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国際子ども図書館

2009-02-13 15:17:03 | ノンジャンル
 今日、中島京子さんの「ココ・マッカリーナのしみこむしみこむえほん」で紹介されている絵本を実際に見るため、上野の国会図書館別館・国際子ども図書館に行ってきました。今まで日本で出版された絵本はすべて、また海外の絵本も多数無料で閲覧できる施設です。
 今回閲覧したのは、トミー・ウンゲラ作「フェリックス」、R・ゴッデン作「ねずみ女房」、ウィリアム・ニコルソン作「かしこいビル」、トミー・アンゲラー作「すてきな三にんぐみ」の大判(広げると新聞紙以上の大きさ!)、木村裕一作「あらしのよるに」、谷川俊太郎作「あな」、新美南吉作・黒井健絵「ごんぎつね」、浜田廣介作・梶山俊夫絵「泣いた赤おに」、マイラ・カルマン作「しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる」、ロバート・サブダ作「不思議の国のアリス」、そしてトーベ・ヤンソン文・絵「THE BOOK about MOOMIN,MYMBLE and LITTLE MY」の11册。中でも素晴らしいと思ったのは、究極の飛び出す絵本とも言うべき、サブダの「不思議の国のアリス」と、右のページの一部が必ず欠けていて、次のページの内容が少し見えるという工夫が見事になされているヤンソンの「THE BOOK about MOOMIN、‥‥」でした。嵐の夜の暗闇で、お互いに狼とヤギであることに気付かずに、似たもの同士の性格から話に花が咲く「あらしのように」も、読んでいてつい笑ってしまいました。
 厚木に帰ってから中央図書館でエドワード・ゴーリー作の「うろんな客」、そして昨日やはり厚木の中図書館でガブリエル・バンサン作の「アンジェール」を見ましたが、どちらもとても面白いものでした。
 数多くある絵本ですが、本当に優れたものは、大人の鑑賞に耐える美しさ、楽しさを持っていると思いました。絵本、オススメです。

住宅用太陽光発電の初期費用

2009-02-12 17:00:45 | ノンジャンル
 今日、父の仏壇を買った「お仏壇のはせがわ」に母と般若心経の写経に行ってきました。呼ばれてきていた厚木の禅宗のお坊さんが言うには、釈迦は一日平均5、6個の法を説き、中には日常的なアドバイスも含まれていたとか。まさに生活の「智恵」を説いていた方だったようでした。

 さて、2月10日と11日の朝日新聞・朝刊に、住宅用の太陽光発電の初期費用についての記事が載っていました。
 それによると、現在の平均費用は何と200万円超! とても一般庶民が気軽に出せる金額ではありません。それでも住宅用太陽光発電が導入された'94年から'05年までの11年間は、設置件数は飛躍的な伸びを見せていましたが、国が補助金を廃止した'06年からは減り始め、現在に至っています。政府は導入量世界一の座を奪還するために、1キロワットあたり7万円の設置費を補助する制度を新たにスタートさせ、官民の協力で3~5年後にシステムの価格を半額程度(つまり100万円程度)に下げると言っていますが、資源エネルギー庁は、民間の努力によって価格が下がれば補助額も下げる方針なのだそうです。
 ということは、3~5年後に100万円程度まで設置費が下がったとしても、それ以降のコスト削減は見込めず、100万円出せない家庭には普及しない、つまり3~5年後に普及率は頭打ちになる可能性が大きいということになります。それでいて、政府は'50年までに温室効果ガス排出量の60~80%削減を実現するための柱の一つに「太陽光発電の導入量を2020年には今の10倍、30年には40倍にする」と昨年閣議決定しているのだそうです。
 甘い。あまりにも見通しが甘過ぎます。民間の経済力が疲弊してしまっている現在、民活に多くを期待すること自体が甘過ぎます。今一番求められているのは、政府機関、行政機関のコスト削減。1人年間1億円以上もかかっている国会議員の数を大胆に減らし、天下りで甘い汁を吸っている役人たちに対しては、国家公務員として1度でも退職金を得た者については、税金の投入されている団体から再び退職金を得ることを禁止するぐらいの法律を速やかに作るべきでしょう。そうした一連の立法機関、行政機関のスリム化を実行した後、民間への負担を求めるべきではないでしょうか。住宅用太陽光発電、私はもう少し様子を見ようと思います。

ミルダ・ドリューケ『海の漂泊民族 バジャウ』

2009-02-11 15:11:40 | ノンジャンル
 シネセゾン渋谷で3月13日まで「シェルブールの雨傘」と「ロシュフォールの恋人たち」のデジタルリマスター版の同時ロードショーが行なわれています。ジャック・ドゥミ命の私としては、喝采を叫びたい企画です。しかも、レイトショ-ながら2月11日から13日までは何と、ルグランの音楽が印象的な、夢のような映画「天使の入江」も上映されます! この企画にはフランス大使館文化部、ユニフランス東京(山田宏一さんが学生時代、トリュフォー来日時に通訳で働いていたところと記憶しています)そして東京日仏学院(大学時代、よく映画を無料で見させていただきました)が協力、フランス政府観光局が特別協力しています。フランス挙げての企画がドゥミとは、なんて素晴らしいことでしょう! この企画について詳しくお知りになりたい方は、http://www.demy.jp/ をご覧ください。写真が多数アップされていて、「シェルブールの雨傘」の仏和対訳シナリオ本が紹介されているなど、楽しめる上に有益な情報に出会うこと請け合いです。

 さて、高野秀行さんの推薦する、ミルダ・ドリューケさんの'03年に日本で出版された作品「海の漂泊民族 バジャウ」を読みました。恋人と4年かけてヨットで世界一周し、海に魅せられた著者が、生まれてから死ぬまで船の上で過ごす民族バジャウと生活を共にした記録です。
 ノンフィクションというジャンルに入る本ですが、文体はほぼエッセイであり、時にそれは詩にまで高められます。おそらく島々に囲まれているためだと思うのですが、時として鏡のように波一つない海が現出したりする、見事な自然描写は夢幻的で、巻頭の写真(著者は本業が写真家です)も素晴らしいものです。哲学的な記述も多く、「おしゃべりのほうが大きな音だということほど自然なことはこの世にないと思った。」(それほど、自然というのは本来静かなものだということ)「(海面の景色を見ていると)この光景は人間が最初に見たもの、最古のものかもしれない。」といった文は大変示唆的です。そしてバジャウ族の生活については「いろいろなことを望んでいますけど、暮らし方を変えることだけはしません。彼らは働く気がないときは働きません。(中略)彼らは時間のことも理解していませんし、お金のことも、物を所有するということもわかっていません。わたしたちに感謝する気持ちもないのです。」と述べています。つまり、物は全て共有し、海から得られないものは物物交換で手に入れ、そして、マングローブの林に突っ込んで嵐をやり過ごし、悪魔が住んでいるという理由で陸では夜を過ごさず、常に自由であることが語られています。著者はバジャウに会うまで大変苦労し、最後にやっと一人で海を漂流する老人に出会い、二人で夢の中のような生活をします。それは読んでいてとても快く、すばらしい読書体験を味わえるのですが、この本の唯一の難点は異常に長いということで、読んでも読んでも終わりなく、読み終わるのに1週間かかってしまいました。
 ということで、夢幻的な世界にのんびり浸るには最適な本です。オススメです。

第51回グラミー賞授賞式

2009-02-10 14:59:49 | ノンジャンル
 WOWOWで昨晩放送された、第51回グラミー賞授賞式を見ました。
 「アメリカよ、未来へ大きなキスを!」というボノの叫びとともにU2のパフォーマンスで幕を開けた授賞式は、完全に祝賀ムード。そこには明らかに、オバマ大統領の登場を喜ぶ人々の姿がありました。キーワードは「再生(Rebirth)」。それは希望の再生であり、自由の再生でもあったようです。ボーイズ2メンらと競演したアル・グリーンは、随分と貫禄がついてしまってましたが、往年の高音は健在。最優秀ポップボーカルにノミネートされていたポール・マッカートニーも「I Saw Her Standing There」のパフォーマンスを披露し、「Song of the Year」を獲得したコールドプレイからは「『サージェント・ペッパー』をパクってしまってゴメンなさい、ボス」と声を掛けられ、子供のような笑顔を見せていました。そして、どうもアメリカのアイドルグループらしいジョナス・ブラザースというバンドと共演したスティーヴィー・ワンダーが、孫のような年齢の子から「カモン、スティーヴィー!」と連呼されながら「スーパースティション」を歌う様子も、心暖まる光景でした。また、「レスビアンの復権」と紹介されたケイティ・ベリーが「I Kissed A Girl」を声高らかに歌ったことから、リベラルの風を感じましたし、また、大御所と呼ぶにふさわしいニール・ダイヤモンドの「Sweet Calorine」の熱唱に合わせて、観衆の大合唱が起こったところも見物でした。なかでも一番感動したのは、モータウン・サウンズの生き残りであるスモーキー・ロビンソンが、唯一健在であるメンバーのデューク・フェモールに若い2人と自分を加えて一夜限りのフォー・トップスを再結成し「Reach Out I'll Be There」などを歌った場面。サウンドが幸福感にあふれたものだけに、その音楽の素晴らしさには涙を禁じえませんでした。
 今年は新人には恵まれず、「Song of the Year」は上記のようにコールド・プレイが、「Record or the Year」と「Album of the Year」はレッド・ツェッペリンのボーカルであるロバート・プラントと、ブルーグラス界のアリソン・クラウスのコラボに与えられ、音楽的には今一つでしたが、ロバートとアリソンのパフォーマンスにプロデューサーのT・ボーンがギターとして当たり前のように参加していたのには驚きました。
 ということで、今年もいろいろ楽しませてくれたグラミー授賞式でした。

虹と雪のバラード

2009-02-09 18:30:31 | ノンジャンル
 2月7日の朝日新聞の別冊「be」に、トワ・エ・モワが歌った、札幌オリンピックのテーマソング「虹と雪のバラード」にまつわる話が載っていました。
 NHK札幌放送局で芸能班のプロデューサーだった沢実さんは、東亜戦争下でも反戦を貫いた詩人、金子光晴さんの一番弟子であった、詩人であり北海道の整形外科医の草分けである河邨文一郎さんに作詞を依頼する際に、3つの注文を出されたそうです。第1の注文は、前回のグルノーブル五輪(68年)の「『白い恋人たち』のように、永(なが)く歌い続けられる歌を」。第2に「オリンピックを憧れ、待ち焦がれる雪国の人々の生活感情を歌いこめて欲しい」。そして難題であった第3の注文は「例えば心寂しい落第坊主が、屋根裏でただひとりギターで爪弾けるような、しかもその半面、何千人もの大合唱に耐え得る歌」だったのだそうです。こうした注文が「町ができる 美しい町が あふれる旗 叫び そして唄」という感動的な歌詞を生んだ訳です。
 また、作曲者は「翼をください」を書いた村井邦彦さんだったとのこと。そう言われてみれば、二曲ともサビに至るまでの和音の使い方が似ているように思いました。「翼をください」が日本サッカーの応援歌になっているのと、響きあう事実です。
 そしてアメリカのフィギア女子スケート代表選手であり、銅メダルに輝いたジャネット・リンさんが、選手宿舎の壁に口紅で「Peace & Love」と書き、それが消えた1年後にまた札幌を訪れ、今度は壁にマジックで「Peace,Love+Life in Jesus Chist! Janet Lynn 1973 July 2」と書いていた事実も知りました。札幌五輪の恋人とも呼ばれた彼女はモルモン教徒だったと聞いたことがある気がしますが、これは彼女なりのベトナム戦争へのメッセージであったのかもしれません。
 そして札幌オリンピックが72年2月3~13日に行なわれたという事実。私が授業中にオリンピック中継を先生に見させてもらっていたのは、小学校を卒業する直前だったことを確認しました。したがって、謝恩会で私が指揮をしてクラスで「虹と雪のバラード」を合唱したのにも合点がいきました。
 他にもこの曲にまつわるエピソードが満載の記事でした。私はとりあえず、フランシス・レイのテーマ曲を子供が口笛で吹くところから始まる「白い恋人たち」のDVDを見直してみたくなり、また小林多喜二らを顕彰する小樽文学館にも行ってみたくなりました。