住民検診で便に潜血があったことを見つけたかかりつけの医師が「一度カメラで大腸を調べてみましょうか」と言う。私は医師の診断には逆らわないことにしているので、「わかりました」と答えた。ところが、カメラを扱うのは病院の理事長の医師だと言う。以前、人間ドックを受けた時に、検査結果の数値を見て、こんな数値でよく生きておられるものだというような診断をした医師だ。数値の記入間違いだとわかって、コーヒーをご馳走していただいたが、不信感は今も残る。突拍子も無い数値だったのだから、「以前からこんな数値でしたか。昨年も検診を受けられていますか」とか、なぜ思わなかったのかと不思議な気がした。
病院経営ではやり手であっても医師としての手腕は大丈夫なのかと心配だったが、やはり医師である。そんなに苦痛も無く、カメラはどんどん奥へと入っていく。その様子が画面で見られるようになっているから、ロの字に進んでいくのがよくわかる。素人の私が見ても私の大腸はなかなかキレイだ。終わって診察室でお話を伺う。「キレイなものです。心配はありません。これから5年間は大腸がん検査の必要はないでしょう」との診断。「ですからこの写真は記念写真ですが、要らなかったら捨ててください」と言われる。義父は大腸がんから転移していったし、私が兄のように思っていた友人も大腸がんで亡くなったから、検査だけは受けておこうと思ったのだが、結果が良くて本当はホッとした。
出かける前にはシャワーを浴び、お尻の周りもよく洗って出かけた。行くと看護師さんが二人待っている。一人は宝塚のスターで、最近テレビによく出ている天海祐希さんに似た美人だ。この看護師さんが「ハイ、失礼しますね。お尻の位置を確認します」と私の目からは見えないが、特性のパンツの穴から覗き込む。医師も手際よく「初めちょっと痛いかもしれません」と言うながら、すっーとカメラを肛門から差し込む。なんてことなくスムースに入り込んでいく。医師の腕がいいのではなく、私の身体が順応性に富んでいるのだと思ったくらいだ。それでもやはり、曲がり角ではおならがしたくらるような、オエッとした不快に襲われた。
それにしても、何も最後まで画面を見ていることは無かったのに、カメラが肛門から取り出される瞬間まで見ていて、男の尻の穴は汚いなと思った。何で尻の穴の周りにまで毛が生えているのか、ゾッとするなと自分の尻の穴なのに思った。女の尻の穴を見たことがあるから、余計にそう思ったのかもしれない。女たちはどこもかしこも美しい。男はどうしても美しさではかなわないから、力強さやたくましさを磨こうとするのだろう。診察台から降りて天海看護師さんと並ぶと、彼女は私の身長よりも15センチか20センチ高い。ミスコンテストに出たならきっと入賞だと思ったが、いやいやフェミニストの私としては自分で見比べることはあっても、コンテストは否定しないとなと思い直した。
病院経営ではやり手であっても医師としての手腕は大丈夫なのかと心配だったが、やはり医師である。そんなに苦痛も無く、カメラはどんどん奥へと入っていく。その様子が画面で見られるようになっているから、ロの字に進んでいくのがよくわかる。素人の私が見ても私の大腸はなかなかキレイだ。終わって診察室でお話を伺う。「キレイなものです。心配はありません。これから5年間は大腸がん検査の必要はないでしょう」との診断。「ですからこの写真は記念写真ですが、要らなかったら捨ててください」と言われる。義父は大腸がんから転移していったし、私が兄のように思っていた友人も大腸がんで亡くなったから、検査だけは受けておこうと思ったのだが、結果が良くて本当はホッとした。
出かける前にはシャワーを浴び、お尻の周りもよく洗って出かけた。行くと看護師さんが二人待っている。一人は宝塚のスターで、最近テレビによく出ている天海祐希さんに似た美人だ。この看護師さんが「ハイ、失礼しますね。お尻の位置を確認します」と私の目からは見えないが、特性のパンツの穴から覗き込む。医師も手際よく「初めちょっと痛いかもしれません」と言うながら、すっーとカメラを肛門から差し込む。なんてことなくスムースに入り込んでいく。医師の腕がいいのではなく、私の身体が順応性に富んでいるのだと思ったくらいだ。それでもやはり、曲がり角ではおならがしたくらるような、オエッとした不快に襲われた。
それにしても、何も最後まで画面を見ていることは無かったのに、カメラが肛門から取り出される瞬間まで見ていて、男の尻の穴は汚いなと思った。何で尻の穴の周りにまで毛が生えているのか、ゾッとするなと自分の尻の穴なのに思った。女の尻の穴を見たことがあるから、余計にそう思ったのかもしれない。女たちはどこもかしこも美しい。男はどうしても美しさではかなわないから、力強さやたくましさを磨こうとするのだろう。診察台から降りて天海看護師さんと並ぶと、彼女は私の身長よりも15センチか20センチ高い。ミスコンテストに出たならきっと入賞だと思ったが、いやいやフェミニストの私としては自分で見比べることはあっても、コンテストは否定しないとなと思い直した。