていることを聞きます。牧童の居場所を突き止めた3人は彼らを襲いますが、ネッドは相手を殺すことができず、マニーが腹を撃ち抜いて1人殺します。計画から抜けて家に帰るネッド。リトルビルは牧童が殺されたことを知らされます。やがてネッドがリトルビルの手下に捕まり、リトルビルによる鞭打ちの拷問がなされ、訊問を受けます。牧童小屋を見張り、残りの牧童をキッドが殺した後、丘の上の一本の木の元で、キッドはこれが初めての殺人だと告白して、2度と人殺しはしたくないと言います。そこへティライラが現れ、賞金をマニーに渡しますが、同時にネッドがリトルビルに殺されて酒場にさらし者にされ、マニーの正体がばれたことを知らせます。キッドから拳銃をもらい、金を預けるマニー。嵐の夜、酒場にマニーが現れます。マニーはネッドをさらし者にする場所を提供した酒場の主人をまず殺し、リトルビルの周りの者をどかします。後一発しか残っていないから、マニーが撃ったらすぐに蜂の巣にしてしまえと命ずるリトルビル。マニーが撃った弾は不発でしたが、その銃をリトルビルに投げ付け、素早く拳銃を取り出して彼を倒し、手下たちも皆殺しにします。秘かに銃を持った右手を構えようとするリトルビルの腕をマニーが踏み付けると、リトルビルは「なぜこんな最期に! 地獄で待ってるぜ」と言ってマニーを睨みつけます。マニーはリトルビルの顔に一発、そして去り際にうめく男へも一発を見舞います。嵐の中、酒場から出て「撃ってきたら家族も友人も皆殺しだ。ネッドを埋葬しろ。娼婦を人間らしく扱え。さもないと皆殺しだ」と言って去るマニー。それを雨に濡れながら見送る伝記作家とティライラら。最初のショットに“数年後、長旅の末クローディアの母が1人娘の永遠の地を訪れたが、父と子供たちの姿はなく、西海岸で商売に成功したとの噂を聞いた。母にはどうしても1人娘が酒浸りで残忍な札付きの悪党と結婚したのか、ついに分からなかった”の字幕が重なり、エンディングタイトルが流れた後、“セルジオとドンに捧ぐ”の字幕で映画は終わります。

 以前に見た印象では終始暗い画面ばかりだった気がしていたのですが、実際には昼間の明るい場面も結構ありました。丘の上の一本の木の場面からの陰惨な印象が強く残っていたためかもしれません。また、ジーン・ハックマンの死に様が、『ゴッドファーザー』でのスターリング・ヘイドンの死に様に重なったことも付け加えておきたいと思います。

 →Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto