「わ~いいお天気~」とミモロは、自転車に乗ってやってきたのは、京都大学のそば、百万遍にある「アンスティチュ・フランセ関西」です。
「なんかやってる~」
日本とフランスの文化交流を目的に設立された「アンスティチュ・フランセ関西」は今年設立90周年を迎え、さまざまなイベントが開催されています。
その一つが、2階、3階で行われる「稀少本の特別展示」です。「ここ自由に入っていいのかな~」
2階の展示スペースには、テーブルの上にさまざまな本が並んでいます。すべて歴史を感じさせる本ばかり。
「これルソー全集」
よ~く書名を見てゆくと、エミール・ゾラ著「パスカル博士」、1793年に出版された「ルソー全集」をはじめ、ミモロでも知ってる哲学者や歴史家、小説家、詩人の著作が並んでいます。しかも多くが初版本。つまり100年以上前に出版されたものなのです。
「古い日仏辞書だよ~」モンテスキュー著「ローマの隆盛と衰退の原因についての考察」は、1734年に著され、1874年に出版です。
ミモロが熱心に本を見ていると、「ボンジュール・・・本好きなんでか?」と話しかけてくださったのは、ここの事務局長のジャン・ミシェール・ギヨンさん。
「はい、ここにあるご本すご~い!」と目を輝かせて答えるミモロです。
「この本もすごいですよ~」と手に取って見せてくださったのは…
「家庭の医学」と題された本は、1780年の本で、G.ビュシャンの著作を、デュプラニル医学博士が英語からフランス語に翻訳し、出版されたもの。
「え?1780年って、フランス革命より前の本なの?」とミモロ。「そう、よく気が付きましたね~すごいでしょ!」とギヨンさん。「うん、すごい~」とミモロ。
「触ってもいいの?」「はい」
ここでは、展示されている本を自由に読むことができるのです。
「これもすごいでしょ~。モンブランの景色ですよ~。知ってますか、モンブラン?」とまるで絵巻物のような山の景色。
モンブランと聞いて、思わず栗のお菓子を想像したミモロ。「言わなくてよかった~」と内心思うミモロでした。
ここには、様々な画集もあるのです。
18世紀から19世紀のフランスの服装を紹介するエミール・ギャロワ著の「フランスの田舎の服装」
1914年に出版されたベルギーレースの細工の歴史を紹介した「アルフレッド・レスキュアによる昔のレース細工のコレクション」見ごたえのある画集です。
「これもすごいよ~。面白い~」とミモロが興味を抱いたのは「日本」というアンベール著の1870年の本です。
明治維新直後の日本の姿を、さまざまな視点からエッチングに残しているのです。そこには、江戸の姿も色濃く残る当時の日本がつぶさに描かれています。
「え~1870年って、明治になったばっかりだよ~」とミモロ。当時、英国やフランスなど外国人が日本中を視察し、その記録を残しています。
明治の東京の姿を残した浮世絵も。
「え~明日でこの展示おしまいなの?もっと早く知ればよかった~」とミモロ。
見て行くと、丸1日は、ここにこもりそうな感じ。「フランス語読めないのが残念…」とミモロ。でも、貴重な画集も多数あり、見ているだけでも、心躍るものがあります。
*「アンスティチュ・フランセ関西」の詳しい情報はホームページから 尚、「稀少本の特別展示」は、本日は、19時まで、最終日の明日は、10時~15時です。
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