開花した桜があっという間に八分咲きになった。寒暖差は激しいが6月並の気温になっているからだ。足の弱った妻を連れて光禅寺の桜を見に行った。山道の桜並木は老木になって、花もまばらになっている。本堂前の枝垂桜が2本、見事な花を咲かせていた。長くこの桜の近くに住んでいた妻には、いい思い出になったことだろう。桜以外の花たちは、花壇の奥に見えるムスカリの紫以外は花の季節には遠い。オキナグサが咲くころ、また訪れてみたい。それにしてもこうも日ごとの寒暖差が大きいと、年寄りにには体調を崩すもんとになる。
散らであれかし桜花
散れかし口と花ごころ (閑吟集)
閑吟集は室町時代の小歌226種のほか、猿楽の謡、田楽節、狂言の小歌などをあわせ311首が収録されている。れないを中心とした歌がほとんどで江戸歌謡のさきがけとなっている。美しい桜は散ってほしくないのだが、口先だけの浮気ごころだけはいつまでも散らないで世間に多くある。花にことよせて、人の世のありようを皮肉った小唄になっている。
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