京都で最も歴史が長い花街、上七軒。花街の風情漂う通りで、幸運にも舞妓さんに出会ったミモロ。「素顔の舞妓さんもかわいいね。でも、だらりの帯を着た姿もみたいなぁ」。残念、夜にならないと、支度をした舞妓さんには、会えませんよ。
お昼を食べに訪れたのは、京都の趣が漂う町家のひとつ、とうふ料理「くろすけ」です。
のれんをくぐると、階段ダンスがある帳場に入ります。「まだお食事できますか?」14時のラストオーダーぎりぎりに到着したミモロが、心配そうに尋ねます。「おいでやす、どうぞ、どうぞ・・・」通されたのは、2階の座敷。一番小さなお昼のお膳(3150円)を注文します。
「おとうふ料理だから、一番小さいので足りるかなぁ?」食いしん坊のミモロはポツリ。
しばらくして、仲居さんが、次々にお料理を運んできます。
「わー美味しそう!すごーい!」とうふの田楽、卵豆腐をはじめ、とうふを使ったいろいろな料理がテーブルいっぱいに。
「熱いから気をつけてくださいね」。湯気の上がる蒸篭(せいろ)蒸しの豆のご飯に身をのりだすミモロでした。
「うー、苦しい!思ったより品数が多いかったから、もうお腹いっぱい」食べ応えも十分。ミモロのお腹は、ポッコリと。
旅のポイント:上七軒は、昼食が食べられるこじんまりとした料理屋さんがいろいろ。歌舞練場にも喫茶があり、ビーフシチューなどの洋食が食べられます。とうふ料理「くろすけ」は、075-466-4889 火曜休 京都市上京区今出川七本松西入真盛町699 夜は予約を。
「ちょっと歩かなきゃ」。昼食後、近くの北野天満宮に向かいます。
北野天満宮は、学問の神様と崇められる菅原道真を祀った神社。受験合格を願う学生が、真剣にお参りを。その横で、「どうか、もっとお金持ちになれる知恵がつきますように・・・」とお祈りをするミモロです。
社殿は、1607年に豊臣秀頼が造営したもの。また奥のもみじ苑には、洛中洛外の境界として、また水害を守るために、1591年に秀吉が築いた御土居という土手が残っています。そこは紅葉の名所。秋には、ぜひ足を伸ばしたいもの。
社務所でミモロはお守りを探します。「えーっと知恵がつくのは、どれかなぁ?」。
境内には、かすかに甘い香りが漂っています。すでに蕾が膨らんだ早咲きの梅の香りです。2月下旬になれば、境内の2000本の白やピンクの梅が、見頃を迎えます。
北野天満宮の境内には、大きな牛の像が点在。
「牛は、神様のお使いなんだって!」ミモロの顔は、カメラに近いから、牛と同じくらい巨大に見えます。
旅のポイント:北野天満宮の梅苑公開は、2月下旬から3月上旬まで。また2月25日には、梅花祭が行なわれます。苑内には、茶店もあり、梅の花をのんびり観賞できます。毎月25日に行なわれる骨董市は、覗くだけでも楽しいもの。朝6時前から始まるので、朝食後、早めに出かけるのをおすすめ。掘り出し物に出会える可能性も高まります。
「この近くにおやつにピッタリのものがある!」そういうと、ミモロは、宝物殿の横から、境内から外に。名物のやきもちの店「天神堂」に一目散。
やきもちと書かれたのれんを上げて、ガラスのケースにへばりつきます。
「ひとつ下さい」。1個100円のやきもちの香ばしい皮の中には、つぶ餡がたっぷり。
ほどよい甘さが、口に広がります。店の片隅の椅子に座わり、お茶をいただき、その場でほお張るミモロ。あ、口のまわりにあんこが・・・・。「甘いものを食べると、疲れが癒される・・・今日は、結構歩いたよね」。確かに、ちょっと距離はあったかも。
旅のポイント:「天神堂」は、月2回不定休が。一応問い合わせて、075-462-2942
西陣・北野天満宮の周辺には、見どころ、食べどころがいろいろありますが、清水寺や祇園のある東山地区に比べ、観光客は少なめ。地元の生活に密着した店なども楽しく、町歩きには、おすすめの穴場です。
ミモロは、今出川通から、バスで今出川駅に。そして地下鉄を乗り継ぎ、ホテルへと戻ります。 さて、京都の旅の最後の夜は、祇園のお茶屋さんにでも出かけましょうか。