この弥助と言う男、とにかく運がない
何をやっても上手いこといかへん
毎日和尚さんに愚痴を言いにきては
しょぼくれて帰るのが日課になってました
和尚:「今までの話を聞いてると、悪いのはお客さんと言うことやな」
弥助:「へぇ、そうです」
和尚:「ふぅ~ん、そういう心掛けでは、商売はうまい事いかんわな」
弥助:「そうですか?」
和尚:「商売と言うのは、感謝の気持ちを持つが大事やからなぁ~」
弥助:「感謝の気持ち?」
和尚:「商売が出来ることへの感謝」
弥助:「はぁ」
和尚:「お客様がいてくれはる事への感謝」
弥助:「はぁ」
和尚:「感謝の気持ちを持ってこそ、商売の神様に好かれる事が出来る」
弥助:「商売の神様?」
和尚:「そうや、商いを成功させるには、好かれる事」
弥助:「はぁ」
和尚:「感謝の気持ちも持てんようでは、神様に好かれるはずもない」
弥助:「そんな神様、ほんまに居てはりますのん?」
和尚:「はい居てはります、居られるからこそ、繁盛する方がいるんですよ」
弥助:「どこに行ったら、会えますのん?」
和尚:「神様だけに、姿形が見えるちゅーもんではないからな」
弥助:「見えませんの?」
和尚:「見つけることが出来へんからこそ、良い行いで気付いてもらう必要があるんです」
弥助:「そんなもんですか?」
和尚:「そやから、まずは感謝の気持ちを持つこと」
弥助:「感謝の気持ちですか」
和尚:「それで次には、好かれる行いをすることやな」
弥助:「好かれる事?それは例えば、どういうことですのん?」
和尚:「それは、商いをする本人が考えることです」
弥助:「そう言わんと、教えてくださいよ」
和尚:「ふ~ん、お前と言う男は・・・・・」
弥助:「お願いします、ね、ね、」
和尚:「教えてもらって行動してもね・・・」
弥助:「そこをなんとか!一生のお願い!」
和尚:「まぁ、あんたのお爺さん、お父さんには随分世話になったし・・・」
和尚さんからまんまと、普段の善行三か条を聞き出し、
勇んで自分の店に帰ってきました
弥助:「これさえあれば、わしも大金持ちになれるはずやぁ!ちゅーことや」
ありがたい和尚の言葉を繰り返し読み返し店に近づくと
なにやら、店内を覗き込んでいる女の子が居ます
弥助:「あれ、もしかして・・・これか?」
和尚の言葉の二つ目、まさにそれと同じ状況
さっそく、和尚の言った普段の行いを
実践する機会が訪れたわけです
弥助:「こんにちは!」
少女:「・・・・・・・」
弥助:「今日は何がご所望ですか?」
少女:「・・・・・・・」
弥助:「・・・・・・・」
女の子は、一言も喋ることなく、一礼をして
歩いて行ってしまった
何をやっても上手いこといかへん
毎日和尚さんに愚痴を言いにきては
しょぼくれて帰るのが日課になってました
和尚:「今までの話を聞いてると、悪いのはお客さんと言うことやな」
弥助:「へぇ、そうです」
和尚:「ふぅ~ん、そういう心掛けでは、商売はうまい事いかんわな」
弥助:「そうですか?」
和尚:「商売と言うのは、感謝の気持ちを持つが大事やからなぁ~」
弥助:「感謝の気持ち?」
和尚:「商売が出来ることへの感謝」
弥助:「はぁ」
和尚:「お客様がいてくれはる事への感謝」
弥助:「はぁ」
和尚:「感謝の気持ちを持ってこそ、商売の神様に好かれる事が出来る」
弥助:「商売の神様?」
和尚:「そうや、商いを成功させるには、好かれる事」
弥助:「はぁ」
和尚:「感謝の気持ちも持てんようでは、神様に好かれるはずもない」
弥助:「そんな神様、ほんまに居てはりますのん?」
和尚:「はい居てはります、居られるからこそ、繁盛する方がいるんですよ」
弥助:「どこに行ったら、会えますのん?」
和尚:「神様だけに、姿形が見えるちゅーもんではないからな」
弥助:「見えませんの?」
和尚:「見つけることが出来へんからこそ、良い行いで気付いてもらう必要があるんです」
弥助:「そんなもんですか?」
和尚:「そやから、まずは感謝の気持ちを持つこと」
弥助:「感謝の気持ちですか」
和尚:「それで次には、好かれる行いをすることやな」
弥助:「好かれる事?それは例えば、どういうことですのん?」
和尚:「それは、商いをする本人が考えることです」
弥助:「そう言わんと、教えてくださいよ」
和尚:「ふ~ん、お前と言う男は・・・・・」
弥助:「お願いします、ね、ね、」
和尚:「教えてもらって行動してもね・・・」
弥助:「そこをなんとか!一生のお願い!」
和尚:「まぁ、あんたのお爺さん、お父さんには随分世話になったし・・・」
和尚さんからまんまと、普段の善行三か条を聞き出し、
勇んで自分の店に帰ってきました
弥助:「これさえあれば、わしも大金持ちになれるはずやぁ!ちゅーことや」
ありがたい和尚の言葉を繰り返し読み返し店に近づくと
なにやら、店内を覗き込んでいる女の子が居ます
弥助:「あれ、もしかして・・・これか?」
和尚の言葉の二つ目、まさにそれと同じ状況
さっそく、和尚の言った普段の行いを
実践する機会が訪れたわけです
弥助:「こんにちは!」
少女:「・・・・・・・」
弥助:「今日は何がご所望ですか?」
少女:「・・・・・・・」
弥助:「・・・・・・・」
女の子は、一言も喋ることなく、一礼をして
歩いて行ってしまった