ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

名月を愛でる京都の夜。大徳寺塔頭「瑞峯院」でのお茶会。京都人の贅沢すぎる楽しみ

2017-10-05 | 京都

京都では、9月の満月の夜、各所で観月会が開催されます。京都ほど、満月を愛でるのにふさわしい場所はない…そう思わせる雅さがそこにあるのです。

ミモロは、10月4日(満月の1日前)に、いつもいろいろお世話になっている大徳寺塔頭の「瑞峯院」で行われた月見茶会に参加しました。前日は、大雨。「お月さま見えるかなぁ~」と心配するミモロでした。

18時すぎ、お寺に到着したミモロ。

大友宗麟縁の塔頭の「瑞峯院」は、重森三玲作庭の石庭でも知られます。その石庭の前に、お月さまをお迎えするお花とお芋、和菓子が供えられた設えが用意されていました。

その前に座って、お月さまが姿を見せるのをしばし待つミモロです。静寂に包まれたお寺には、虫の声が響きます。
「なんかこの雰囲気・・・素敵~」お月さまの姿はまだないものの、月待ちのひとときは、ワクワク感をもたらします。「どうぞ、お月さまでてきますように~」とまだ曇に隠れたお月さまに呼びかけるミモロです。

この月見茶会は、ここでお稽古する「坐忘会」という表千家のお茶のお稽古に励むみなさんの会が主催したもの。
本堂には緋毛氈が敷かれ、ここで、後ほど、尺八と三味線の演奏が行われ、さらにお食事をいただきます。

本堂に隣接するお茶室では、お点前が行われています。
「ミモロちゃんは、次のお席ですから、もう少し待ってってくださいね~」と言われ、再び庭を眺めます。

ミモロが席入りし、お茶を頂戴した後、いよいよ演奏がはじまる時刻に。


今回は、大和古流を受け継ぐ友常聖武さんの尺八と生田流師範の山水美樹さんの三絃の演奏で聴く機会に恵まれました。

橘諸兄や楠正成の血筋を受け継ぐという家柄の友常さん。「大和古流」22世で、弓術、剣術という「武」、茶の湯、香、法螺貝という「芸」、礼節などさまざまな家伝を納められ、千葉大学卒業後、東京芸術大学邦楽科で尺八を納められたという方。「すごい~」とただただ尊敬のまなざしを向けるミモロでした。

初めに、大徳寺に縁の深い一休禅師が作曲したと伝えられる「紫礼法」を、一休禅師直筆の「鶴亀」のお軸を前に、奉納演奏が行われました。室内の照明を全部消して、ロウソクの光だけの堂内。そこに響く尺八の音のやさしさ、清らかさにミモロは、感動。「こんな素晴らしい機会に恵まれるなんて、ホント幸せ~」と。

それからお茶会にちなみ、「茶音頭」を地唄で拝聴します。


最後は、「枯山水」という三絃と尺八の二重奏です。「どうぞ皆さま、お庭を眺めながらお聞きください」との友常さんのお言葉に従い、ミモロたちは、お庭の縁に腰かけて演奏を拝聴。

「あ、お月さま~」演奏に誘われるように、お月さまが姿を現しました。

重要文化財の本堂に座り、重森三玲の庭を眺め、素晴らしい尺八と三絃の演奏を聴く・・・「なんかすごく贅沢~夢みたい~」とすべてにうっとりするミモロです。

京都人のひそかな楽しみ・・・いいえ、これは京都人の贅沢すぎる楽しみ・・・

これぞ京都の底力・・・本当の贅沢って、こういうこと…そう思わせるお茶会でした。

宴の〆は、美味しい京料理のお弁当をいただきます。
 

「なんかあんまり内容が濃すぎて、クラクラしちゃう~」と、お月さまに照らされらお寺の石畳を、ボ~っとしながら、いいえ、夢見心地で歩きお家に戻るミモロでした。


東京では、体験できない素敵なお月見・・・。「京都ってすごいね~」


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