知恩院から歩く平安道の終着点は、枝垂桜で有名な平安神宮。
大きな赤い鳥居が、ミモロを迎えます。
平安神宮の周囲には、琵琶湖から水を引く琵琶湖疏水が巡ります。「このお水、琵琶湖から来てるの?そういえば、昔は、夏になるとこの疎水で泳いだんたって」。京都に住むおじいさんから聞いた昔話です。今は、もちろん泳ぐのは禁止。近くには、京都市美術館や京都国立近代美術館、細見美術館などもあり、京都でもアート薫る地域です。
今回は、美術館めぐりは、パス。「久し振りに銀閣寺に行って見たい」と言い出したミモロ。前にNHKでやっていた銀閣寺の特集番組の影響です。
京都国立近代美術館の前から、市バスに乗って、銀閣寺へ。「京都めぐりには、バスは便利。でもちょっと路線がよくわからない。漢字が読めない外国人は、大変かも。東京の地下鉄みたいに、行く先ごとに、車の色が違ったり、目立つマークがあるといいのに・・・」。確かに、京都の一番の公共交通は、バスですが、観光客には、路線が複雑すぎて、使いにくい面も。
旅のポイント:京都の主な交通機関は、京都市交通局の市バス。70以上の路線があり、市内に点在する観光名所を結んでいます。220円の均一料金で、支払いには、地下鉄にも使える「トラフィカ京カード」をあらかじめ購入しておくと便利。スムーズに下車できるので、いつも利用する京都人から鋭い視線を浴びなくて済みます。
バスを銀閣寺前で降りると、土産物屋さんが軒を連ねています。また、人力車のお兄さんに声を掛けられたミモロです。
「間にあった!」拝観時間の1時間前に到着。「大丈夫。まだゆっくり見られますよ」と受付の方に言われ、ひと安心です。さすが閉館もまもなくとあって観光客も少なめ。「ゆっくり見られるね」とミモロ。境内には、昼間の賑わいが、嘘のような静かな時間が流れています。でも冬のお日様なつるべ落とし。うっかりすると帰り道は暗くなってしまいます。気をつけて・・・ミモロ。
旅のポイント:春や秋など行楽シーズンでは、有名な観光スポットは、観光客で混雑します。訪れるなら、団体客のバスが到着しない9時前か、バスがホテルに戻る16時ごろに。ゆっくり静かに見学できる穴場の時間帯です。
室町幕府8代将軍の足利義政が建てた別荘だった銀閣寺。金閣寺同様、御所の北にある臨済宗派総本山相国寺に属する禅寺です。両方とも世界文化遺産に登録されて、京都を代表、いいえ日本を代表する寺になっています。「ふたつも世界文化遺産をもってる相国寺ってスゴイ!」。また、変なことに関心するミモロです。
さて、銀閣寺に話を戻しましょう。銀閣寺の正式名称は慈照寺。1482年の完成当時は、鏡池を中心に12棟の建造物があったそう。
「足利義政は、お月様を見るために、作ったんでしょ?」NHKの番組によると、満月が東山に掛かるのを、銀閣から望み。次に鏡池に映る景色を楽しみ。最後に月光に輝く銀閣を対岸にあった建物から眺めたそう。「きっとすごくキレイだったんだろうなぁ。ミモロも見てみたい!お月見団子を食べながら・・・」。
境内には、散策路があり、それを登ると、銀閣寺を一望できます。散策路を歩き、銀色の砂が敷き詰められた銀沙灘(ぎんしゃだん)に。「大きな砂場・・・?」いえ、違いますよ。お月様を楽しむための演出といわれます。「お月様が出たらいいのに・・・」曇り空を眺め、残念そうなミモロです。
さぁ、早くホテルに戻りましょ!夕闇が、迫っていますよ。