「この廊下の板、すごく凝ってる~ここに使われてる木材素晴らしいね~そしてそれを活かし設計が見事だね~」とミモロ。
今回、「東福寺」を訪れたミモロの最大の目的は、秋の特別公開をされている「東福寺塔頭 正覚庵」です。
「東福寺」の南門から外へ出て、すぐ…通常は、非公開の塔頭です。(通常11月23日の筆供養で公開されるのみ)
ここは、「筆の寺」と呼ばれ、伊達家4代当主 伊達正依により、正応3年(1290)に創建され、文人墨客が集う寺となりました。
さて、ミモロがここを訪れたのは、紅葉の庭より、その建築にあります。
紅葉が、まだということもあり、拝観者は、ミモロを含め3人…「なんか静かでいいね~」と。
「紅葉は、まだだね~」と、趣がある庭を眺めつつ、山の上に位置する本堂を目指します。
階段を上って…
まず到着したのは、茶室です。
「失礼します~」と中へ進みます。
このお茶室での注目ポイントは、天井。
細い丸太を並べ、その色の違いで格子天井に…そこからの木へと丸太の垂木が放射状に続いています。
「なんて丸太が美しいんだろ…」
真っすぐな美しい細い丸太…。
「障子の桟も細い~」
さて、この茶室は、かつて兵庫県伊丹市にあった「白洲屋敷」の玄関部分になるそう。
「白洲屋敷」は、白洲次郎の父親である綿花貿易商だった白洲文平が、大正期の終わりに建てたと言われます。
海外留学の経験などを経て、その美意識は磨かれ、建築道楽と言われた文平が、4万坪の敷地を有した伊丹の屋敷に、贅と趣向を凝らし、文平好みの世界が作り上げたのです。
昭和の金融恐慌で、文平はの会社は倒産。所有していた私財も次々に手放すことに。「白洲屋敷」には、イギリス留学などから帰国した白洲次郎と妻正子も、しばらく住んでいたとか。
昭和14年に、大阪の実業家、八崎治三郎の所有に…。そして昭和40年ごろに、屋敷は解体され、敷地は住宅地として分譲。解体された建物は、いろいろな場所に移築され、この一部が、ここの建物なのです。
「こんなに素晴らしい建物を壊しちゃうのもったいないよね~」
そう、廊下にしても、そこに使われている木材…それを組わせる技…文平が依頼した大工さんの技術の高さが伺えます。
「見て~すごいよ~」とミモロが見上げるのは、廊下の天井。
なんど幅の広い板が天井に…
屋久杉などを多用した建物…今はとても作れない貴重なもの。
「ここ今だったらしいよ~」
欄間は、黒檀を使った洒落たデザイン。
素材を活かした設計が、本当に見事です。
「ゆっくり建物見られてよかったね~」と感激するミモロ。
そう、紅葉がまだなので、訪れる人が少なく、まさにミモロの独り占め状態…たくさんの人がいたら、ここまで建物の様子をゆっくり観察できなかったと思われます。
「まだ紅葉進んでないから…今がチャンスかも…でも、紅葉したら、やっぱりさぞやキレイなんだろうなぁ~」
「東福寺塔頭 正覚庵」の特別公開は、11月3日~19日、11月25日~12月3日で10時~16時の受付です。
ぜひ、拝見する価値がある場所…この時期を逃すと、なかなか中に入れません。
*「東福寺塔頭 正覚庵」の詳しい情報はホームページで
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