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シン・スウォン監督『オマージュ』

2023-05-09 00:58:13 | 日記
 昨日、「あつぎのえいがかんkiki」で、シン・スウォン監督・脚本の2021年作品『オマージュ』を観ました。
 パンフレットの「Story」に一部修正加筆させていただくと、
「プールで休まずに泳ぎ切れたら、観客動員数は20万人を超える━━。そう祈りながら泳ぎ切ったものの3作目の『幽霊人間』の動員数は思わしくなく、脚本の修正を進めているが投資家にも見放され、なかなか新作を撮る目処が立たない49歳の映画監督、ジワン。詩を愛する息子のボランには「母さんの映画はつまらない」と言われ、事務所の代表からは工事のために荷物の整理を命じられてしまう。更年期のせいか汗にも悩まされ、正しい単語の活用がわからなくなることもある。夫とは生活費の振り込みなど、事務的な会話しかしない日々が続いていた。
 生活費が少ないなら自分で稼げと言われるなか、後輩から「ギャラは安いが意義のある仕事」だというアルバイトを紹介される。それは、60年代に活動した女性監督、ホン・ジェウォンが残した映画『女判事』を映画資料室で上映したいが中盤から音が入っていないため、1000万ウォンで音入れをしてほしいという依頼だった。同じ頃、ジワンが住むマンションの駐車場に停まっていた車の運転席で、練炭自殺した女性の遺体が発見される。ジワンは隣の部屋から「私を出して」という声を耳にし、マンションのそばでは帽子をかぶった人の影を目にしていた。
 仕事を引き受けたジワンは、『女判事』は韓国初の女性判事が夫に毒を盛られた実話をもとにしているが、映画の結末は変更されていたことを知る。ジワンが作業を進めるために監督の遺族である娘のもとを訪ねると、『女判事』の衣装が残された部屋で「母はシナリオに不満を持っていたが、10年も映画を撮っていなかったため、最後のチャンスだと思っていた」と教えてくれるのだった。ジワンは借りてきた取材ノートに挟まれていた、裏側に“三羽ガラス 明洞茶房”と記された3人の女性が映った一枚の写真を見つける。
 後日、発見されたシナリオを残された映像にあわせて確認していたジワンは、不自然にシーンが抜けていることに気づく。編集でカットされたのか、もしくは検閲があったのか。かつて明洞茶房があったビルを訪ねたジワンは、映画の写真を撮っていたという老人と出会い、写真のなかの女性のひとりであり、ホン監督の作品で編集を担っていた女性、イ・オッキの連絡先を手に入れる。ジワンは失われたフィルムの謎を追いかけ、忠清道に住むイ・オッキの元を訪ねるが、彼女も編集の段階で失われたフィルムの存在を知らないと言う。
 壁にぶつかったジワンはストレスからか膣から出血し、医師から子宮に以前からあった筋腫が大きくなっているので、手術で子宮を摘出されることを勧められる。そして自宅の風呂で失血した彼女は、意識を失い、結局子宮摘出の手術を受けることになる。
 自宅に戻ったジワン。息子が監督の娘から譲ってもらった帽子を被り、マイケル・ジャクソンのマネをしてダンスをしていると、帽子からフィルムが落ちる。それは『女判事』の失われたフィルムの一部であった。ジワンは以前『女判事』を上映したことのある映画館を訪れ、映写室に山のように重ねてあったすべての帽子から『女判事』のフィルムが見つかり、それを持ってイ・オッキの元を訪ね、彼女にフィルムを編集してもらう。できあがったフィルムでは海に向かって歩いている主人公がタバコを吸うシーンになっていて、女性がタバコを吸うことでさえタブーだった当時、それが原因で検閲で削除されたことが分かる。
 すべてが明らかになったある夜、ジワンは道を歩いていると、『女判事』の監督の影が歩いてきてタバコを吸っているのを目撃する。そして自宅に戻ると、隣室の女性が長旅から帰って来たところに出くわし、自殺したのは隣室の住人でなかったことが分かったところで、映画は終わる。」

 不気味な影が怖い映画でした。映画館では子ネコが出ていたことも記しておきたいと思います。


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