gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

マーヴィン・ルロイ監督『犯罪王リコ』その2

2013-12-17 10:18:00 | ノンジャンル
 今朝の朝日新聞にジョーン・フォンテーンさんの訃報の記事が載っていました。東京生まれで何と96歳! 私は大好きな女優さんで、ヒッチコック監督の『レベッカ』('40)と『断崖』('41)、マックス・オフュルス監督の『忘れじの面影』('48)、ウィリアム・ディターレ監督の『旅愁』('50)が思い出深く、特に冒頭部分でブランコに乗る幼い少女の役を演じた『忘れじの面影』の彼女の姿はとてもチャーミングで生涯忘れないものだと思います。改めて哀悼の意を表したいと思います。

 さて、昨日の続きです。
 リコの急激な出世ぶりを恐れたアーニーは彼を殺そうとしますが、それを盗み聞きしたジョーはリコの仲間に連絡します。路上で銃撃されるもかすり傷で済んだリコは、そこに現れたフラハティに強気の発言をします。アーニーの元に押しかけたリコは明朝までに街を出ないと棺桶行きだと脅し、アーニーはそれに従います。やがて大ボスに招待されたリコはモンタナのシマをリコに渡すと言われ、リコは絶頂期を迎えます。リコはジョーがマクルーアの件を密告するという情報を得て、ジョーを呼びますが、彼はダンサーの仕事で満足していて、密告する気などないと言います。しかしリコはそれを信じず、女の元に戻るなら女の命はないものと思えと言います。オルガの元へ帰ったジョーは一緒にすぐに町を逃げ出そうと言いますが、オルガはどこまで逃げても無駄だと言い、唯一の助かる方法としてフラハティに命を狙われていると電話します。しかしそれを盗聴していたリコとオテロはジョーらの部屋に押し入り、リコはジョーを射殺しようとしますが、目が涙でうるんで撃てません。オテロが放った弾はリコが邪魔してジョーの肩にそれ、正面に着いたフラハティを見て裏の非常階段から逃げ出します。フラハティはリコがマクルーアを撃ったことを証言し、フラハティはすぐに警察に電話して、証拠が得られたので、パレルモ団を挙げろと命じます。発砲しながら逃げていたリコとオテロでしたが、オテロは射殺されてしまいます。次々に逮捕されるパレルモ団。リコは雑貨屋の隠し部屋に匿ってもらいますが、その女主人はリコの足元を見て150ドルの現金しか渡してくれませんでした。
 “数カ月が過ぎ、日の出の勢いだったリコも今や落日の身となり果てた”の字幕。木賃宿では、数人が新聞を読んでいんました。「ヴィットリー“ギャングの元ボス”絞首台で失神。法廷での悪あがきの後、サム・ヴィットリーは、本日死刑執行にて醜聞をさらす結果となった」「リトル・シーザーは行方不明。殺人課巡査部長フラハティによると、闇社会で虚勢を張っていた彼も、おじけづいて憶病者になったのだろうと。彼はこれまで何度となく、周りに自慢してきた。自分は強い男だと。だが真の危機には白旗を上げたのだ。フラハティはこう結ぶ。どん底から這い上がってきたリコがまたそこへ戻るのは必然の運命だ」。リコは酔っ払いながらも「ふざけんな!」と言ってベッドから起き上がり、コートを羽織って外に出ると、公衆電話からフラハティに電話をかけ、新聞記事の内容に怒り出します。フラハティは電話の逆探知を行い、やがて公衆電話の場所が特定されると、そこへ急行します。「記事にリコが食いつくと思っていた」と言うフラハティ。寒風の中を歩くリコ。その姿を発見したフラハティらは車を降りると、発砲します。看板の裏に隠れるリコ。「これが最後のチャンスだぞ。降伏しろ」と言うフラハティにあくまで抵抗するリコは、フラハティが看板目がけて横一線に放ったマシンガンの弾に当たって倒れます。「これがリコの最期か」と言って死ぬリコ。
 劇場には“オルガとジョーの魅惑のダンス”と書かれた大きな看板が立っているのでした。

 もっと激しい銃撃戦を期待していましたが、当時はこれでも充分迫力があったのでしょう。フルショットと、それに対する表情のアップ、フェイドアウト、フェイドインのつなぎが特徴的でした。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto