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ニコラス・レイ監督『大砂塵』その1

2019-03-22 02:38:00 | ノンジャンル
 NHKプレミアムで、ニコラス・レイ監督、フィリップ・ヨーダン脚本、ヴィクター・ヤング音楽、ハリー・ストラドリング撮影の1954年作品『大砂塵』を再見しました。
 ギターを背負い、白馬に乗った男(スターリング・ヘイドン)が山道を進んでいると、発破が次々と行われる。銃声がするので下を見ると馬車が襲われ、乗客が1人殺されている。砂嵐の中、“ビエンナ”という看板のある店に入る男。店にはルーレット係と他の博打用の従業員2名。バーでウイスキーを注文し、「店主は?」と訊くと、接客中だと言われる。ギター弾きのジョニーと名乗った男は、店主に呼ばれてきたのだと言う。夕食を別室で食べさせてもらうジョニー。2階に姿を現わす女店主のビエンナ(ジョーン・クロフォード)。風の音。(中略)
 「なぜこんな土地に店を?」と2階の男が言うと、ビエンナは「まもなく鉄道の駅ができる。測量技師から情報を得た」と答える。(中略)馬車が到着した音。「客かな?」「違うわ」。
 停まる馬車と大勢の男たちを乗せた馬。男たちによって男の死体が運び込まれる。その中の唯一の女性エマ(マーセデス・マッケンブリッジ)「下りて来い。立派だった兄さんを殺して」。マカイバー(ワード・ボンド)「保安官、御者に質問を」「誰が駅馬車を?」「4人組だったが、まぶしくて誰だか分らなかった」マカイバー「ダンシング・キッドだと言ったろ?」「あんたが言ったんだ」「他に目撃者は? 必要ならばお前(ビエンナ)と一味を連行する」。階段を中段まで下り、銃を構えるビエンナ。「捕まえに来たら?」「落ち着け」「手加減しないわ」保安官「殺人容疑だ。証拠もなく逮捕できん」エマ「キッドに決まってる」別の男「奴とビエンナは違う」エマ「いいえ、二人は一緒」ジョニーの仲間「兄の死を悲しむよりもキッドの処刑の方が気になる? 彼が無実なのは皆知ってる。本当の理由は? エマ」エマとビエンナの論戦。エマ「誰がキッドみたいな男。私に色目を使ってるのを兄が知れば殺されてた。だから兄を殺して私を手に入れようとし」ビエンナ「よく言うわ。それでは誰を手に入れたつもり? イカれてる。見向きもされないから殺すの? 邪魔な私も?そうすれば眠れる?」「吊るすまで眠れるもんか。あんたとゲス、私たちを見下ろして何様のつもり? 引きずりおろして!」「私が誰か傷つけた? 撃たせないで」「鉄道に魂を売った女が偉そうに。店の者を連れて出て。ここは私の店よ。いい加減認めたら?」エマ「邪魔なんだ」「ここは自由の国よ。一歩も動かせない」「この下に葬られたいか?」「この地で眠るつもり、20世紀に」「鉄道は通さない」「行ったわね。本音が出るまで随分かかった。マカイバーと町を牛耳ってるのに、それでは足りず水も全部?」母「よそ者が邪魔」ジョニー「でもここにはいずれ新しい町ができ、鉄道が連れてくる何千もの人間を全員追い出せる?」「言ってやって、アンドルズ」「おっしゃる通りで。駅は作らせん。彼女が決める」「駅は作るわ。さあ、出てって」「そんな拳銃で脅す気?」「皆は撃てない。2人殺せば十分」「度胸もない癖に」「試す?」「よせ、エマ、銃を下せ」「そこで酒を楽しむか、ここにきて弾をぶち込まれるかだよ。どっちがいい?」「もういい、退散しよう」「キッドを殺してやる」「その前に私に殺されないことね」。隣室から銃声と笑い声。ビエンナ「お捜しのダンシング・キッドよ」。4人組入ってくる(そのうちの1人はアーネスト・ボーグナイン)。ジョニーも食堂から現れる。ジョニー「タバコをくれ」と4人組に言い、「悪いが火を貸してくれ」とエマ側の男に言う。ジョニー「タバコとコーヒーは格別だな。金銀が好きな男もいれば、牧場と牛を欲しがる男も。それにウイスキーと女に弱い男。だが男に必要なのはタバコとコーヒーだけ」「何者だ?」「ジョニー・ギターだ」「そんな名前ない」「変えようか?」「うちで働くなら客をからかわないで」「こいつらが客ならご免だ」「銃がないのに強気ね」「君がダンシング・キッドか?」「ああ、名前を変えようか?」「いい名前だ。踊れる?」「弾けるか?」。ジョニー、ビエンナからギターをもらい、演奏を始める。ダンシング・キッド、エマと踊り出す。「曲は終わりだ。今日の午後、どこにいた?」「関係ねえだろ?」「落ち着け、バード。これも保安官の仕事なんだ」「どこにいた? コーリー」「いつもの場所さ。鉱山で働いてた」「銀山だと? 誰も知らないぞ」「稼ぎは必要だ」「盗みと殺しで稼ぐんだろう?」「随分だな」「牧場も農場もないのに金回りがいい。銀山があるのなら案内しろ」「あんたらに荒らされるのがオチだ。(中略)金曜に飲みに来てるだけだ」「毎週来てるわ」「この嘘つき女が」「皆もウソだと?」エマ「この女もグルよ。二人とも縛り首にして」(明日へ続きます……)