花に会う
2020年05月20日 | 花

昨日、午後になって雨が上がったので公民館に出かけた。山の会の今後の山行について話し合いをするための会場を借りるためである。公共施設は、コロナの感染予防のため、念を入れた対策をとっている。先ず会場の広さである。参加者が7名ほどだが、従来の会議室の使用はできない。定員の1/3の規定がある。そのために、小じんまりとした会議に講座室という大きな部屋が必要になる。次にチェックリスト。参加者の体温に異常はないか、緊急事態宣言地から来た人はいないか、使用時間は最大2時間、その間の換気の励行、マスクの着用。などなど時間をとって、使用の申込みが完了。
公民館を出て、ウォーキングをかねて辺りを散策する。丁度、公民館が山の下の方にあって、すぐ上の方に東北芸工大がある。いつもは、その上の開かれ丘まで散策するのだが、大学の下の集落付近である。大学の正面に向かって、真直ぐに公園が3つほど並んでいる。その公園の間も、空き地にして、花木を植えてあり、雑草のなかに散歩道が細く作られている。
先ず目に飛び込んできたのは、紅い大きな花をつけた一本の木である。グーグルレンズで検索すると、セイヨウトチノキ。なるほど、葉を見ればトチノキであることが分かる。それにしてもはじめてみるピンク色の大きな花に感激する。

公園には石を配置し、小さな水の流れも設えてある。可憐なヒナギクは雑草に埋もれるようにして咲いている。芸工大を設立したとき、大学のまわりを美しい環境をつくろうとした努力のあとである。子犬をつれた人が、一人、二人、雨上がりの公園を散策している。ついでの散策でありながら、こんな空気のなかにいると自然に心にやすらぎを覚える。

シロツツジの大株が、沿道に一列に植えられている。雑草と一緒に咲いている姿も捨てたものではない。有名なシロツツジの公園が県内にもいくつかあるが、ここのものを見て十分に心が満たされる。万葉集にはシロツツジを詠んだ歌がある。
風早の三穂の浦みの白つつじ
見れどもさぶしなき人思えば 万葉集巻3・434
シロツツジには、海に沈んだ乙女が化して白つつじになったという伝説がある。そんなうら若い乙女の死を悼む心が込められている。

公園のはずれまできて、最後を飾るように、数種類のツツジの寄せ植えが見事な花を咲かせていた。24節季の小満、季節はどこも花に溢れ、散策を楽しいものにしてくれる。人さまのお宅の花もいいが、こんな公園風の花には、どこか開放的な清々しさがある。
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