友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

事業を支えるのは従業員だが

2007年07月10日 23時08分27秒 | Weblog
 会社の社長は、規模に関係なく、大変な立場である。私は社員が何千人というような大会社の社長とは接点がなかったが、中小企業の社長とは話す機会が多かった。中小企業の中でも、文字どおり従業員が4人から5人という小さな事業所のトップは大変だなあと思った。何人かの部下を持つ上司も大変であることには変わりないが、それでも総責任者ではないだけに逃げ道がある。お店でも会社でも、最後はトップが自分で決めなくてはならない。決断を間違えれば、取り返しができないこともある。

 会社でもお店でも、従業員が働いてくれなくては事業は成り立たない。伸びる会社やお店は、もちろん扱う「商い」が当たるか当たらないかが最大の要素ではあるが、それでも事業の発展を支えているのは、従業員の働きにあると思う。中小企業では、「できる奴」を連れてくればよいというわけにはいかないから、とにかく現在の従業員で頑張り、それで売り上げを伸ばす以外にない。そこで社長や店主が、いかにうまく従業員を働かせているかが最大のポイントになる。

 上司が部下について、「あれはダメだ」と言うような仕事場は悲劇だと思う。上司の資質が悪いから、決して仕事はうまくいかない。「エッ!そうですか。よくやってると思うんですがね」と水を向けると、ムキになって部下をこき下ろす人さえいる。「あれは自分の殻を破ろうとしない」とか「学校で何をやってきたのだろうね」とか、欠点をいくつも挙げてくれる。この人は部下が何のために働くのか、わかっていないのだ。人は決してお金のためだけに働いているのではなく、やりがいを求めていると思う。つまり、人は誰かに評価されたい、認められたい、そういう気持ちがあるから一生懸命に働ける。

 だから上司は人前で部下を叱ってはならない。何かのミスを犯してしまったなら、それがどうして生まれたか、気付かせるのが上司の役割だ。それでも、部下に気付かせるには部下から信頼される、尊敬される上司でなければ、うまくはいかないであろう。上司が権威だけをちらつかせるようなら、聞く耳も見る目も育たない。上司がキチンと自分のビジョンや思いを伝えないなら、部下は働きようがない。

 私の友人に、「ヨイショ」のうまい人がいる。広告代理店に勤めていた彼女は、仕事はチームワークだと知っていたのだ。彼女は部下のよいところを素早く見抜き、引き立て伸ばし、いつの間にかみんなが気持ちよく仕事に取り組む雰囲気を作ってしまうのだ。仕事以外の場所でも同じで、彼女といればどんどんやる気にさせられてしまう。天性の明るさに加えて、よいところを見つけて口にするから、周りの人はみんな気持ちよくなってしまうのだ。これぞ上司のお手本というような人である。
 会社やお店を盛り上げるのは、トップが良い上司の事業所である。
コメント
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